
【マネーレッスン】いざというとき怖い、「契約社員」女子が心がけておくべきお金のポイント
風呂内 医療費が月3万円は確かに高いですね。もしかすると、皮膚科から出ている処方箋薬は保険適用外のものなのかもしれません。健康被害があるほど肌の状態が悪ければ、保険適応で施術を受けられます。ここあさんはセカンドオピニオンも検討して、場合によっては保険適応で見てもらえる皮膚科に変えることも視野に入れたほうがいいでしょう。
また、ここあさんは医療費が年間36万円(3万円×12カ月)かかっていますから、医療費控除の申請は忘れずに。彼女の場合、年間約7.9万円以上の支払いで医療費控除が適用されます。年間の所得が200万円未満の場合は、10万円に満たなくても医療費控除を申請できます。今かかっている36万円が全額、医療費控除の対象だと認められれば、所得税・住民税から約4.2万円減税できますよ(※)。
編集部 それは大きいですね! ほかにも家計簿で見直せる部分はありますか?
風呂内 ここまで切り詰めていると、もうこれ以上は言えませんね。しいて言えば、通勤代は自分で負担しているようですので、交通費の支払いに使うとお得なクレジットカードを利用するとか、通勤区間の定期券の割引率が低いならあえて回数券を買うとか、工夫すれば負担も少しは緩和されるのではないかと思います。ただ、何度も言うようですが、彼女はそもそもの生活のベースアップが先決でしょうね。
◆今回のおさらい
・契約社員は雇用期間・金銭面で正社員より不利な立場。実家暮らしも検討して
退職金やボーナスが出なかったり、交通費が自己負担だったりする上、いつまで雇用が続くかわからないという不安定な立場の「契約社員」。特に、おひとりさま予定であれば、しっかりと貯蓄しておくことが大切です。ギリギリまで節約しても貯まらないのであれば、がむしゃらに正社員をめざす、または家計の負担になっている家賃・光熱費を浮かせるため、実家に戻ってUターン就職することも視野に入れましょう。また月に3万円かかっている医療費については、保険適応の施術が受けられる道を模索する努力を。年間所得が200万円未満であれば10万円を超えなくても、医療費控除は申請できます。
※ここあさんの場合、額面の見込み給与が約250万円とのこと。ほかの収入はない(オークションは生活動産の売却で課税に含めないと考える)とすると、給与所得控除後の所得が約157万円となります。この所得の5%である7.85万円を上回る金額が医療費控除の対象になります。年間にかかる医療費36万円のうち、7.85万円を超える28.15万円が所得控除の対象となります。28.15万円の所得が減額されると、ここあさんの場合は、所得税から5%、住民税から10%の減税が受けられることとなるため、約4.2万円減税されます。
(取材・文:ヨダヒロコ/六識)
※この記事は2016年01月13日に公開されたものです