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すぐ実践可能! 専門家が伝授する、話が合わない世代との良好なコミュニケーション術

中野とも子

心理カウンセラーの中野とも子です。
仕事柄、「人とどうコミュニケーションをとって良いのかわからない」「雑談が苦手」などの言葉を本当によく耳にします。中には不安障害によるもの、発達障害によるもの、トラウマによるものなど一筋縄ではいかない問題もありますので、そういったお話はまたの機会に。

多くの読者の方は「気のおけない仲間となら会話が弾むんだけどね~。世代が違ったりすると、どう接したら良いかわからなくて」といった所なのではないでしょうか?

分類すると、

・年上はOKだけど年下が苦手
・年下はOKだけど年上が苦手
・世代がちがうのはOKだけど同世代が苦手
・全部苦手

となります。
これは、育った環境によって大きく影響されます。当然ながら幼少期におじいちゃんおばあちゃんと接する機会が多かった人は年上の方とのコミュニケーション能力が高い割合が多いですし、年下が得意な人は、自分より年下の子供と接する機会が多かったというという場合が多いです。

ただ、同世代が苦手という人に関しては、兄弟姉妹間で、あるいは同級生間で、親から常に比べられたり競争させられたりして育った場合が多いです。

同世代と一緒にいると自動的に勝ち負けの世界になってしまい、常に競争心が働いてしまうので疲れるので、世代のちがう人と一緒にいるほうが楽というわけです。また、受験や就職に失敗したなどのことがきっかけで自尊心が傷つき、同世代といるとつらいという人もいます。

全部苦手。という方、どうぞ私の所にいらしてください(笑)

さて、会話上手になるにはちょっとしたテクニックがありますので一部をお伝えしたいと思います。みなさんは「ミラーリング・テクニック」をご存知ですか?

言葉の通り、相手の言葉を鏡となって繰り返してあげるわけですが、単なる「オウム返し」とは似て非なるものです。

例えば、年上との会話で「俺が昔やったプロジェクトで~」と自慢話が始まったとします。それがいかに大変だったか、それをやり遂げた俺すごいでしょ!というのが趣旨なのですが、「すごいですね~」で終わってしまっては、つまらないですね。

会話の中でたとえば「ニューヨークで」とかいうあなたに興味のある単語が出てきたら、そこを押さえつつ、「○○さん、昔××のプロジェクトで頑張っていたんですね。(ミラーリング)ニューヨークで?(ミラーリング)ニューヨークいいですね。因みにどのレストランが一番よかったですか?」

などと、相手に同調しながらも、自分の興味のあることを聞き出す。そうすれば自分も楽しいですよね。

または、年下との会話で「自分がこういったら相手がああいったんです。マジ信じらんないですよ」という愚痴。

相手の要望は、「あんたは悪くない」という言葉ですが、悪い悪くないのジャッジってつきにくい場合が多いですよね。

その場合、「○○ちゃんが××っていったら相手に△△って言われちゃったんだ。(ミラーリング)悔しかったね。」

これなら、不要なジャッジを避けられるし、なおかつ相手の気持ちにも寄り添うことができます。

ミラーリングは、言葉だけではありません。足を組んだり、飲み物を飲むタイミングなど姿勢やしぐさをちょっと真似たりします。そうすると、より相手に親近感がわきやすいのです。

相手がうんと年上の場合、人生経験が豊かでいらっしゃることから、たくさんのことを語りたい方が多いですね。

それを、「またオジサン(オバサン)のお説教が始まったか」と捉えるか、「自分が知らなかったことや、自分とちがう感性に触れるチャンス」と捉えるかでまずはずいぶんちがう、ということをお伝えしておきます。

年下なら、非常識や甘え、訳のわからない日本語にイライラするか、新しい感性に触れたり新しい情報に触れるチャンスと捉えるか。

年上の方の話を聞かなきゃ、あるいは年下に教えてやらなきゃと気張らず、「イッツ・ショウタイム!」と、「今あなたの目の前にいるあなたと同じ人間」を、愛をもっておもしろがるのが一番です。

では、またね!

(中野とも子)

※この記事は2015年09月09日に公開されたものです

中野とも子

公認心理師、産業カウンセラー、文部科学省所轄(財)生涯学習開発財団認定マスターアートワークセラピスト。東京都内にて芸術療法(アートセラピー)講師として活動中。アダルトチルドレン、依存症、摂食障害、鬱、PTSDなどの心理相談や虐待によるトラウマの回復などにあたる。

吉祥寺駅前カウンセリングルーム
URL:https://kichijojiroom.com/

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