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【女性の働き方ラボ Part4】再現不可能な経験で人は変わる! 「出会える系」のSNSをどう活用するか

米田智彦

女性と仕事との関わりは十人十色。私らしい働き方、私らしい生き方を模索するイマドキ女性たちに、識者の見解や企業の取り組みを通して、女性を取り巻く社会環境を読み解きます。

『僕らの時代のライフデザイン』(ダイヤモンド社)などの著書を持つ米田智彦さんに女性の働き方・生き方についてお聞きする連載の4回目(最終回)。

「女の人の持つしなやかなコミュニケーション力が、企業の運営にも有効な時代だと思います」と米田さん。女性の強みとして考えられるかもしれないコミュニケーション力についてもう少し聞いてみましょう。

「たとえば女性は、思っていることをそのまま顔に出さないで、自然にぱっと切り替えて他人に対して笑顔をふりまくということが自然にできると思います。これはすごい能力ことだと思いますよ。男はどうしても顔に出てしまうし、仕事をはじめてからコミュニケーションって何かを考えはじめたり身につけたりする人も多い」

業務を円滑に進めるためには細やかに対応したり、相手の反応を見て言葉を変えたりすることも大切。「女性は感情的」と言うと、ネガティブな意味で捉えられがちですが、感情のひだを多く持っているからこそ、臨機応変にコミュニケーションができるとも言えます。

最後に、米田さんに現代だからこそ、人とリアルに接することの重要性を聞きました。SNSを通じて気軽に人とつながることができる時代。米田さんはSNSなどのツールをうまく使うことを勧めていますが、一方で実際に会うことも重要だと言います。

「僕はSNSを『出会える系』と呼んでいます。SNSの情報を見て終わってしまうのはもったいない。それをきっかけに興味を持った人に会いに行くべきです。なぜなら、ネットの情報はコピーでき、誰にでも見られる情報であるのに対して、リアルな出会いは一期一会で再現不可能。誰でもアクセスできる情報より、再現不可能な経験でしか人は本質的には変わらないと僕は信じているんです。1度きりの体験だから、自分にとってどんな意味があるのかと考え、そこに意味を見出すものです」

賃金格差だけでなく情報格差が広がると言われる現代。その中でも女性が置かれた状況は複雑です。でも、この複雑な状況を楽しめるかどうかは自分次第でもあります。どんな情報に出会えるか、どんな人に会いに行くかを決めるのは自分。仕事やプライベートを含め、生き方を楽しむ気持ちを持ち続けたいですね。

【最初から読む】選択肢あふれる時代の「セルフデザイン」とは?

(小川たまか/プレスラボ)

※画像は本文と関係ありません

※この記事は2015年05月12日に公開されたものです

米田智彦

編集者、文筆家、ライフハッカー[日本版]編集長。TOKYO MXテレビ「モーニングCROSS」準レギュラー。著書『僕らの時代のライフデザイン』が台湾・韓国に続いて中国本土でも翻訳出版。最新刊は『デジタルデトックスのすすめ』。

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