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人工甘味料は危険? 糖尿病のリスクを上げるって本当?

■「カロリーゼロ」という表示

体重管理や血糖値管理のために、「カロリーゼロ」と表示された人工甘味料入りの清涼飲料水を飲んでいませんか? 一見、糖類が入っている飲料水より、カロリーゼロで人工甘味料入りのほうが体にはいいように見えますが、実は大きな落とし穴があります。

■人工甘味料のリスクとは

人工甘味料には、アスパルテームやステビア、キシリトールなどがあります。こうした人工甘味料はお腹の中で消化吸収されないために、すでに糖尿病になってしまった人に対しては、血糖値を管理するために有効とされています。しかしながら、最近になって、糖尿病ではない一般の人がこうした人工甘味料を摂取した場合には、この人工甘味料が体に悪影響を出すという報告結果が相次いでされました。欧米をはじめ、日本でも、人工甘味料入りの清涼飲料水を飲んでいる人のほうが、糖類入りの飲料水を飲んでいる人に比べて肥満になる確率や将来的に糖尿病になるリスクが高くなると報告されています。

■なぜ人工甘味料で肥満や糖尿病が引き起こされるのか

その詳しいメカニズムはまだわかっていません。2014年9月に発表された最新の研究では、人工甘味料が腸内細菌のバランスを崩してしまい、その結果として糖尿病や肥満になりやすくなるという報告がありました。全体の解明にはさらなる研究が必要ですが、この人工甘味料と腸内細菌が、糖尿病や肥満に何らかの関係はありそうです。また、その他の原因としては、こうした人工甘味料をたくさんとることによって甘い味に対して鈍感になってしまい、より強い味を好むようになってしまいます。すると、結果として人工甘味料を使っていない飲み物では物足りなくなってしまい、甘い味の(糖分をたくさん含んだ)飲料を摂取してしまい、結果として肥満や糖尿病になるリスクを高めてしまいます。

■まとめ

何事も、「ほどほど」の摂取が基本です。カロリーゼロと表示されていてもたくさんとりすぎるのは禁物です。甘い味がついた飲料水だけでなく、水やお茶といった飲料水をできるだけ摂取するように心がけるのがいいでしょう。

(文:30歳女性内科医/Doctors Me、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.31)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2014年11月25日に公開されたものです

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