数字を上手く使うだけで、相手を感心させることが出来る「数字は端数も言う」
相手の心に響く話をするのに、数字を使うという方法があります。全く同じ内容のことを説明するにしても、ちょっと数字を使うだけで理解度や説得力がぐっと増すのですから使わない手はありません。
【人を納得させるなら数字を効果的に使う「1gより1000mg」】
端数のある、細かな数字を使う
数字を使って説明をするときは、できるだけ「3,000円」というようなキリのいい数字よりも「2,980円」というように細かい端数のある数字を使うようにしましょう。なぜなら、そのほうがお得感を感じてもらいやすいし、信憑性も高まるからです。
例えば、洋服を買いに出掛けたとしましょう。店頭にはキレイにディスプレイされた洋服がたくさん並べられていて、そのひとつひとつには値札が付いています。あなたはその中から2枚の洋服を選び出し、どちらを買おうか考え始めました。
どちらも自分好みのデザインで、どうにも決めかねる。しかし持っているお金には限りがあるので1枚しか選ぶことはできないのです。値札を見ると、片方は6,000円、もう片方は5,980円となっていました。そこであなたは、20円安く買えるほうの洋服に魅力を感じ、6,000円の服を棚に戻してレジに向かうのです。
冷静に考えれば、たったの20円しか違いはないにも関わらず、すごく得をしたような気になるところが数字のマジックです。
数字を使った説得法
人の心を動かすには、説得力のある話をする必要があります。しかし、これがなかなか難しいです。特に、新製品のセールスなど、相手が最初から断る気でいるときにはよほど信憑性のある話をしない限り、相手は首を縦には振らないでしょう。
では、どうすれば説得力のある説明ができるのか?
例えば、新しく開発した化粧品を売りたいとき。「この商品を使えば、肌がキレイになるんですよ」といくらセールストークを並べ立てても、客側からすれば「本当に効くの? どうせこれも気休めでしょう」と簡単に信じるわけにはいきません。
しかし、ここでサっと書類を取り出し、数字を使った具体的なデータを示したらどうでしょうか? 「実際に、お客様と同じ30代後半のお客様100人に協力していただいてデータをとったところ、そのうちの実に8割の方が効果があったと答えています」と言われれば「へぇ~。
そうなんだ」と興味を持ってくれると思いませんか?
ハローエフェクト効果
悪い噂のある人とじかに接してみて、意外といい人で驚いたというような経験はありませんか。このように、人は物事に対していくつかの良い意見があればそれを「良い」と評価し、逆にどんなにいい部分が多くても、たったひとつすごく悪い点があるだけで「悪い」と思い込んでしまうところがあります。
このことを「ハローエフェクト効果」といいますが、これを利用して、わずかな利点を強調することで相手の印象を良い方向に変え、物事を有利に持っていくことができるので試してみてください。
※この記事は2014年01月29日に公開されたものです