企画書には「デメリット」を必ず書いたほうが良い理由―「リアリティ」を感じさせる

企画書を通したい。そのためには、アピールポイントをこれでもかと盛り込んだほうがよいと思いがちです。でも、あまりいい面ばかりを強調しすぎると、かえってうまくいかないことも多いのです。
どんな企画にもメリット・デメリットがある
物事にはいい面もあれば、悪い面もあるのが普通です。だから、対人関係において、あまりにもポジティブなことばかりを口にする人は「何だかうさんくさい人だ」と思われて信頼されにくいのです。企画書を作る際にも、この法則は当てはまります。
いい面を強調したい気持ちは分かりますが、ここはあえてデメリットについても正直に盛り込むことで信頼を勝ち取りましょう。ただし、即座に企画がボツになるようなネガティブな企画書はNGです。デメリットは、あくまでもメリットをより強調するための布石なので、あまり強調しすぎないよう気をつけましょう。
現実味を持たせる
あまりにも夢物語のような企画は、現実味がないものです。例えば、肩こりに悩む人のためにシップ薬を開発する企画を練っているとしましょう。現時点で肩こりに必ず効く商品がないからこそ、しつこい肩こりに悩む人がたくさんいるのに「私が考えたこのシップを肩に貼って寝れば、絶対に肩のこらない体質になれます!」などと力説したところで、聞いているほうは「そんな夢みたいな話があるか」と白けた気持ちになるだけです。
このような場合は「このシップを使ったからといって、肩こりに関する悩みがすべて解決するわけではありません。しかし、今まで商品として世に出されてきたシップと比べると、その成分の違いから肩こりをほぐす力は段違いなのです」などとしたほうが「それなら実現できるかもしれないな」と思わせることができます。
なるべくリアルな書き方をする
誰かを説得するにはリアリティーが重要です。聞いているほうの頭の中に具体的なイメージを創造させ、納得させながら説明していくのです。それは、メリット・デメリットどちらに関しても言えることです。自分が聞き手になったつもりで、企画書に目を通してみましょう。
それを読んで胸に迫るものが何もなければ、残念ですがその企画が通る可能性は低いでしょう。
※この記事は2013年12月27日に公開されたものです