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虫博士によるゴキブリの解説と対策-「餌を断つ」「住処を断つ」「侵入経路を断つ」

ゴキブリの種類と生息域

ライオンが販売している殺虫剤ブランド「バルサン」の研究を担当している薬品第2研究所は、亀崎宏樹氏(通称「虫博士」)によるゴキブリの生態についての解説と、効果的な駆除方法を発表した。

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●世界に約4,000種! ゴキブリはなぜ害虫とよばれるのか

ゴキブリは世界で約4,000種生息。そのほとんどが、中南米や東南アジアなどの熱帯地域に住んでおり、日本で知られるのは約60種となる。大部分のゴキブリは、森の中の樹の穴(樹洞)や朽木、枯葉の下などで生活しており、家で主に見かける黒いゴキブリは、人間の住居を住処として選んだごく一部の種類とのこと。

日本でも、関東以西から九州の家屋でよく見かけるのは、黒光りする「クロゴキブリ」、西日本を中心に生息するのは、大きくてやや茶色がかった「ワモンゴキブリ」、「クロゴキブリ」よりやや小型で主に関東以北に生息する「ヤマトゴキブリ」と、地域によって住んでいるゴキブリの種類が異なる。また、全国に生息する「チャバネゴキブリ」は、完全に屋内に適応しているため、屋外では生きられない一方で、「クロゴキブリ」、「ワモンゴキブリ」、「ヤマトゴキブリ」は家屋に出入りするなど、屋内適応の程度は種類によって異なっているという。

このように、人間の生活に入り込んだゴキブリの特徴は「好き嫌いなく何でも食べるように進化した」こと。人間の食べ残しはもちろん、ペットのエサや製本に使われるノリなども食料にする。さらに、トイレ、排水溝、路上などを行き来し、犬や猫のフンなどもエサとして食べることがあり、その足で屋内のキッチンにも入り込むなど、潜在的に菌の媒介者となるため害虫とされているという。

●大掃除とぜひ一緒に。簡単にできるゴキブリ対策

亀崎氏によると、ゴキブリ対策のポイントには「ゴキブリの餌を断つ」、「住処を断つ」、「侵入経路を断つ」という3つの「遮断ポイント」があるという。

まずは、雑食性のゴキブリの餌となるものを、とくに彼らが活動する「夜間」に放置しておかないこと。さらに、ゴキブリは「暗くて狭くて暖かいところ」、「空気がよどんでいたり湿気があるところ」を好むため、押入れの収納に使っているダンボールなどを新しいものに取り替えたり、植木鉢の下にゴキブリがいないかチェックすることが必要となる。

また、ゴキブリは「排水管と壁の間の隙間」や「サッシの隙間」などから侵入するため、家のドアに直接付けられた新聞受けなど「隙間は出来る限り塞ぐ」ことを心がけることが大切とのこと。なお、「バルサン」公式サイトでは、さまざまな害虫退治マニュアルを掲載している。

亀崎宏樹氏(通称「虫博士」)

※この記事は2013年12月24日に公開されたものです

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