お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

シーラカンス vs ゴキブリ、どちらのほうが世界の新参者? ゴキブリの意外トリビア5選

今話題の漫画といえば、『テラフォーマーズ』(作:貴家悠、画:橘賢一、集英社刊)ですよね。2013年版『このマンガがすごい!』のオトコ編で1位、『全国書店員が選んだおすすめコミック2013』でも2位を獲得。様々な生物の能力を移植された主人公たちが戦うわけですが、その戦う相手は、なんと、火星で知的生物へと進化した、ゴキブリ……。

こんなゴキブリを題材にした連載をはじめるからには、著者もかなりのゴキブリ好きに違いない……と思いきや。

原作の貴家さんはゴキブリが大の苦手で、資料を見るのも嫌なのだそうです。

世の中に、ゴキブリほど嫌われている生物はあまりいませんが、それだけ「気になる存在」とも言えるでしょう。そんなわけで今回は、とかく誤解の多い、ゴキブリに関するトリビアを紹介します。

【中国で、100万匹のゴキブリが脱走の悲劇が…… ⇒】

ゴキブリの名は、誤記から生まれた!?

ゴキブリは御器(食器)の付着物を食べるため、もともと「御器齧り(ゴキカブリ)」と呼ばれていました。それが、1884年出版の『生物学語彙』という権威ある本の中で、「ごきかぶり」とすべきルビ(ふりがな)を、「ごきぶり」と振ってしまったことから、それが定着してしまったそうです。「ゴキブリ」という日本語らしからぬ語感は、「誤記ルビ」から生まれたのですね……。

シーラカンス vs ゴキブリ どちらのほうが世界の新参者?

少なくとも石炭紀(約3.6億~3億年前)には地球に現れていたゴキブリ類は、人類に比べると圧倒的に古参の生物です。しかし、しばしば「生きた化石」と呼ばれる、デボン紀(約4.2億~3.6億年前)発祥のシーラカンスやオウムガイほどには古くありません。しかも、ゴキブリと同時期にはカゲロウやバッタの仲間も登場していますから、「昆虫の中では古参の部類」というレベルです。

地球上に約4000種類、今なお繁栄中!

ゴキブリは起源が古いにもかかわらず、今もなお繁栄しているグループ。世界には約4000種類ものゴキブリが生息しており、日本に定着しているものだけで56種類もいます。

しかし、私たちになじみの深い、家屋に出入りする害虫種となると、わずかに10種、そのうち日本には5種しか生息していないそうです。とはいえ、クロゴキブリやチャバネゴキブリなどの害虫種は、個体数で見れば圧倒的大多数なんですけどね……。

ゴキブリとシロアリは同類?

ほんの数年前まで、ゴキブリはゴキブリ目(蜚※目)、シロアリはシロアリ目(等翅目)という分類が一般的でしたが、今は同じゴキブリ目ということになりつつあります。ほとんどのゴキブリはシロアリと似ても似つかない姿をしていますが、ともに、一部の種類が害虫として嫌われているのは共通していますね。

美しいゴキブリに飼育マニア!?

ゴキブリといえば、黒くて、素早く、平べったい、というイメージですよね。しかし、これはクロゴキブリに見られる特徴で、世界にはいろいろな姿のものがいます。金属光沢を持つ美しいニジイロゴキブリ、ダンゴムシのように丸まるヒメマルゴキブリ、体長10cm近くになる巨大なヨロイモグラゴキブリ……などなど。世の中には、こうしたゴキブリの飼育マニアもけっこういるのだそうです。

いかがでしたか?
ちなみに、『ゴキブリだもん』(著:鈴木知之、幻冬舎コミックス刊)によれば、全国に「ゴキブリファン」は300万人もいるとのことですが……。あなたのまわりにもゴキブリ好きな人がいるかも!?

(安田誠/サイドランチ)

※虫偏+廉の旧字

※この記事は2013年09月17日に公開されたものです

SHARE