自分を優位にする企画の出し方とは?「ツァイガルニク効果」

自分の企画を上司に通したい。会議で意見を認められたい。こんなときは、ただやみくもに発言するのではなく、タイミングを計ることが大切です。シーン別に、最も効果的な企画の出し方をご説明します。
【書き方一つで相手の意見を正反対に誘導する方法「フレーミング効果」】
親近効果を活用する
「親近効果」とは、一番最後に出されたものほどよく記憶するというものです。たとえば、子供に何枚かの果物の絵が描かれたカードを順番に見せていき、「さぁ、どんな果物が出てきたかな?」と質問すると、一番最初に出てきた果物と、一番最後に出てきた果物をよく覚えていることが多いのです。
ちなみに、一番最初に出されたものをよく覚えていることを「初頭効果」といいます。会議の場で発言をするときは、どちらかというと初頭効果よりも親近効果のほうがふさわしいでしょう。会議の序盤はまだメンバーの意識が散漫なので、そのタイミングで出された意見は軽く扱われやすいのです。
会議の終盤、ここぞというタイミングで発言をすれば、皆の印象に残りやすくなります。
ツァイガルニク効果
「ツァイガルニク効果」とは、途中で邪魔が入り達成できなかったことは印象に残りやすいというものです。例えば、仲が良いまま卒業を機に別れた友人のことよりも、ケンカをしていがみ合ったまま別れてしまった友人のほうが印象に残りやすいですよね。
上司に対して重要な話があったのに、話の途中で上司宛てに電話が入ったり、来客があって話が中断してしまった……普通なら「まだ途中だったのに」と悔しがるところですが、これは逆にいいチャンスが巡ってきたのです。
上司は、中途半端にしか聞いていなかったあなたの話を心のどこかで気にするようになります。だから、次の機会を狙って「この間の話の続きですが……」と切り出せば、「あぁ、それ気になってたんだ」と喜んで話を聞いてくれます。
人間の「解決していなかったことをはっきりさせてスッキリしたい」という欲求が満たされるんですね。
※この記事は2013年10月31日に公開されたものです