相手の強硬な要求を退ける方法とは？「メリット、デメリットを天秤にかける」

嫌だと言っているのに「お願い！今回だけだから！」などというように、しつこく自分の要求を通そうとしてくる人っていますよね。このようなお願いごとは断固退けたほうが無難です。

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ミダス王と黄金

ギリシャ神話にミダス王という人が出てきます。ミダス王は、黄金が大好きでした。ある日、ミダス王の庭にディオニュソス神の従者であるシレノスという半人半馬が迷い込み、ミダス王から歓待を受けました。

そのことをシレノスから聞いたディオニュソス神は、お礼にミダス王の願い事をひとつだけ叶えてあげることにしました。

黄金大好きのミダス王は「では、私が触れるものすべてが黄金に変わるようにしてください」と頼みました。その結果、願いが聞き入れられたミダス王が触るものはすべて黄金に変わりました。はじめが大喜びしていたミダス王でしたが、食べ物や飲み物までもが黄金に変わってしまうため、飢えとのどの渇きで困り果ててしまいます。

結局、再びディオニュソス神にお願いし、元に戻してもらおうとしました。するとディオニュソス神は「パクトロス河へ行き、今までの過怠の罪を洗い流せば呪いが解けるであろう」と言いました。ミダス王が言われた通りにすると、たちまち呪いは解け、以後その河では砂金が採れるようになったということです。

強硬な要求には必ずデメリットが伴うという教訓

ミダス王の話は、「あまりにも欲をかきすぎるとろくなことがない」という教訓で、これはビジネスの場にも通じます。目の前の欲に目がくらんで、相手の気持ちも考えず無理やり自分の要求を通そうとすると、そこには必ずなんらかのデメリットが伴うものです。

例えば、強欲であるという噂が立ち、結果的に得するどころか多くの取引先を失うというように。

デメリットとメリットを天秤にかけさせる

強引に要求を通そうとしてくる相手を退けるには、それが実現した場合、どのようなデメリットが発生するかを並べ立てるといいでしょう。相手は得をしたくて無理を言っているのですから、「もしかしたら、このような損があるかもしれませんよ」と言われると、う～んと考え込み、結局「やめておきます」となることも多いものです。

※この記事は2013年10月23日に公開されたものです