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「崖っぷち」じゃない!!絶景スポットとして知られる断崖絶壁巡り7つ「三段壁/和歌山県白浜町」

悲恋の舞台でもある東尋坊

サスペンスドラマを見ていると、刑事が崖の上に犯人を追い詰めるシーンがよく出てきますよね。まさに「崖っぷち」という言葉どおり、もうあとがない犯人の心境がみごとに表れています。その垂直に切りとられたかのような姿から、崖にはちょっと怖いイメージがあるかもしれませんね。

【今思い出しても青ざめる、恐怖の夢エピソード 「みみずが全身をはう」「ナイフで切り刻まれる」】

でも、「絶景スポット」といわれてみれば、行ってみたくなるのでは? そこで、日本の名勝と呼ばれる断崖絶壁を厳選してご紹介します。迫力満点の壮大な景色をぜひ堪能してみてください。

●東尋坊/福井県坂井市

日本の崖といえば、やはり東尋坊が挙げられます。崖の名称としては、かなり変わっていると思いませんか? その由来は、民に悪事の限りを尽くした僧侶の名だといわれています。

この悪僧は、とある美しい姫君に心を奪われ、真柄覚念(まがらかくねん)という僧と激しくいがみあっていました。そして、寿永元(1182)年4月5日、崖の上で酒宴を催した真柄覚念は、酒に酔った東尋坊を海に突き落としてしまいます。

以来、東尋坊の命日前後になると、彼の怨霊が荒波と化し、大地を激しく震わせたとか。勇壮そのものといえる東尋坊に、こんな悲恋物語が隠されていたんですね。

●三段壁/和歌山県白浜町

エレベーターで崖下のエレベーターに下りられます「三段壁」

南紀白浜・千畳敷の南海岸にそそり立つ、高さ50m、長さ2kmの断崖絶壁。その昔、魚の群れを見つけるための場所「見壇(みだん)」があったことから、三段壁(さんだんべき)と呼ばれるようになったといわれています。岩壁が3段になっているわけではないんですね。

崖下には三段壁洞窟があり、エレベーター(有料)で下りることができます。ここは源平合戦のころに、熊野水軍が船を隠していたそうですよ。

●千羽海崖/徳島県美波町

美しい海とのコントラストが美しい千羽海崖

断層と侵食でできた、国内屈指の垂直絶壁です。最高250mに達する岩壁が屏風のように切り立ち、長さは延々2kmにも及びます。崖下には「通り岩」と呼ばれる海食洞があり、小さな船なら通り抜けることも可能。日和佐城からの遊歩道や南阿波サンラインから、迫力満点の景観が一望できます。

●国賀海岸の摩天崖/島根県西ノ島町

大規模な海食崖で知られる摩天崖(写真提供:西ノ島町)

国賀海岸は隠岐諸島の西ノ島北西部に位置する景勝地です。約13kmにわたって200~250mの大規模な海食崖が見られることで有名。特に高さ257mを誇る「摩天崖」は国内最大級の海崖として知られ、国賀海岸の中心的存在となっています。

ほかにも「通天橋」と呼ばれる洞門や、「明暗(あけくれ)の岩屋」という海食洞なども見られ、訪れる人たちを飽きさせません。

●鎧の袖/兵庫県香美町

香住海岸の東部に位置する国指定天然記念物。高さ65m、長さ200m、傾斜角70度で海面から切り立っています。柱状節理と板状節理が交わり、鎧の縅(おどし)のように見えることから、鎧の袖と呼ばれるようになりました。周辺には、無数の奇岩や洞門が連なっています。

●知夫赤壁/島根県知夫村

「隠岐知夫赤壁(おきちぶりせきへき)」として国の天然記念物に指定。酸化鉄のために岩の色が赤褐色に変化していて鮮やかです。一般には「赤壁(あかかべ)」呼ばれています。

●千賊断崖/兵庫県新温泉町

本州では珍しく、高さは180mにものぼります。千束断崖とも表記され、崖を構成する安山岩が積み上げられた藁束のようであることが名称の由来です。

写真を見ただけでも、崖の迫力は存分に伝わってくるでしょう。ここでは波の侵食によってできる海食崖を取り上げましたが、山岳地帯や川沿いにも多くの崖が見られます。海外にはさらにスケールの大きな断崖がたくさんあり、詩や映画の舞台にもなっているのです。

崖はまさに「地の果て」と呼ぶにふさわしい魅惑の場所。目の当たりにしたら、人生観まで変わってしまうかもしれませんよ。

(文・OFFICE-SANGA 丸田十五)

※この記事は2013年09月12日に公開されたものです

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