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トイレ紙5センチ、お釜の底に一口ごはん……。責任回避の権化、“ちょい残し男子”の実態

はじめまして、“恋バナ収集ユニット”桃山商事の清田です。失恋した女性や恋に悩める女性を盛り上げる「失恋ホスト」という活動をやっています。そこで収集した恋愛エピソードを、こうしてコラムなどで紹介しています。

女性のみなさんからよく受ける相談に、「男子が何を考えているのかよくわからない」というものがあります。嫉妬する、虚勢を張る、面倒くさがる……。男子たちの言動に触れ、「?」マークを浮かべている女性は少なくありません。これから、我々が収集したエピソードをもとに、男女のすれ違いや細かな男性心理についてご紹介していきたいと思います。

今回のテーマは、些細なことを面倒くさがる男子のお話です。

終わりかけのトイレットペーパーを5センチほど残す。コップ一杯にもならないお茶をペットボトルの中に残す……。そんな“ちょい残し男子”に遭遇したことはないでしょうか?

「こんな短いトイレットペーパーを残す同棲中の彼氏が意味不明。一体何をふけっていうの!?」(29歳/編集者)
「職場で作っている麦茶を補充するのはいつも私。頼むから飲み干してティーパックとお水を足しておいてほしい」(26歳/事務職)

などなど、こういった“ちょい残し男子”にイラッと来ている女性の話は枚挙にいとまがありません。彼女たちはみな、「一体どういうつもりなの!?」と腹を立てています。

彼らはなぜちょい残しをするのか。男というのは基本的に面倒くさがりであり、自己の利益に直結しないことにはなるべくエネルギーを使いたくないと考えています。また、環境の維持に必要なメンテナンス仕事を、どこか他人事のようにとらえている節があります。トイレットペーパーも、ペットボトルのお茶も、フィニッシュしてしまえば交換や処分の義務が発生します。彼らはそんな責任を積極的に背負おうとはしません。そのため、「俺がラストじゃないよ」と言わんばかりにちょい残しをする……。背景にはそんな心理が存在しています。

しかし、彼らはほとんど無意識でやっているため、指摘しても素直に認めることはないようです。それどころか、「気づかなかった」とか「もったいないから」とか、「むしろお前のためにちょっとご飯を残しておいた」とか、女性たちを大いにイラ立たせる言い訳を放つこともしばしば。

さらに、責任を負いたくないという心理に基づいた男子の行動はちょい残しにとどまらず、干してある洗濯物を取り込まない、水切りかごの洗い物を棚に戻さない、コピー機の用紙を取り替えないなど、家庭や職場など、場所を問わず女性たちをイラつかせているようです。

“無言のバトンタッチ”で何を失う?

こういった行動によって男子たちが得られるもの、それは「ちょっとした面倒の回避」です。確かに手間は浮くし、時間も取られなくて済むでしょう。しかし、それらは誰かがやらねばならない行為に変わりはなく、結局は他者に責任を押しつけているにすぎません。

この“無言のバトンタッチ”によって他者の時間を奪い、他者をガッカリさせ、その結果、信用を少しずつ失っていきます。つまりこれは、わずかばかりの面倒を回避するために、信用という代償を払っているということ。よく考えれば、ちょい残しは「ハイリスク・ローリターン」な行為であることがわかります。こっちの方がよほどMOTTAINAIですよね!

実際、こういう不満の積み重ねによって彼氏との別れを決意した女性もいます。29歳の総合職・エリさんです。何度注意しても、同棲している彼氏のちょい残しが直らないことにイライラを募らせていたある日、仕事から帰宅して炊飯器を開けると、底の方にカピカピになった少量のご飯が残されていたとか。これを見て、「私はスズメか!」と絶望したエリさん。疲れ切った心の中で、彼氏への殺意がふつふつとわいたそうです。

これによって不満のダムは決壊し、その場で別れを告げたとか。「これからはちゃんと家事をやるから」と彼氏は追いすがったそうですが、問題の根っこは「責任を負いたがらない」「ちょっとしたところで手抜きをしたがる」といった精神性にあり、そこは永遠に直らないだろうと判断した彼女の決意はブレませんでした。

「こういう男って、連絡を怠ったり、頼んだことをやらなかったり、見てないところでサボったりと、何かと楽な方へ楽な方へと流れる傾向にあるじゃないですか。そんな人と結婚なんてできないですよね。将来イライラしながら暮らすことが目に見えてるわけですから」とエリさんは語ります。

目の前の面倒を回避しようとする短絡的な男子に対し、女性はこのようにかなりのロングスパンで物事をとらえているようです。まさか自分のちょい残しから、そんな膨大なメッセージが伝わっていたとは……。このことに男子はあまり気づいていません。たとえ気づいて悔やんだとしても、すべては後の祭りです。

失った信用は取り戻せませんからね……。ちょい残しは恐ろしい行為だと心得て、能動的にトイレットペーパーを交換しましょう!

【プロフィール】
清田隆之
恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。失恋ホスト、恋のお悩み相談、傷心旅行のツアーガイド、合コンの企画から恋愛コラムの執筆まで、何でも手がける恋愛の総合商社。男女のすれ違いを考える恋バナポッドキャスト『二軍ラジオ』も更新中!
Twitter:@momoyama_radio
HP:桃山商事

※この記事は2013年06月13日に公開されたものです

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