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新人女子に興味津々の彼。男ってみんな若い子が好きなの?

「そう。それに朋香だって入社したての頃は
『かわいいコが来た』って、評判だったんだよ」
「うそ。そんなの聞いたことがない」
盛幸の言葉は意外すぎて、ひどくうろたえた。

「そんなこと、当人に言うヤツいないだろ。
それに自分が新人の時、ちやほやされたり、
下駄を履かせてもらってるのに気づくヤツも少ない」
「……そうかもしれない」

ふと目を上げると盛幸はすっかり真面目な表情に。
こういう時の彼は、たとえ酔っていても、
すごくいい感じに見えてしまう。
わたしはごく小さな声で「ありがとう」とつぶやく。
彼はいつも通り聞こえないふりをしていたけれど、
そのかわり、いつも通りに耳が真っ赤になっていた。

わたしは翌日から、やっぱりがんばることにした。
それは自分が先輩からしてもらった恩を、
新人のコたちに「送る」ため。
そうして最後の2日、木曜と金曜は課長も出席し、
新人の女子4人が配属先で力を出せるよう、
会社内部での情報の送受信法をていねいに説明した。

研修終了後、4人の新人さんは、
ちょっと大人の顔になり小会議室を出て行った。

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