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敵にまわすと怖い!? 女社会での噂や悪口との付き合い方

忙しく働く女子たちにとって、人間関係のストレスや会社生活の悩みはつきもの。ちょっとしたことにイライラしたり、憂鬱な気持ちになって、「会社に行きたくない!」と感じたことがある人も多いのはず。実は日々のちょっとしたストレスは、考え方ひとつで解消できるもの。ここでは、心理カウンセラーの小高千枝さんによる「こころのメンテナンス方法」をご紹介いたします!

ここ数年、カップルやファミリーだけでなく、女性同士で楽しめるスポットやイベントが増えてきましたよね。女子会もさまざまなバリエーションで展開され、女性同士の集まりは、当たり前の日常のひとコマになってきました。もちろん、職場でも働く女性の数が増え、自然と女同士のグループができてきます。

しかしながら、そんなふうに女性同士で群れてしまうことに、違和感を感じている人が多いのも事実。というのも、心が通い合う女友だちは、ともに楽しい時間を過ごし、癒され、感化し合い、高め合えるような関係でありたいものですが、女性同士が集まるとなぜか噂話と悪口のオンパレードになってしまうことが多いからです。その結果、毎日のランチが憂鬱になってしまったり、女子会への参加が楽しくなくなってしまったり……。「たまにはひとりでいたい」「ほかの友だちとランチに行きたい」、そう思っても輪から抜け出す勇気もなく、不安や疲弊や恐怖心を抱きながら日々を過ごしている女子が多いのです。

本来、女性は脳の側頭葉内側にある神経細胞の集まりで、情動(喜怒哀楽)が生まれる部分である偏桃体が、男性の8倍も活発に働くため、男性に比べて感情的であると言われています。そのため、マイナス感情に陥ると扁桃体が騒ぎ、冷静にものごとを判断することができなくなります。

また、もともと女性は育児と家事をする役割を担っており、左右両方の脳を同時に使うことが得意な生き物。しかし、悲しみや不安が発生すると感情を司る右脳が活発になり過ぎるため、理性的な左脳だけを分けて使うことが、どうしても難しくなります。

そのため、感受性が強く、感情のコントロールができない女性は、気になる女性の存在を無視することができず、悪口や文句を言わずにはいられなくなるのです。

しかしながら、相手に対して抱くマイナス感情は「相手のことをほっておけない」という母性から来ているものでもあります。そして、その悪口を仲間内で共有することで、さらに聞いている側も「何とかしなくては! でも、どうすることもできない……」というジレンマから、集団で負のスパイラルに巻き込まれてしまうのです。

また、私たちはもともと村社会という集団で協力をし合いながら子育てをしていたため『群れる』ことは本能の中に根づいています。そのため群れから外れることに恐怖を感じてしまうこともいたしかたありません。

ほかにもプライドが高く、人に弱みを見せられない女性は、根本的に自分に自信がなく、劣等感も強く、ストレスを逃がすことも苦手なため、悪口を言うことで共感を得て、自分の存在価値や自信を保とうとする傾向があります。

こんなふうに、敵にまわすと怖い女社会ではありますが、人間の本能的なものや、おせっかいは母性から来ているものであるということが理解できると、楽に感じるものです。そして、そこで自分がどうしたいのかを考えてみましょう。

悪口に違和感を覚えるのであれば、無理に賛同する必要はありません。「○○さんのいいところもあるよね」とほめ言葉でその場の空気をかえてしまうこともひとつの手です。繰り返し悪口を中断するうちに、共感してくれる友だちも出てくるはず。そして、価値観のあう友だちと関係を深めればいいのです。

また、一緒にいても楽しさを感じないという友だちであれば一度離れてみましょう。ストレスに感じる相手との時間はいい時間の過ごし方ではありません。

そもそも、ひとりになることはそんなに寂しいことでしょうか? ひとりになることで、自分の本当に好きなものが見つかります。たとえば、ランチタイムに食べ歩きをしてみたり、お弁当を作って公園で食べたりしてみてください。同じことに興味を持った友だちができることもあります。新たな人間関係を築き上げるためには新たな一歩が必要です。

大切な時間は大切な友だちと過ごすことができるように人間関係を見つめなおしてみてくださいね。

女社会での噂と悪口に嫌気が差したら……
  • 女性の悪口や噂話は、母性から来ているものだと理解する
  • 悪口に違和感を覚えたら、ほめ言葉で会話の空気を変える
  • ストレスに感じる相手とは、一度離れて関係性を見直す
  • 思い切ってひとりになり、新たな人間関係を築き上げる

心理カウンセラー 小高 千枝(おだか ちえ)

幼稚園教諭、キャリアカウンセラー等を経て、2007年1月、女性専門のカウンセリングルームを開業。男女関係の問題、依存症、人生観、うつなどのカウンセリングのほか、メンタルトレーニング、企業カウンセリングなどに携わる。2010年9月、精神科医名越康文監修、男女ともに通える『メンタルケアサロン~ピュアラル』を開業。ご相談者それぞれのペース に合わせ問題解決に導くカウンセリングは男女問わず信頼を得ており、リピーターが多い。

※この記事は2013年01月22日に公開されたものです

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