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縁起のいい言葉31選。ポジティブな意味を持つ熟語やことわざ一覧

ガラクティ

縁起のいい言葉には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか? この記事では、3文字・4文字・5文字からなる熟語とことわざに分けて、由来と併せて紹介します。

あなたは「言霊」を信じますか? 古くから、言葉には不思議なパワーが宿っていて、口に出すことでその発言の通りになるといわれています。

だからこそ、積極的にポジティブな言葉を使っていきたいもの。

今回は、縁起がいいといわれる熟語とことわざを由来と併せて紹介します。

【三字熟語】縁起がいい言葉

まずは、縁起のいい三字熟語を見ていきましょう。

(1)五色雲(ごしきのくも)

意味

多くの色に彩られた雲のこと。さまざまな色の幸運が漂っている状態に例えて、吉兆といわれることも。

由来

浄土信仰による仏画「来迎図」では、阿弥陀如来が菩薩をしたがえて、五色の雲に乗ってやってくる姿が描かれているといわれています。

阿弥陀如来は無限の寿命を持ち、人々を救い続けるとされることや、五色の雲はめでたい印である「瑞相(ずいそう)」を意味することから、「五色雲」は縁起のいい言葉として認識されているようです。

(2)松竹梅(しょうちくばい)

意味

松と竹と梅のこと。松は長寿、竹は生命力、梅は気高さの象徴。

由来

中国の「歳寒三友(さいかんさんゆう)」が由来という説があります。

歳寒三友とは、画題の1つであり、寒中でも松と竹は青々とし、梅は花を咲かせることから、「冬の寒さに耐える3種の植物」として尊ばれ、「松竹梅」と呼ばれるようになったのだとか。

また、松は冬でも枯れず、凛々しい姿を保つことから「長寿」、竹は折れにくく、成長が早いことから「生命力」、梅は初春に他の花より早く、気高い香りの美しい花を咲かせることから「気高さ」の象徴とされ、縁起のいい言葉といわれているようです。

【四字熟語】縁起がいい言葉

続いては、縁起のいい四字熟語を紹介します。

(1)一樹百穫(いちじゅひゃっかく)

意味

人材を育てることが、やがて大きな利益をもたらすことの例え。

由来

中国の老荘思想を説いた書物『管子(かんし)』の「権修(けんしゅう)篇」にある一説が由来といわれています。

「一樹」は1本の木を植えること、「百獲」は100倍の収穫を表し、「1本の木を植えると、いずれは100倍の木々に増える」という教えからできた四字熟語です。

大きな利益につながるという意味合いが縁起のいい言葉として解釈されているのでしょう。

(2)一粒万倍(いちりゅうまんばい)

意味

わずかなものから多くの利益を得ることの例え。少しのものでも粗末にしてはいけないという戒めとして使われることも。

由来

もともとは仏教の言葉で、『報恩経(ほうおんぎょう)』という経典の一節が由来といわれています。1粒の種から1万倍もの収穫があるという意味からできた言葉です。

わずかなものから多くの利益を得るという部分は幸運を連想させますよね。日本では、縁起のいい日の1つに「一粒万倍日」というのもあります。

(3)一攫千金(いっかくせんきん)

意味

一度にたやすく大きな利益を得ること。

由来

本来の熟語は「一字千金」といわれています。

秦の時代の政治家であった呂不韋が、書物『呂氏春秋』を完成させた時に「1文字でも増やしたり、減らしたりできる者がいれば千金を与える」と、出来栄えを誇ったそうです。

そこから「一字千金」という言葉が誕生し、やがて「一攫千金」になったといわれています。「一度にたやすく大きな利益を得る」というのは幸運を感じさせる言葉ですよね。

(4)一挙両得(いっきょりょうとく)

意味

1つの行動で、2つの利益を得られること。

由来

中国の故事である『戦国策』にある、「一挙両附」という言葉が基になったといわれています。本来の文章は「一挙而名実両附」で、「一挙に名(=名誉)と利(=利益)の両方が得られる」という意味合いでした。

1つの行動で2つの利益を得られることから、縁起がいいといわれるのでしょう。

(5)一陽来復(いちようらいふく)

意味

冬が終わり、春が来ること。悪いことが続いた後で幸運が来るという意味も。

由来

由来は古代中国の書物『易経』とされています。当時は「陰」が冬を表し、「陽」が春を表していたそうです。それを、「陰が立ち込めていたところへ、ようやく陽の兆しが見え始めた」という、冬から春へ転ずる喜びを言葉にしたのだとか。

さらに「陰」はマイナスな印象、「陽」はプラスな印象を与えるものであったため、次第に「悪いことが終わり、幸運が訪れる」といった意味でも使われるようになったようです。

(6)延年転寿(えんねんてんじゅ)

意味

年を取っても、ますます長生きすること。

由来

元は仏教の言葉で、修行して仏の加護によって、寿命を延ばすことを意味したようです。「延年」とは、長寿を祈願した仏教語ともいわれ、縁起のいい言葉として知られています。

(7)笑門来福(しょうもんらいふく)

意味

笑顔を絶やさない家庭には、幸運が訪れる。

由来

お正月の遊びとして知られている「福笑い」は、目隠しをしながら作った顔を見て、「面白い青だ」と家族で笑うのが楽しみとされています。

そして、お正月という縁起のいい日に、笑いの絶えない様子が幸福を引き寄せる象徴とされ、「笑う門には福来る」ということわざができたのだとか。

これを四字熟語にして、「笑門来福」となりました。

(8)千載一遇(せんざいいちぐう)

意味

滅多にない良いチャンス。千年にたった一度しか巡り合えないような素晴らしい状態。

由来

中国の書物に『三国名臣序賛』という、『三国志』に登場する優れた臣下をたたえたものがあります。

「千載一遇」は、その中に書かれている、「千載の一遇は賢智(けんち)の嘉会(かかい)なり」という一文が由来とされているようです。名君や名臣と出会うのは非常に難しく、巡り会えることの幸運を例えた言葉といわれています。

(9)大安吉日(たいあんきちじつ)

意味

何をするにも向いている最良の日。

由来

その日の吉凶を占う指標とされている六曜の中から、縁起のいい日である「大安」を基にした言葉です。「大いに安し」や「大いに安心できる日」が語源といわれています。

(10)大願成就(たいがんじょうじゅ)

意味

大きな願いがかなうこと。

由来

元は人々を救おうとする仏様の誓願を表した仏教用語で、「人々の願いがかなう」という意味から来ているようです。

(11)飛竜乗雲(ひりょうじょううん)

意味

時代の流れに乗って、英雄が能力を発揮するチャンスを得ること。

由来

中国戦国時代の思想家である韓非の著書『韓非子』が出典といわれています。英雄や賢者がチャンスをつかんで自身の才能を発揮した様子を、竜が雲に乗ってさっそうと現れることに例えてできた言葉のようです。

(12)無病息災(むびょうそくさい)

意味

病気をせず、健康であること。

由来

「病気をしないこと」を意味する「無病」と、仏教語で仏の力で災害や病気などの災いを防ぎとめることを意味する「息災」からできた言葉だと考えられています。健康と長寿を願う際に使われることもあるでしょう。

【五字熟語】縁起がいい言葉

続いては、縁起がいい五字熟語を紹介します。

(1)日日是好日(にちにちこれこうじつ)

意味

毎日が楽しく、平和な日が続くこと。

由来

中国唐時代の禅僧である雲門文偃(うんもんぶんえん)の言葉といわれています。彼が禅問答で弟子たちに「日日是好日」と述べたことが由来のようです。

当時は、これからの日々を「毎日が無事で良い日である」ように自らが行動することが大切という意味がこの5文字に込められていたと考えられています。

(2)福寿海無量(ふくじゅかいむりょう)

意味

幸せをもたらす功徳の量が海のように広いこと。

由来

由来は、『観音経』という経典だといわれています。観世音菩薩の功徳が海のように広く大きいことをたたえた一説なのだとか。

「福寿」は幸福、「無量」は無限に広がっている様子を意味します。つまり、幸せの集まった海が無限に広がっているさまという解釈から縁起のいい言葉とされているようです。

【ことわざ】縁起がいい言葉

世の中には多くのことわざがありますが、縁起のいいものといわれると、意外と出てこないかもしれません。

具体的にどんなものがあるのか、その由来も併せて見てみましょう。

(1)開いた口へ牡丹餅(あいたくちへぼたもち)

意味

努力や苦労することなく、思いがけない幸運が舞い込むこと。

由来

棚の下で口を開けて寝ていた時に、棚に置いてあった牡丹餅が何らかの拍子で落ち、たまたま口の中に入ったという例え話から、思いがけない幸運が舞い込むという意味になったようです。

(2)一富士二鷹三茄子(いちふじにたかさんなすび)

意味

初夢で見ると縁起がいいとされるもの。

由来

由来は諸説あるといわれていますが、そのうちの1つとして富士は高く大きく、鷹はつかみ取る、茄子は「成す」の意味で縁起のいい物を順に挙げたという説があります。

また、富士を「不死」として「不老長寿」、鷹は「高・貴(たか)」と訓読みが同じことから「出世栄達」、茄子は実がよくなることから「子孫繁栄」という意味を持つ説もあるのだとか。

(3)鰯網で鯨を捕る(いわしあみでくじらをとる)

意味

思いがけない幸運を得ること。あり得ないことを意味する場合も。

由来

本来は鰯を捕る網だったが、偶然にも鯨が掛かって、信じられないような幸運を得たというたとえ話が由来とされています。

(4)陰徳あれば陽報あり(いんとくあればようほうあり)

意味

人に知られず良い行いをすれば、後に報われること。

由来

ある国の王が、無礼をした家来をかばったら、その家来は恩を感じ、後の戦いで大活躍したという逸話が由来といわれています。

「陰徳」とは相手からの見返りを求めない善行のことで、「陽徳」とは他者から直接感謝され、周囲にも知れ渡るような良い行いのこと。

つまり、王が家来を助けたのは善意によるもの(陰徳)だったにもかかわらず、家来は恩返しをするべく戦に挑んで大活躍したことが陽徳に例えられているのでしょう。

(5)有卦に入る(うけにいる)

意味

幸運に恵まれ続けること。

由来

「有卦」とは、陰陽道で人の生まれた年の干支に基づいた幸運の年回りのことをいい、有卦の吉年は7年続き、無卦(不運の年回り)の凶年は5年続くとされています。

そこから転じて、「有卦に入る」とは幸運の年回りに入ることと解釈され、現在の意味になったそうです。

(6)埋もれ木に花が咲く(うもれぎにはながさく)

意味

長い間、運に恵まれず不遇だった人物に幸せが訪れること。

由来

土の中に埋もれていた木に芽が出て花が咲くことから、世間から顧みられなかった不遇の者に幸運が訪れることの例えといわれています。

(7)果報は寝て待て(かほうはねてまて)

意味

幸福の訪れは自分の力ではどうにもならないから、気長に待つべき。

由来

仏教における「果」は自分の行ったことから生まれる結果、「報」は自分の行いによって生まれる報いを指します。

良い結果が返ってくるためには、良い行いが必要になるため、できることをきちんとやった上で、焦らずに待つべきという意味なのです。「良い結果」を「幸福の訪れ」と解釈することで、縁起のいい言葉といわれるのでしょう。

(8)鴨が葱を背負って来る(かもがねぎをしょってくる)

意味

相手の行動が自分の思惑通りで、好都合なこと。

由来

鴨鍋は葱を加えることで、臭みが抜けます。よって、食べられる側の鴨が葱を背負って来たら、鍋の具材がそろって好都合という考えが幸運だと解釈されるようです。

(9)鶴は千年、亀は万年(つるはせんねん、かめはまんねん)

意味

鶴と亀は寿命が長く、めでたい。

由来

鶴は1,000年、亀は1万年生きるという説から、寿命が長い動物の代表として、長寿の縁起物となり、2つを併せてこの言葉ができたそうです。

(10)先んずれば人を制す(さきんずればひとをせいす)

意味

何事も他人よりも先に行うことで有利な立場になれる。

由来

中国の歴史書『史記』から来ているといわれています。反乱など争いが絶えなかった時代に、先制攻撃こそ有効な手段として、この言葉が誕生したそうです。

人よりも一足先に物事を行うことで幸福を手にすることができるという意味から、縁起のいい言葉とされるのでしょう。

(11)残り物には福がある(のこりものにはふくがある)

意味

人が残したものや余ったものの中には、思いがけず良いものがある。

由来

江戸時代の人形浄瑠璃『伊賀越道中双六』の中で、最後に余ったお茶がとても良いもので思いがけない幸運を手にしたという内容から派生してできたという説があります。

(12)早起きは三文の徳(はやおきはさんもんのとく)

意味

早起きをすれば、何らかの徳がある

由来

中国の詩人が詠んだ「早起三朝當一工(3日続けて早く起きれば1人分の働きになる)」が語源といわれています。「三朝」が「三文」になった理由には諸説あるようです。

早起きをすると良いことがあるという意味から、縁起のいい言葉として知られています。

(13)待てば海路の日和あり(まてばかいろのひよりあり)

意味

今は苦しくても待てば、チャンスはそのうち巡ってくること。

由来

もともとは、「待てば甘露の日和あり」という中国のことわざが変化してできたものといわれています。日照りが続いて苦しい状況でも、待っていれば恵みの雨(甘露)が降って大地を潤すという意味があったようです。

しかし、日本では「甘露」という言葉になじみがなかったことから「海路」に変化し、現在の形になったという説があります。

(14)勿怪の幸い(もっけのさいわい)

意味

思いがけない幸運のこと。

由来

「勿怪」は、元は「物の怪」を指し、人をたたるといわれる死霊や生き霊を意味しています。

それがやがて「妖怪」と変化し、妖怪の出現は思いもよらないことから「意外なこと」を示す言葉となり、現在の思いがけない幸運を意味するようになったのだとか。

(15)渡りに船(わたりにふね)

意味

必要なものや望んでいるものが、都合良くそろい好都合なこと。

由来

川を渡ろうと思っていたら、ちょうど目の前に船があり、タイミング良く運に恵まれたという話が語源といわれています。

縁起のいい言葉を使って運気を上げよう

縁起のいい熟語やことわざは、昔の人の戒めや経験からでき上がったもの。現代を生きる私たちにも、参考になるものばかりです。

最近、あまりついていないなと感じたら、縁起のいい言葉を積極的に使って、幸せを引き寄せましょう。

(ガラクティ)

※画像はイメージです

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