結婚後の給与振込に必要な手続きは? やり方を解説
結婚するとさまざまな手続きが必要ですが、忘れてはならないのが給与振込口座の名義変更です。今回は、給与振込口座の名義変更の流れと、夫婦で上手に口座管理をするコツを紹介します。
結婚後に姓が変わると、会社での氏名変更や、運転免許証、年金・保険などのさまざまな公的手続きが必要です。併せて、忘れてはならないのが給与振込をしている銀行口座の名義変更。
会社側での氏名の変更ができていても、給与振込口座の名義変更ができていないと、「お給料が期日に振り込まれない!」といったトラブルになる可能性も。
本記事では、給与振込口座の名義変更の流れを解説します。また、結婚後に夫婦でトラブルなくお金を管理するコツも紹介。ぜひ、結婚後の手続きや管理の参考にしてくださいね。
結婚後、給与振込口座の名義変更を行う必要性
結婚して姓が変わると、さまざまな書類の名義変更が必要になってきます。
運転免許証や年金、保険などの名義変更の必要性は納得できますが、銀行口座は旧姓のままでは使えないのでしょうか?
結婚後、給与振込口座が旧姓のままだとどうなる?
給与振込口座の名義変更をしなかった場合、どうなるのか気になりますよね。
名義変更をしないで旧姓のまま口座を使い続けても、口座が凍結されることはありません。しかし、以下のようにさまざまなデメリットが考えられます。
・住宅ローン等、ローンを組むことができない
・銀行での入出金やトラブルの際、本人確認に時間が掛かる
仕事などの事情で銀行口座を旧姓のままにしたい場合は、念のため銀行窓口やコールセンターで相談するのがおすすめです。
給与振込のエラーは結婚後に多い
結婚後、会社での名義変更を行っていても、給与振込口座の名義を変更していないと口座番号と名義人名が一致せず、エラーになってしまうことがあります。
給与振込口座の名義変更をするタイミングと、会社への変更手続きや申し出のタイミングがずれてしまうと、給与が期日に振り込まれなくなる可能性があるのです。
会社に改姓の届け出を提出する場合は、同時に給与振込口座の名義変更をするのも忘れないようにしましょう。
結婚後に行う給与振込口座の名義変更のやり方
給与振込口座の名義変更は、銀行の支店窓口にて行います。口座を開いた支店以外の店舗でも、名義変更は可能です。
給与振込口座の名義変更に必要な物
金融機関によって多少の違いはありますが、基本的に必要な物を紹介します。
・通帳やキャッシュカード(複数口座がある場合は全て必要)
・これまで使っていた印鑑(届け出印)
・改姓後の印鑑(シャチハタ印不可)
・新・旧の名前が確認できる本人確認書類
各銀行によって必要な物が異なるので、事前に確認しておきましょう。本人確認書類の中には発行日から有効期限が限られている物もあるため、十分に確認が必要です。
新しい通帳やキャッシュカードはいつもらえる?
新しい通帳は、名義変更後にその場でもらうことができます。
キャッシュカードは、1週間から10日ほどで簡易書留にて郵送されます。
引き落とし口座の名義変更も忘れずに!
生活に直結する給与振込口座の他にも、忘れずに確認したいのがクレジットカードや公共料金などの引き落とし口座です。
銀行口座の名義変更をしたら、口座とひもづけているクレジットカードなどの名義変更も速やかに行う必要があります。名義変更に必要な書類はあらかじめリストアップして、取り寄せておくとスムーズに手続きできますよ。
結婚後の口座管理のやり方とコツ
ここまで、結婚後の給与振込口座の変更手続きについて解説しました。
結婚に伴ってこうした手続きを行っていると、気になるのが夫婦での口座管理のやり方。結婚後は、生活費や貯蓄を夫婦2人で行うことになります。
ここからは、気になる結婚後の口座管理のやり方とコツを紹介します。
夫婦で口座はいくつ必要?
夫婦で家計を管理する場合、用途別に口座を用意するようにしましょう。
口座の数が多すぎても少なすぎても管理が難しくなるので、以下の3種類を用意するのがおすすめです。
(1)生活費用の口座
まずは、生活で必要になる費用を管理する口座です。主に家賃や光熱費、食費などを管理します。
給与振込口座をそのまま生活費用の口座にすると、ある分だけ使ってしまうリスクがあります。
貯蓄や毎月の支出を管理したい人は、給与振込口座と生活費用の口座を分けることをおすすめします。
(2)貯蓄用の口座
次に用意しておきたいのが、貯蓄用の口座です。教育費や車の購入・維持費、住宅購入費や旅行費など、将来まとまった金額が必要な時のために用意しておくと良いでしょう。
貯蓄用の口座は1つでも良いですが、「教育費用」「老後の貯蓄用」のように目的別に複数の口座を持つのもおすすめです。
(3)個人用の口座
夫婦それぞれのプライベートな口座を用意するのもおすすめです。個人的な出費と家計で使用するクレジットカードを分けておくと、管理がしやすくなります。
使用用途や貯蓄目的を明確にして口座を分けることで、不平不満が出にくくなります。
共通で使うお金と個人で使用するお金の使い道は、定期的に夫婦で見直し、話し合うようにしましょう。
夫婦でお金を上手に管理するコツは?
共働きの場合は、お互いの収入や支出を把握しづらく、管理が難しくなりがち。
生活費用と貯蓄用の口座は、夫婦で管理するのがおすすめです。2人で管理できる共同口座を活用しましょう!
共同(共有)口座とは
共同口座とはいっても、夫婦両方の名義で作ることはできません。2人のどちらかの名義で口座を開設する必要があります。
共同口座にすることで、夫婦で決めた金額を共通の口座で管理できます。
お給料日には、共同口座にあらかじめ決めた金額をお互い入れるようにすると、余った金額を個人でやりくりしやすくなるのでおすすめです。
共同(共有)口座の作り方
生計を一緒にする家族であれば、1つの口座で2枚のキャッシュカード(代理人カード)を作ることができます。夫婦それぞれがカードを持てば、どちらも共同口座への入金・出金が可能です。
作成する際は、キャッシュカードや印鑑、本人確認書類が必要になります。その他に、使用する金融機関によって発行手数料が必要な場合がありますので、事前に調べておきましょう。
結婚後に名義変更が必要なその他の手続き
結婚後に改姓した場合、口座以外にも名義変更が必要な手続きがあります。
・転出届・転入届・転居届けの提出(引っ越しする場合)
・本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証、パスポートなど)
・印鑑登録
・住民票
・会社への改姓手続き
・国民健康保険・国民年金など
旧姓で登録や契約をしていたものは、ほぼ全て変更手続きが必要になります。
種類が多いため、事前にリストアップして効率的に進められるようにスケジュールを組んでおくと、漏れなく手続きができますよ!
結婚後は給与振込口座の名義変更を忘れずに!
結婚して改姓した場合、さまざまな公的機関で名義変更が必要になります。忘れてはいけないのが、給与振込口座の名義変更です。
せっかく会社で改姓手続きを行っても、給与振込口座の変更手続きが遅れてしまうと、「期日に給与が振り込まれない!」といったトラブルが発生する場合も。
結婚後に名義変更が必要な手続きは多いため、事前にリストアップしておきましょう。
また、結婚のタイミングでお金の管理の仕方を夫婦で決めることも重要です。2人で管理できる共同口座を開設したり、目的別に口座を用意したりすると、不平不満を減らしやすくなりますよ!
(maru)
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