エクセルのフィルター設定方法とは? 使い方やかからない時の解決策
エクセルのフィルター機能を使うことで、設定した条件に合う数字やデータを簡単に絞り込み・抽出ができます。今回は、クリアや解除方法なども併せて、フィルターの操作方法を徹底解説します。
仕事上でエクセルを使う業務をしていると、フィルター機能を使用する場面が多くありますよね。
フィルター機能を使うことで、エクセル上の膨大なデータを一度に絞り込み、抽出できます。さらに、条件で絞り込んだデータの表示順を入れ替えることも可能。このように、フィルター機能の使い方を知っておけば、業務効率化につながります。
今回は日常業務で使用するフィルター機能について、基礎から応用方法まで分かりやすく解説します。
そもそもフィルター機能とは?
エクセルでデータを管理すると、膨大な量のデータを扱うことになります。
フィルター機能とは、その膨大な量のデータに条件つけて一気に絞り込み、抽出できる機能のことです。
実際の業務を行う上でも使用する頻度が高いフィルター機能を使いこなすことで、業務は格段に効率化します。
フィルター機能を使えばデータ管理が楽になる
フィルター設定できる条件はさまざまで、日付や数値で絞り込むパターンから文字で絞り込むパターンなどがあります。
実際の仕事で「7月分だけの売り上げ実績のデータを調べておいてほしい」なんて指示があったとしても、フィルター機能を駆使し、月だけに条件設定をして7月分を抽出すれば一瞬でデータを出せます。
このようにフィルター機能を使いこなせば、データの管理がスピーディーかつ楽になるのです。
フィルターの設定方法
では実際にフィルター機能を使うためにはどのような設定が必要なのでしょうか。
設定から解除の方法まで押さえていきましょう。
フィルターの設定方法
フィルター設定は次の手順で行います。
1.フィルターを設定したい表を用意します。
2.フィルターを設定したいセルを選択します。
3.メニューバーの「データタブ」から「フィルター」ボタンを選択します。
4.3までの設定を行うと、選択したセル内に「▼」が表示されます。これでデータを絞り込む準備ができたことになります。
5.表示された▼をクリック。
6.並び替えの条件や絞り込む項目がいくつか表示されるので、該当する条件を選択します。
7.該当するデータのみだけが抽出されるので、フィルター設定完了です。
フィルターのショートカットキーは?
フィルター機能の設定にはショートカットキーがあります。フィルターを作成する(▼を表示させる)ショートカットキーは「Cntl+shift+L」になります。
また▼ボタンを押さなくても、条件項目を表示させるショートカットキーもあります。「Alt+↓」で項目を表示させることが可能ですので、一度試してみてください。
ショートカットキーはわざわざボタンをクリックする必要がないので、覚えておくと便利です。
フィルターをクリアにする方法
フィルターの設定方法を理解できたら、次はフィルターをクリアにする方法(絞り込みを元に戻す方法)についても知っておきましょう。
「○○からフィルターをクリア」を選択
1つは設定時と同様に、▼ボタンを押して並び替えや条件項目を表示させます。
表示させた項目の中にある「○○からフィルターをクリア」(○○は設定している条件)をクリックすると、自動的にかかっていたフィルターがクリアになり、データが全て表示されます。
データタブからクリアにする
もう1つの方法はメニューバーから設定する方法です。
データタブを開き、「フィルター」の右隣にある「クリア」を押してもフィルターを戻すことができます。
フィルターで設定できるさまざまな条件
では、フィルター機能で絞り込める条件にはどのような種類があるのかを見ていきましょう。今回は代表的な3つの条件を紹介します。
(1)日付フィルター
上記でも説明しましたが、使用される頻度も高い日付フィルターについて解説します。フィルターの▼ボタンを押すとさまざまな条件が表示されるので、その中の「日付フィルター」を選択します。
日付フィルターを選択すると、「明日」「今日」「昨日」の細かい日付設定から「来月」や「来年」までの長期間を選ぶことができます。
また、日付フィルターでは「指定の値より前・後」といった期間の設定も行えるので、さまざまな期間の絞り込みが可能です。
(2)数値フィルター
数値フィルターも日付フィルターと同じように、▼ボタンを押すことで表示されます。数値フィルターでは指定の値「より小さい・大きい」「以上・以下」「範囲」「等しい・等しくない」などの条件をつけて絞り込むことが可能です。
売り上げ実績や点数を比較・分析したり、平均に比べての大小を調べたりする時に使われます。
(3)テキストフィルター
これまでは日付・数値と数字に関連するフィルターを紹介しましたが、実はエクセルのフィルター機能は文字でも絞り込みができます。
▼ボタンを押すと、その表に入力されているテキストが自動的に羅列されており、そのテキスト内から該当するテキストを選択できます。
さらに「テキストフィルター」を選択すると、指定の値を「含む・含まない」の条件に加えて、「指定の値で始まる・終わる」といった頭文字と語尾の指定まで可能なので、より細かく条件が設定できます。
フィルターに関するよくあるトラブルと対処方法
最後にフィルター機能に関連する、よく起こるトラブルの対処法についていくつか紹介します。
Q.フィルターがかからない場合の主な原因は?
フィルターボタンを押しているのにも関わらず、うまくフィルターがかからないケースがあります。
フィルターがかからない要因として、表のどこかに空白の欄があることが考えられます。空欄があると1つの表として認められず、うまくフィルターがかからなくなってしまいます。
この対処法としては、空欄を必ず埋めることです。空欄を埋めることで1つの表として完成し、全体にフィルターをかけることができます。
Q.フィルターのクリアと解除の違いは?
「フィルターが解除できない」というケースも多く見られますが、こちらはフィルターの「クリア(戻す)」と「解除」を勘違いしてしまっている可能性が高いです。
上記で紹介したフィルターのクリア操作だけでは、フィルター機能そのものの解除にはなりません。
フィルター機能自体を解除したい時は以下の手順で操作してください。
1.解除したいフィルターがかかっているセルを選択します。
2.メニューバーの「ホームタブ」から右側の「並び替えとフィルター」内にある「フィルター」クリック(フィルターがかかっている状態だとアイコンがグレーに表示されている)します。
3.フィルターボタンがグレーから白になったことを確認してフィルター解除が完了です。
このように、フィルターのクリアと解除は混同しやすいので、違いをしっかり押さえておきましょう。
フィルター機能を使いこなそう
フィルターの設定方法や、さまざまな条件例を紹介しました。エクセルでは膨大なデータを管理しているので、フィルター機能で該当するデータを素早く抽出するだけでも、業務のスピードが上がります。
数字や日付だけではなく、文字ベースでもフィルターをかけることができるので、ぜひいろいろな場面でフィルター機能を使ってみてくださいね。
(aoi okamoto)
※画像はイメージです