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「インスピレーション」の意味とは? 使い方や類語

Sai

「インスピレーション」とは? 意味や正しい使い方をビジネス系ライターのSaiさんが徹底解説。「インスピレーションを受ける」「インスピレーションを高める」などのフレーズが持つニュアンスや類語表現など、言葉を正しく理解するためのポイントを紹介します。

ビジネスシーンやメディアなどでよく見聞きする「インスピレーション」という言葉。「インスピレーションを得る」とか「インスピレーションを高める」などの表現をしたことがある人は多いかもしれませんが、正確に使えていますか?

今回は、「インスピレーション」の意味や場面別の使い方を詳しく解説。また、類語との違いや英語表現なども併せて紹介します。

「インスピレーション」とは?

まずは、「インスピレーション」の意味や語源などを確認してみましょう。

辞書によれば、「インスピレーション」の意味は以下のように説明されています。

インスピレーション【inspiration】

《吹き込まれたもの、の意》創作・思考の過程で瞬間的に浮かぶ考え。ひらめき。霊感。「インスピレーションがわく」

(『デジタル大辞泉』小学館)

主に「直感」や「ひらめき」という意味で使う

カタカナ語の「インスピレーション」ですが、ビジネスシーンでは主に「直感」や「ひらめき」の意味で使用されます。

後述する英単語「inspiration」に含まれる「霊感」や「神の存在を身近に感じること」のようなスピリチュアルなニュアンスで使用することは少ないため、覚えておくといいでしょう。

語源は英語の「inspiration」

「インスピレーション」は、「直感」や「思いつき」という意味を持つ英単語「inspiration」を語源とするカタカナ語です。

「inspiration」は「ひらめきを与える」という意味の動詞「inspire」の名詞形ですが、「直感」などの意味の他に「霊感」や「霊感による着想」という意味も持つ単語で、幅広いシーンで使われています。

「インスピレーション」の使い方と例文

「ひらめき」や「霊感」などといった目に見えないものを表す「インスピレーション」は、スピリチュアルな分野からビジネスシーンまで、さまざまな場面で使われる言葉です。

誤用を避けるためにも、それぞれのシーンにおける正しい使い方を確認しておきましょう。

ここからは、「インスピレーション」について場面別の使い方を例文つきで解説します。

ビジネスシーンで使う場合

ビジネスシーンでは、主に新規事業の立ち上げや製品の開発会議などをする場面で使用される「インスピレーション」という言葉。

ひらめきやアイデアが頭に浮かぶというニュアンスの「インスピレーションが湧く
」や、周囲の人に刺激を与えるという意味合いの「インスピレーションを与える」などの表現がよく見聞きするフレーズとなっています。

例文

・競合他社の資料を見ていると、どんどんインスピレーションが湧いてきた

・次の会議で参加者に強いインスピレーションを与えるためにも、準備を怠らないようにしておこう。

インスピレーションを高めて、革新的なシステムを開発したいと考えている。

クリエイティブな職種で使う場合

豊かな感性や想像力が問われるデザイナーやクリエーターなどの職種では、「ひらめき」を意味する「インスピレーション」は頻繁に使用されるもの。

創作活動におけるヒントを得るという意味合いでの「インスピレーションを受ける」や、周囲の人の心を動かすというニュアンスでの「インスピレーションを与える」などがよく使われる代表的な表現となります。

例文

・今回のデザインは、ヨーロッパの街並みからインスピレーションを受けて作成した。

・展示会に来た人に新たなインスピレーションを与えられるような存在になりたい。

・沖縄を訪れると、なぜか次々とインスピレーションが湧くから不思議だ。

スピリチュアルな分野で使う場合

英語の「inspiration」が「霊感」という意味も持っていたことから、宗教的な話題やスピリチュアルな分野などでもよく使われる「インスピレーション」。

この分野では、神や自然などのエネルギーを身近に感じるというニュアンスを持つ「インスピレーションを感じる」というフレーズが、非常によく使われる表現として挙げられます。

例文

インスピレーションを感じるためにも、毎日の瞑想は欠かせないルーティーンだ。

・エジプトに行った時、古代遺跡から特に強いインスピレーションを感じた

インスピレーションを高めると、見えない存在とも心で会話できるようになるだろう。

英文で使う場合

「インスピレーション」は元々英語を語源とするカタカナ語であるため、英語での会話や英文で使用することも少なくありません。

海外の友人・知人との会話中や、海外支社とのやり取り時に困らないよう、「インスピレーション」の英語表現も理解しておきましょう。

なお、英文で「インスピレーション」を表現する場合は語源である「inspiration」をそのまま使いますが、英語の「inspiration」には「インスピレーションを与える人」という意味も含まれています。

カタカナ語の「インスピレーション」とはニュアンスが異なる点になるので、例文でしっかり使い方を確認しておきましょう。

例文

・She has just had an inspiration for the new project.(彼女は新しいプロジェクトに対するインスピレーションを得たようだ)

・My goal is being an inspiration to all members of this team.(私は、チームのメンバー全員にインスピレーションを与える存在であることを目標にしている)

「インスピレーション」の類語

言葉の意味をより深く理解したり使い方のポイントを把握したりするためには、類語を知ることが非常に効果的です。

「インスピレーション」にも似たような意味の類語がいくつかあるので、それぞれのニュアンスや「インスピレーション 」との違いを確認しておきましょう。

「アイデア」と「インスピレーション」との違い

「思いつき」や「着想」という意味がある「アイデア」という言葉。「ひらめき」を意味する「インスピレーション」との違いが分かりにくく、意味を混同してしまう人は多いでしょう。

しかし、「インスピレーション」が「意識せず突然思いついた」というニュアンスを含む一方で、「アイデア」は「考えたり調べたりした末に浮かんだ着想や工夫」という意味になります。

同じ「思いつき」でも頭に浮かぶまでの過程が違うと覚えておくと、使い分けがしやすくなるでしょう。

「インプレッション」と「インスピレーション」との違い

「インプレッション」には「感銘」という意味があります。「インプレッションを受ける(感銘を受ける)」という表現は、「刺激を受ける」という意味合いで使う場合の「インスピレーションを受ける」というフレーズによく似ています。

しかし、「インスピレーション」が外からの影響で自分の中に考えや感情が吹き込まれてくるというニュアンスの言葉であるのに対して、「インプレッション」は自分の内側から湧き出た感情や印象を表す言葉となります。

また、「インプレッション」には「突然思いついたりひらめいたりする」といった意味合いも含まれていません。

一度それぞれの意味を理解してしまえば使い分けはそこまで難しくないので、文脈や会話の流れに合わせて適切な方を使うようにしましょう。

意味や場面別の使い方を理解して使おう

職場やメディアなどで頻繁に使われる「インスピレーション」という言葉。さまざまな分野で見聞きする言葉ですが、カタカナ語ということもあり正しい使い方に悩んでしまう人は多いでしょう。

しかし、「インスピレーション」の意味や場面別の使い方を一度理解してしまえば、使いこなすことはそこまで難しくありません。

「インスピレーション」の英語表現や類語との違いなども併せて確認しておき、どんな場面でも自信を持って使えるようにしましょう。

(Sai)

※画像はイメージです

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