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仕事の上手な断り方とは? 上司・取引先・メールの場合も例文で解説

トイアンナ

仕事をしていると、あれもこれもと頼まれること、ありますよね。自分の仕事もあるのに、上手に断れなくて引き受けてしまい、抱え込んでしまう人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、コラムニストのトイアンナさんに仕事を断る時のポイントを教えてもらいました。上司や取引先・お客様、メールの場合の断り方も具体的に紹介します。

仕事を断れない。そして、残業が増えてしまう。

これは古今東西、押しに弱めの方が抱えてきたであろう悩みです。仕事を押し付けられた、というほどでもないし、相手には相手の事情があったのだと思うし……。

いいえ。あなたには自分の仕事が終わっていれば定時に帰る権利があります。ここで、仕事を断るテクニックを、少しでもお伝えできれば幸いです。

仕事を断れないのはなぜ?

そもそも、なぜあなたは仕事を断れないのでしょうか。まずは、その原因から洗い出してみましょう。

(1)相手に嫌われたくない

まず、仕事を頼んできた相手に「好かれたい」よりも「嫌われたくない」と思っている方は、断れない傾向があります。

「好かれたい」と思っている人は、仕事を押し付けられても「でしたら、今度焼き肉おごってくださいよ~」と調子良く帳尻を合わせて、相手と仲良くなるものです。

仕事を断れなくて悩んでしまうタイプの人は、「断ったら嫌われてしまうかもしれない」と恐れている可能性があります。

(2)断る言葉が思い付かない

そもそも人生で、何かを断る経験が少なかった場合、断る時のテンプレート文が脳内にないのでは? 断り方が分からなければ、そりゃあ、断りようもないですよね。

このタイプの人は、断り方の例を知る必要があるでしょう。

(3)相手の事情に共感しやすい

「このお取引先、今は何人か産休中で忙しいし」「上司も接待があって忙しいから」などと、相手の事情に共感して、仕事を引き受けていませんか。

優しい人だからこそ、相手の事情を鑑みて、断れなくなってしまうこともあります。

仕事を断れないままだとどうなる?

では、あなたが仕事を断らず、このまま働き続けるとどうなるか。見ていきましょう。

(1)処理速度が上がり、また仕事を頼まれる

あれ、いいこと? と思いましたね。そう、仕事が断れない人は、まず業務の処理速度が上がることが多いです。そうしないと早く家に帰れないからです。

そして、周囲に「優秀だ」と褒められ、また仕事を頼まれ、断れなくて業務量が増えるスパイラルに陥っていきます。

(2)有能になる分、部下・後輩の指導が苦手になる

自分が有能になると、進みが遅い部下や後輩を許せなくなることがあります。「なぜ、この程度のことに○時間もかかってるんだろう」と、つい考えて理解できなくなってしまうのです。

仕事を断れず、ガツガツ引き受けてきた結果、誰よりも有能になり、誰よりも残酷になれてしまう。その結果、部下や後輩から慕われなくなる可能性もあるでしょう。

(3)キャパオーバーで倒れる可能性がある

部下や後輩へ仕事を任せることもできず、自分でやることが増えていくと、キャパオーバーになって倒れてしまう可能性もあります。

仕事を断れないまま抱え続けた場合、倒れるのは大体30代後半から40代にかけてが多いと思います。その前に断り方を身に付けて実践しましょう。

仕事を断る時のポイント

このままでは嫌だ。仕事を断れる人間になりたい。そう思った方は、この先をご覧ください。

(1)自分のスケジュールをかっちり決める

まず、自分のスケジュールを細かく組みましょう。「今日は○○とXXをする」と決めて、それをできないと帰れない、と考えるのです。

そうすると、頼まれた業務を引き受ける余裕がなくなります。必然的に、「断るモチベーション」が生まれるのです。

(2)謝りながら断る

仕事を断れない方は「そんなこと、できません!」とハッキリ「NO」を突き付ける断り方をイメージしているケースが多いもの。さすがに、そんな言い回しは失礼なので、おすすめしません。

大抵の「断り上手」は、「私の能力が至らないせいなのですが、どうしても今日は○○を終えないといけなくて」などと、謝りながら断っています。これなら失礼にならず、断っても問題ない雰囲気になりやすいです。

(3)代替案を出す

日程的に引き受けるのが難しい場合は、「○日が会議ですし、その2日前までに資料をそろえるのでいかがでしょう」や「データが必要なのは○日ですから、最悪○日に渡せば間に合いますか?」といったように、全体のスケジュールを押さえて代替案を出してみましょう。

おそらく自分がやらないと仕事が回らない。でも日数的に引き受けるのが厳しい。そんな時は代替案を出すのです。

【相手別】仕事の断り方(例文付き)

ここから先は、仕事の上手な断り方の例文をお見せします。少しでも自分のペースを守る助けになればと思います。

上司・先輩の場合

例文

「申し訳ありません、どうしても○○をしてほしいと、さらに上の方から言われていまして」
「営業部の○○さんから、これを優先してほしいとお願いされていまして」

上司や先輩へは 「さらに上の存在」を示すと受け入れてもらいやすいです。「他部署の〇〇さん」といった少し距離のある方や、「顧客企業」を引き合いに出して断るのも良いでしょう。

同僚の場合

例文

「申し訳ないのですが、私のキャパが足りず今はお受けできなさそうなんです」
「どうしても今手を空けられなくて……○日までなら作れますが、いかがですか」

同僚には「自分の力不足」を強調して断るのが、角が立たないのでおすすめです。「上司からこれを○日までに必ずやるようにと言われていて……」と、上司を絡めて伝えるのも良いでしょう。

取引先・お客様の場合

例文

「誠に恐れ入りますが、繁忙期に入ってしまい、いただいたスケジュールでのご提供が難しいかと……」
「大変申し訳ございません。現在、繁忙期でして最短でのお届け日が○日となります」

取引先・お客様には自社の都合が見えません。むちゃぶりとも思える依頼があったら「繁忙期」という言葉で、上手にかわしましょう。

【相手別】メールでの仕事の断り方(例文付き)

ここからは、メールでの仕事の断り方の例をお伝えします。

上司・先輩の場合

例文

申し訳ございません。○○とXXをお取引先から至急でご依頼いただいており、その後に取りかかる形でもよろしいでしょうか。

取引先やお客様など外部との業務が進行していることを伝え、さらに「その後にはやります」とお伝えすることで、角を立てずに断る文章です。

同僚の場合

例文

すみません、上司から急ぎ〇〇をするように言われていまして、今は手が空きません。○日でしたら間に合いそうなのですが、いかがでしょうか……?

同僚でしたら「上司がこう言ってて」「キャパがない」と断りましょう。よく、学生時代に「親がダメって言うし、忙しいからこの日は遊べない」と断るのと、似たテンプレートです。

取引先・お客様の場合

例文

申し訳ございませんが、繁忙期に入ってしまい、○日までですと完成が厳しいため、下書き段階までの送付でいかがでしょうか。

単に「NO」を伝えるだけでなく、どの段階までならできるのかを添えて、相手に選択を委ねるスタイルです。これなら相手も次の手を考えられるため、とても親切です。

下書き段階のものを送ることに抵抗感がある人も多いと思いますが、先に送る方が優先されることもあります。

上手に断れるようになろう

ここまで、仕事を断る時の例文をいくつかお伝えしてきました。最初はメールで断り方を身に付け、次に言葉でも言えるようになるといいですね。

「キャパオーバーになって倒れたら会社へ迷惑がかかることもあるんだから、これは会社のためでもある」と念じて、勇気を出して断ることも試してみてください。

(トイアンナ)

※画像はイメージです

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