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仕事におけるリーダースキルとは? 本当に必要なスキルと力を磨く7つの方法

中谷充宏(キャリアカウンセラー)

今は一般社員でも、ゆくゆくはリーダーを目指したいと考えながら仕事をしている女性もいるはず。そこで今回は、キャリアカウンセラーの中谷充宏さんに、会社におけるリーダーの役割からリーダーに必要なスキル、リーダースキルを磨く方法まで教えてもらいました。リーダーに抜擢されたばかりという人にも使える方法なのでチェックしてください。

東京商工リサーチの『2020年3月期決算上場企業2,240社「女性役員比率」調査』によると、上場企業役員の女性比率は6%。

まだまだ少ないですが、超少子高齢化が進行する日本では、この先、女性の活躍なしに社会や経済は成り立たないでしょう。

そのような時代背景もあって、社会を牽引する女性リーダーの存在が重要視されるようになってきています。そこで今回は、マイナビウーマン読者に向け、リーダースキルについて解説していきます。

会社におけるリーダーの役割って?

働く女性にとって、リーダーシップを発揮する場は、まさしく会社になりますが、そもそもリーダーの役割とは何でしょうか?

リーダーを辞書で引くと、指導者・統率者などという意味が出てきますが、これを会社に置き換えると、チームのメンバーを指導し、統率していく役割を担う人ということになります(出展:『goo国語辞書』) 。

もちろん会社組織の中のリーダーですから、自由気ままに何をやっても良いというわけではなく、経営者や株主から与えられたチームの目標に対して、自らが先頭になってその組織や個々を引っ張っていき、これを達成するということが最大の任務です。

一方、リーダーと混同されやすいマネージャーという役割もあります。

相応のポジションに就くと、この2つを兼任する場合も多いため混同されやすいのでしょうが、一般的にマネージャーは組織の管理監督を行うのが主な役割になります。つまり、マネージャーは目標達成に必要なリソース(人・物・金)を検討しつつ、日々の業務進行の過程で発生する課題解決に当たるといった、組織運営がうまくいくようにするのが最大の任務です。

リーダーに必要なスキルとは

リーダーと一口に言っても、その人の素養や能力、また課された目標や率いる組織はまちまちでしょう。

いくら人格が優れているリーダーでも、結果を残さないとビジネスの世界では評価されません。たとえ周りから人気がなく、非情とも思える采配を振るってでもきちんと結果を残すリーダーは、高く評価されがちです。

そして後者のリーダーは、目標達成のために必要なスキルを備えていることが多いです。ここでそのスキルを整理していきましょう。

(1)胆力・精神力

リーダーは孤独で、時にはチームを引っ張る過程でメンバーから嫌われてしまうこともあります。また、目標達成のプレッシャーも重いですから、メンタル的に強くないと、リーダーというポジションは務まらないでしょう。

(2)主体性・行動力

リーダーは自ら先頭に立ってメンバーを牽引していくのですから、待っていても何も始まりません。主体的に行動して、後から付いてくるメンバーの規範となる必要があります。

(3)判断力・決断力

リーダーは、日々、メンバーから報連相(報告・連絡・相談)された事案を速やかに判断して指示し、仕事を進める必要があります。

また、例えばトラブルが発生した際に、いったん業務進行を止めるのか、それとも続けるのか、といったように、今後の組織運営に大きな影響を及ぼす可能性がある重要な決断が求められることもあります。

(4)冷静沈着さ・非情さ

ビジネスですから、熱くなったり感情的になったりしてはNG。常に冷静沈着に振る舞うことが求められます。

また、情に流されてしまうと、うまくいかないこともありますので、作業が苦手なメンバーをプロジェクトから外す、といった采配が必要になるシーンもあるでしょう。

(5)コミュニケーション力

一般社員であろうと、技術者であろうと、今やどの職種、どのポジションでも、コミュニケーション力は重要です。

中でもリーダーは、メンバーの個々の頑張りがあってこそ存在が成り立ちます。そのため、常日頃から報連相を含めた、メンバーとの円滑なコミュニケーションが必須なのは、言うまでもありません。

(6)目配り力・気配り力

組織の細部まで目を行き届かせ、メンバーが困っていないか、悩んでいないかなどを察知し、そうしたメンバーに対して積極的に話し掛け、それらをくみ取るといった目配り力や気配り力もリーダーには必要です。

(7)責任感・コミット力

当然のことですが、課された目標達成のために強い責任感を持つこと、そしてやり遂げる強い意志を持つことも重要です。

(8)楽観性・余裕

重責を担うリーダーという役割ですが、心配症の度合いが過ぎると、本人の心が折れてしまい、チーム全体に悪影響を及ぼすことも考えられます。重責を楽しむくらいの楽観性や心の余裕が欲しいものです。

参考記事はこちら▼

あなたにはリーダーシップがある? 診断で「リーダーに向いている度」を詳しくチェックします。

リーダースキルを磨く方法

ここまで、リーダーとして必要なスキルを説明しましたが、これら全てを最初から完璧に備えている人はいないでしょう。

スキルは手間暇を掛けて、養って磨いていくもの。では、具体的にどうしたら身に付けることができるのでしょうか? 詳しく解説します。

(1)任された仕事は責任を持ってやり遂げる

まずは自身に課された任務を全うすることがリーダーへの第一歩です。コツコツと結果を残すことで、周りからの評価も高まり、リーダーポジションに推挙される可能性が高まります。

(2)積極的にチャレンジする

普段の仕事の中で、時には今の実力では困難な仕事も振られるかもしれません。しかし、安易に「私にはできません」と避けていては、成長は望めないでしょう。そんな時は、むしろ絶好のチャンスが訪れた、と前向きに捉えて、果敢にチャレンジしていきましょう。

(3)弱点を補う

精神力から主体性、心の余裕まで、リーダーになるにはバランスよくスキルを持つことが必要です。

そこで、自分の弱点を補っておくのがおすすめ。例えば「冷静沈着さ」が欠けているならば、アンガーマネジメントの手法を学んで実践する、といった取り組みにより、スキル全体のバランスを整えておきましょう。

(4)現リーダーと積極的にコミュニケーションを取る

今まさに何らかのプロジェクトに参画中だったり、部署内に他のリーダーがいるならば、積極的に交流して、リーダーの心得やその任務の難しさ、やりがいなど、いろいろ話を伺ってみましょう。間違いなく得るものがたくさんあるはずです。

(5)目指すべきリーダー像を想像してみる

職場内でも、ビジネスやスポーツの世界での著名人などでも構いません、自身が理想と思うリーダーを思い浮かべてみてください。そして、なぜその人のリーダーシップに惹かれるのか、自分なりに分析してみてください。意識が高まり、目標もできてくるはずです。

(6)自分がリーダーだったらどうするか考える

リーダーになる上で、メンバー時代の経験はとても貴重です。納得いかない業務指示があった時にも、不平不満をこぼすのではなく、自身がリーダーだったらどうするのかを考える習慣を付けておくと、さらに有益です。

(7)リーダーを体験してみる

「習うより慣れろ」で、例えばグループワークを用いた研修があるなら、そこでリーダー役を買って出てみるといったように、機会があれば役割を体験していきましょう。そうした経験の積み重ねは、実際にリーダーを任された時に、必ず役立ちます。

コツコツ努力して備えよう

日本に女性のリーダーが少ないのは、すでに述べた通り。でも、これからますます増えていく可能性が解放されていると私は思います。

いざリーダーを振られた時に、ちゅうちょするのではなく、速やかに応じられるよう、普段からコツコツとリーダーシップを磨く努力を積み重ねておきたいですね。

(中谷充宏)

※画像はイメージです

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