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モチベーションって結局何? 上げる&維持する方法を解説

桑野量(心理カウンセラー)

「モチベーションが全く上がらない……」。どうしてもやる気が出ない時って誰にでもあります。そんな時に、モチベーションを上げて、維持する方法を、心理カウンセラーの桑野量さんに教えてもらいます。

「やるべきことがあるのに、取り掛かる気分になれない」
「締め切りが迫っているのに、手を付けることができない」

頭ではやらなければいけないと分かっていても、動き出せないことってありますよね。

私たちの行動を左右する“モチベーション”とは一体何なのでしょうか? モチベーションを上げて、維持する方法を身に付けていきましょう!

そもそもモチベーションとは何なのか?

モチベーションとは、「私たちが行動する時の心理的な動機のこと」です。やる気や意欲と同じ意味合いで用いられることが多いですね。

全ての人が高いモチベーションをいつも維持しているわけではありません。そして、人は自分にとって心理的負荷(気持ちが乗らない、仕事量が多い、身体的疲労を感じるなど)が大きいことに取り掛かる時に、モチベーションを上げたいと思います。

心理的な負荷が小さいことに対しては、モチベーションを上げる必要はありません。コンビニに行くことと会社で大事なプレゼンを行うことは、心理的な負荷が全く違いますからね。

あなたがモチベーションを上げようと思う時は、心理的負荷が大きいことにチャレンジしている時だといえます。

モチベーションを維持できない理由

ダイエットをしようと思っても、気付いたら三日坊主なんてこともあるかもしれません。

私たちが一度やる気になったことでも、モチベーションが続かないのはどうしてでしょうか? その理由を確認しましょう。

(1)マンネリ化

私たちのモチベーションが高まっている時は、そこに感情の動きや刺激があります。強い興味や関心もあるかもしれません。

しかし、感情や刺激がどんどん薄れていくことで、モチベーションは下がってしまいます。

例えば、あなたが筋トレを始めた時は、トレーニングすることが新鮮な刺激となりますし、目標とする体型にも強い興味があります。

しかし、日々トレーニングを繰り返すことで新鮮さが薄れ、目標としていた体型にも興味がなくなっていく。そうやってマンネリ化していくことで、モチベーションも下がってしまいます。

(2)目標が高すぎる

モチベーションが高い時は、目標や計画も大きく立ててしまいます。しかし、実際に取り掛かると現状と目標のギャップに気付きます。そこで、自分には無理かもしれないという思いからモチベーションが下がっていきます。

毎日英語の勉強を10ページずつすると計画していても、仕事やプライベートの忙しさから思うように進められないこともありますよね。そのような経験を通して、徐々にモチベーションが下がるのです。

(3)成功することへの恐れ

モチベーションが高い時は、それをやり遂げたことによるポジティブな影響や結果ばかりを想像しています。しかし、時間が経っていくと、ネガティブな影響や結果も起こり得るのではと無意識に考えてしまいます。

例えば、大きな仕事を成功させたいと思っていても、もし成功したらもっと期待されてしまい、最終的に自分がやりたいことができなくなるのではないかと不安が出てくることがあります。

その不安からモチベーションが下がってしまうのです。

モチベーションを生み出す方法

それでは、低下したモチベーションを上げる方法をご紹介します!

(1)小さなことからやってみる

大きな目標や計画を立ててしまうと、それを成し遂げられるか不安になりプレッシャーを強く感じてしまいます。

そこで、心理的負荷の少ない小さなことから始めて、そのプレッシャーを緩和させていきましょう。

勉強をする時「とにかく机に5分座ってみる」というように、ささいなことからやってみるのも一つの手です。

モチベーションを高めたい時は、むしろモチベーションが低くても取り掛かれることをやっていきましょう。小さなことでも達成できると、そこからモチベーションは上がっていきます。

(2)モチベーションが上がる状況を作る

自分一人の力ではモチベーションが上がらないのなら、他の人やモノ、環境からモチベーションをもらうのもいいでしょう。

例えば共有のワークスペースなどは、周りの人も仕事や勉強をしているので、そのエネルギーに引っ張られて自分一人でするよりも作業がはかどるでしょう。

そのようにあなたがエネルギーをもらえる人やモノ、環境に触れることで、モチベーションを生み出すことができます。

(3)初心に帰る

モチベーションが下がってしまうのは、感情の動きや刺激が薄れてしまうからと上述しました。したがって、モチベーションが高かった時の刺激をもう一度味わうことができれば、あなたのモチベーションは戻ってきます。

例えば、痩せることが目標ならば、痩せたいと思った理由は何だったのか? それを振り返る時間を持ってもいいかもしれませんね。

初めからモチベーションが低かったのであれば、あなたのモチベーションが上がるような刺激(理由)を探してみるのもいいかもしれません。

モチベーションを維持する方法

最後に、持ち返したモチベーションを維持する方法をお伝えします。

(1)自分を褒める

今まで成し遂げてきた過程や努力を振り返ることは大切です。

自分を褒めることは自信にもつながり、その自信がもっと大きなことをやり遂げたいというモチベーションになります。

あなたがやってきたことを視覚化できるように記録しておくと、成し遂げた時の記憶がよみがえり効果的です。

(2)モチベーションを下げる要因を排除する

モチベーションを上げ続けるのではなくて、下げる要因を排除することも有効な方法です。

ついテレビやスマホを見て、ダラダラと過ごしてモチベーションが下がるなら、それらを見ないようにするといいですよね。

自信のなさなど心理的な不安要素があるのならば、それを書き出して整理してもいいかもしれません。

(3)休む・リフレッシュする

いくらモチベーションが高くても、毎日何時間も続けることは難しいものです。心理的疲労も、肉体的疲労も溜まっていきますからね。

リフレッシュする時間を取ることは、モチベーションを維持する上ではとても大切になってきます。

モチベーションが高い時に何時間も没頭してしまい、その後パッタリとやる気がなくなってしまうケースは、疲労が一気に溜まってしまったことが原因の場合が多いです。

モチベーションが下がるのはダメじゃない

モチベーションを、いつも高い状態で保ち続けたいと思うかもしれません。

しかし、モチベーションとは浮き沈みがあるものだと思って、それをいかに調整していくかを考えていた方がラクに対処できるかもしれません。

また、モチベーションが下がってしまう自分にダメ出しする必要はありません。それを心の弱さとして捉えるのではなく、どうやって心に新鮮な刺激を与えてあげようか? と楽しんでみてくださいね。

(桑野量)

※画像はイメージです

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