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「出不精な人」の特徴や原因。改善して直す方法を解説

織田隼人(心理コーディネーター)

いつも休日は家でゴロゴロしてしまう……そんな出不精に悩むことはありませんか? 出不精な人もたまには外に出る習慣をつけたほうが、さまざまな人・モノとの出会いが広がり、人生にプラスになることもあります。今回は、出不精な人の特徴とその原因、出不精を直す方法について、心理コーディネーターの織田隼人さんに解説してもらいました。

せっかくの休日だからこそ外に出て遊びたいという気持ちと、休日だからこそ家でゴロゴロしたいという矛盾する2つの気持ちって誰しも持っているものです。

出不精の人は外に出かけたい、という気持ちよりも「まずゆったりしよう」という気持ちが勝ち、その結果家でゴロゴロし、場合によっては「もう少し外に出ておけばよかった」と後悔してしまうこともあります。

今回はそんな出不精の人について見ていきましょう。

出不精な人の特徴・心理とは?

外出するのがついおっくうになってしまう、出不精な人にはいくつかの共通する性格や心理的特徴があります。

それらの特徴がどのようなものか見ていきましょう。

(1)お金を使いたくないと考えている

お金をできるだけ使いたくない、と考える性質を持っている人は「外に出て遊ぶとお金を使ってしまう」「家でゴロゴロする分にはお金を使わずにすむ」という考えになって、出不精になることが多いです。

外出すると交通費もかかりますし、外食したり喫茶店に入ったりすると飲食費が増え、さらに映画を見たりスポーツをしたりするにもお金が必要です。

お金を使うことでストレスがたまる人にとっては、外出することがストレスにつながるので結局家でゴロゴロ、となってしまうのです。

(2)行動することを面倒くさいと思う

面倒くさがりの人も出不精になってしまうことが多いです。

まず、外に出ることも面倒ですし、外に出て何をするのかを考えることも面倒になっていることも。

アクティブな人というのは「何をするのか考える」ことが「楽しい」ことなので、どんどん行動計画を立てて行動していきますが、面倒くさがりの人は「何をするのかを考える」ことが「面倒くさい」ことになるので、どんどん何もしない方向に考えが進んで行ってしまうのです。

(3)人との交流が心の負担になっている

人と交流することが苦手だったり、疲れやすかったりする人も家で時間を過ごすことが多いです。

人とコミュニケーションをとることが疲れやすい人は、ひとりで過ごす時間に心の疲れを回復させていくので、ある程度ひとりでいる時間を確保することが必要。

それゆえに休日などにひとりでゴロゴロと過ごすことが多いです。

(4)疲れやすい性質を持っている

体力がなかったり、ちょっと動くとすぐに疲れを感じたりする人も休日に家で引きこもることが多いです。

仕事のない休日に朝起きられないまま家で寝て過ごし、そして気がついたらある程度遅い時間になっていると「今から出かけてもできることが少ないな」と考えてしまい、出かけない意思決定をして自宅で過ごしがちです。

「スポーツなどをして体力をつけたほうがよい」と思っていても、目先の体力回復を優先してそしてゴロゴロしてしまうことも多いです。

(5)会って話す友だちが少ない

知り合いはいるけれど、一緒に遊ぶタイプの友だちはいない、という人も出不精になりやすいです。

友だちがいると「会うこと自体が目的」となるので、外出する機会が増えます。

会うために目的を作り、そして結果的に外出してみんなで会って遊んで、それが楽しかったというフィードバックがあって、また会う機会につながります。

友だちがいないことは悪いことではありませんが、友だちがいないと外出する機会は減る傾向にあります。

出不精になってしまう原因・背景

では、どのような原因・背景から出不精になってしまうのでしょうか。

(1)疲れが残る仕事をしている

体力や精神力をフルに使う仕事をしている場合には、休日にしっかりと休まないと平日の体が持たないため、自宅で休養としてしっかり寝て過ごす人も多いです。

本当は2~3時間くらい外出したほうがよい、という人であっても一日の大半を家でゴロゴロしてしまうと、休息は十分取れても「ちょっとしたお出かけが面倒」という気持ちになってしまって、そのまま家で過ごすことになりがちです。

(2)遊べる場所までが遠い環境に住んでいる

映画館まで車で1時間以上かかるとか、都会に住んでいても電車に乗るのに30分も歩かなければならない、というような環境にいると「他の用事があったときにセットでやろう」と思い、結果外出することがあとまわしになることが多いです。

自分が遊びに行きたい先が「時間的に遠い」ということは、それだけで外出を妨げる要因となるのです。

(3)家の中が心地よい環境になっている

自宅が自分にとってとても心地よい環境になっていると、外出するよりも自宅にいるほうが幸せな時間をたくさん過ごせるので、どんどん外出するのがおっくうになることが多いです。

しかも、自宅を心地よくしていくタイプの人は自宅の改善も行ってどんどん自分にとって心地よい空間を作り出していくので、外出よりも「自宅をよくして、自分だけの空間を作り上げてそこで過ごす」ことに価値を感じていき、外出する機会が減っていきます。

(4)家が趣味を実践する場となっている

活動的ではあるのだけれど、その活動の内容が自宅でやる趣味になっている、という人も家から出て行かないケースは多いです。

趣味が手芸やゲーム、読書、自宅のテレビでの映画鑑賞などという場合には、家にいることが趣味を実践する場となるので「活動拠点が自宅」になってしまいます。

そして活動自体はしているのだけれど、活動拠点が自宅のために家から出ずに一日が終わってしまう、ということも起こります。

外に出かけるにはどうしたらいい? 出不精を直す方法

人はやる気があるから行動するのではなく、行動したらやる気が出てくるような仕組みになっています。

出不精の人は出かける気がないから出不精になるのではなく、出かけるきっかけがないので出不精になることが多いです。

うまく出かけるきっかけを作る方法を紹介するので、チェックしてみてください。

(1)気軽に行ける外出先をひとつ探す

喫茶店やファミレス、銭湯、公園、コンビニ、スーパーマーケット……何でもいいので自分が過ごしやすいお出かけ先をひとつ作ると出不精の改善につながります。

そして、一度出かけると「あれもしたい」「これもしたい」と行動によってやる気が充実していきます。

休日であればお昼ご飯の前のタイミングまでに出かけられると、そのまま一日外出することにつながりやすいです。

とにかく「ここに行ってリラックスしよう」とか「ここでお菓子を買おう」と思って小さなきっかけを作れるお出かけ先を作りましょう。

(2)楽に出かけられるセットを作っておく

出かけるハードルを上げれば上げるほど出かけるのがおっくうになるのが人間です。

「簡単に外出用のメイクができる」「この服のセットを着ればとりあえず出かけられる」というような気軽に出かけられるセットを作りましょう。

お出かけの準備のハードルを下げると出かけるために気合いを入れなくてよくなりますので、出かける機会が自然と増えていきます。

(3)お金を稼ぐことを考える

特にお金を使うのが苦手な人は、「出かけることでお金を稼ぐ」というように意識を切り替えて活動すると出かけやすくなります。

将来のお金につながるように勉強をはじめるとか、いろいろお金を稼ぐという考え方で行動すると「浪費が苦手」な人は出かけるきっかけを作り出すことができます。

(4)興味のあるイベント情報を探す

「いつでも行ける」という場所に行くのはあとまわしにしてしまいやすいもの。

しかし単発のイベントのように「この日しかやっていない」というものを見つければ、出かける気力が起きやすいです。

一番大事なのはイベント情報を探すことです。

InstagramやTwitterなどで好きなイベントに関係しそうなアカウントをフォローして自然にイベント情報であふれるような環境を作っていきましょう。

行きたいイベントが見つかると行こうという気力が起きます。

(5)新しい服を買ったり、髪型を変えたりする

新しい服を買うと、それを「着てみたい!」という気持ちになるもの。

同じく、髪型を変えても「この髪型で出かけたい!」となります。

たとえば通販で「素敵だな」と気になった洋服を取り入れてみたり、ちょっと髪を巻いてみたりするなど気分が上がることをして、出かけたい気持ちを引き出していきましょう。

小さなきっかけで、出不精は改善できる

出不精というのは、小さくても出かけるきっかけさえ整えれば、ある程度改善できてしまうものです。

努力で出不精を克服しようとしても人間の性質はなかなか変わらないのであまり改善は進みませんが、前述のようにハードルを下げて小さな行動をしてみるとだんだん直ってきます。

最近ちょっと家に引きこもりすぎているな、という人は出不精を直せるように、できることからチャレンジしてみてください。

(織田隼人)

※画像はイメージです

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