「機転が利く人」の特徴5つ! 職場で機転を利かせる方法とは?
職場では想定外のトラブルも多いもの。そんなとき、すぐに改善案を出せるような機転の利く人は何かと頼りになりますよね。融通が利いて臨機応変に対応できる人になるにはどうしたらいいのでしょうか? この記事では、心理カウンセラー・高見綾さんに、機転が利く人の特徴や機転を利かせる方法について解説してもらいました。
機転が利く人は臨機応変に対応して、トラブルなどのピンチをチャンスに変えていくことができるとされています。
まわりからの信頼も厚いため、職場にいる機転が利く人を見て、「仕事ができていいな」「私もそうなりたいな」と思う人もいるでしょう。
今回は、心理カウンセラー・高見綾が、機転が利く人はどんな特徴があるのかを見ていき、機転が利く人になるための方法もご紹介します。
あなたの職場にも「機転が利くな」と思う人、いませんか?
機転が利くとは、その状況に応じて素早く適切な対応ができることをいいます。
マニュアル人間のように、言われたことだけをやるような人だったり、物事を深く考えていないような人だったりすると、イレギュラーなことが起こったときに咄嗟の対応ができないものです。
たとえば、プロジェクトの進行状況を上司に報告したところ、「じゃあ、部品の卸売価格を100円上げたら採算はどうなる?」と聞かれたとします。
その上司は、条件を変えたいろんなパターンを質問してくる傾向がある人でした。
機転が利く人はそういったことをちゃんと把握していて、もしかしたら聞かれるかもしれないからと事前に用意していた資料を見せて質問に答えることができます。
上司から見ても、この部下は「1聞いたら10用意してくる」と感じれば、その熱心な仕事ぶりに信頼を置いてくれるでしょう。
このように機転が利く人は、相手のことを考えたうえで行動することができる人です。
社会で生き抜くための「頭のよさ」を持っているといえるので、職場では重宝される存在になります。
機転が利く人の特徴
臨機応変な対応ができると、どこでも頼りにされる人材になれますよね。
機転が利く人はどういった特徴があるのか、代表的なものを5つ挙げていきます。
(1)全体を見渡して観察できる
自分だけではなくまわりのことも観察しており、常に全体を見渡すことができる力を持っています。
全体の中における自分の役割も理解しているため、どんな状況にも臨機応変に対応することができるのがポイント。
観察力もあるので、ちょっとした表情や声色の変化などにもすぐに気づきます。
目線や会話の内容などから、人と人との関係性も把握していけるので、人の気持ちにも敏感です。
(2)人間関係を築くのが上手
機転が利く人はコミュニケーション上手です。
相手を思いやる心があり、普段から相手はどういうことをすると喜ぶのかを考えているもの。
相手の性格や特徴なども把握しているので、イレギュラーなことが発生したときでも、相手を思いやった行動をすることができます。
(3)物事を柔軟に考えられる
マニュアル通りではなく、物事を幅広く捉えて柔軟に考えることができます。
自分の考え方以外にも、ほかの人の考え方などからも学ぼうとする姿勢を持っていることが特徴。
イレギュラーなことが起きると、その都度どう対応したらいいかを考えて、自分の中にある対応マニュアルを更新していきます。
(4)さまざまなリスクを常に想定している
不測の事態が起きる可能性があることを心に留めており、考えられるさまざまなリスクを想定しながら行動しています。
こういうことが起きたらこうしようと、あらかじめいくつかの対応策を考えているので、咄嗟のときでも行動することができるのです。
(5)肝が据わっている
基本的に落ち着いています。
過度に感情に飲み込まれることがなく冷静です。
イレギュラーなことがあってもパニックになることなく、「どうやって切り抜けようか?」「どう対応したら一番よいか?」を考えて事態を切り抜ける力があります。
機転が利く人になる方法
機転が利く人になりたいとあこがれる人も多いですよね。
では、どうすれば機転が利く人になれるのでしょうか?
気をつけるべき点について考えてみました。
(1)心にゆとりを持つ
機転が利く人は、冷静に考えて行動ができます。
気持ちに余裕がないときは、突然の出来事に動揺して焦り、ベストな判断ができないもの。
日ごろ、忙しくて詰め込みすぎているなと感じたときには、少し休んでゆっくりしましょう。
時間に追われないように、ある程度のゆとりを持ってスケジューリングすることも大切です。
(2)行動の基準を持つ
機転が利く人は自分なりの行動の基準を持っているものです。
飲み会に参加するかどうかひとつとっても、「行きたいと思えるかどうか」「仕事の役に立ちそうか」など、自分なりの観点であれこれ考えながら、答えを出しています。
何事も「なんとなく」「そうするものだから」という理由で流されるように決めるのではなく、自分なりの行動の基準を持つようにしましょう。
すると、筋の通った行動をすることができるようになります。
(3)目的を把握する
何事も「なぜそれをやるのか?」という目的をいつも把握しておくようにしましょう。
目的を理解していないと、トラブルがあったときに、何を頼りに判断したらいいのかわからなくて右往左往してしまうもの。
目的が明確にあれば、それと照らし合わせて最善の方法を考えていくことができます。
(4)相手のことを考えて行動する
職場ではさまざまな利害関係があります。
自分のことだけを考えていると、機転が利かない人だと思われてしまいますので、関わる人に配慮する視点を持つといいですね。
関係者が困らないように、相手にとって一番いい形にするにはどう対応したらいいかを考えて行動に移していきましょう。
(5)想像力を働かせて先読みする
機転が利く人は、少し先のことまで考えています。
頭の中でシミュレーションを繰り返し、どんなことが起こる可能性があるかをイメージして対策をあらかじめ考えておきます。
自分がこう言えば、相手はこう返してくるだろう、などのやり取りも想定しておきます。
先読みをするためには、今やるべきことをしっかりやれていることが前提になります。
まずは今の仕事をしっかり把握し、その上で、少し先の予定についてもさまざまなパターンを想定しておきましょう。
日ごろから想像力を働かせることが、機転が利く人になる第一歩
機転が利く人は、まわりの人への思いやりを持った行動ができるため、どこにいっても重宝される存在になります。
機転が利く人を見ると、咄嗟のときによく的確な対応ができるなと感心してしまいますよね。
日ごろから想像力を働かせてまわりをよく観察し、目的を意識した行動を心がけていくことで、対応力は確実にアップするもの。
さまざまな経験を積む中で想像力を働かせながら、機転が利く人を目指していきましょう。
(高見綾)
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