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パーマが失敗した時の直し方とは? 原因と対処法【美容師監修】

MINX 銀座二丁目店/加茂愛仁

藤野晶/dcp

せっかくパーマをかけたものの失敗してしまい、チリチリになったりかかりすぎてしまったり……。思い通りの髪にならないとショックですよね。そこでこの記事では、美容室「MINX 銀座二丁目店」のトップデザイナーである加茂愛仁さんに、パーマが失敗した時の直し方と対処法を聞きました。

「パーマ」は化学薬品の反応によって、髪の毛にウェーブやカールをつける技術です。現在は男女を問わずパーマをかけている人がたくさんいます。

しかし、パーマをかけたときに「思っていたのとちがう」なんてこともありますね。このようなパーマの失敗は、何が原因で起きるのでしょうか。

パーマ失敗の原因や自分でできる対処法について、美容室「MINX 銀座二丁目店」のトップデザイナーである加茂愛仁さんに聞きました。

パーマが失敗してしまう原因とは!?

美容院でプロの美容師にパーマをかけてもらったとしても、仕上がりがイメージとちがうということは起こります。では、何が原因で失敗してしまうのでしょうか。

パーマ失敗の原因

仕上がりのイメージとパーマのかかり具合がちがう(かかりすぎorかからなすぎ)

パーマの種類やロッド(パーマをかけるとき、髪に巻く器具)の構成はもちろん、薬剤のコントロールができていないと、仕上がりはイメージどおりになりません。また美容師に、仕上がりのイメージや髪質によって、パーマの種類を正しく選択してもらうこともとても大切です。

美容師の説明がしっかり理解できていない

乾かし方やスタイリング剤の使い方を、しっかりと理解してもらう必要があります。また事前のカウンセリングで、スタイリングの必要性を聞くことも大切だと思います。美容師が、お客さまのライフスタイルに合うヘアスタイルやスタイリング方法を提案することも大切です。

そもそも仕上がりのイメージとカットがちがう

私は「カットあってこそのパーマ」だと考えています。美容師のカットスキルも、パーマの仕上がりに大きくかかわります。ベースカットはもちろんですが、髪の毛をすかれすぎていたりするとシルエットに影響するのはもちろん、パーマもうまくかかりません。

過度なダメージ

薬剤のコントロールが原因のこともあります。デジタルパーマの場合は熱の力を使ってパーマをかけますので、機械の温度や時間の設定もポイントです。またロッドを巻く際の引っ張る力(テンション)も、かかり具合やダメージに大きくかかわります。

カウンセリングで、仕上がりのイメージの共有や毛髪診断ができていない

仕上がりのイメージの共有はもちろんですが、髪の毛の履歴を正しく知ることはとても大切です。特に今までの薬剤を使った施術履歴や、自宅でのケアやスタイリングの方法を美容師が正しく知るべきだと思います。

また髪がパーマをかけられる状態かどうかを美容師に判断してもらうことも大切です。髪にすでに過度なダメージがある、縮毛矯正がかかっている、カットが仕上がりのイメージよりも短いorすかれすぎているといった場合は、パーマを断られることもあります。その際は、別のヘアスタイルやメニューを相談しましょう。

デジタルパーマは失敗しやすい?

通常のパーマは変化があまりないため、使いこなせている美容師が多いです。そのため仕上がりが安定しやすく、成功しやすいと感じる人が多いと思います。髪の毛に優しい薬剤が主流のため、髪の毛を傷ませず、柔らかい仕上がりになりやすいです。

それに対して、デジタルパーマはここ数年でとても進化し、多様化しています。それを美容師が使いこなせていないことが、デジタルパーマに失敗が多い原因になっているのではないでしょうか? デジタルパーマは通常のパーマよりも薬剤の効き目が強い場合があり、また熱の力を使ってパーマをかけるため、使いこなせていないとパーマがかかりすぎたり、髪に余計にダメージを与えてしまう可能性があります。

ただ、デジタルパーマは通常のパーマではかけることができない髪質にかけられたり、通常のパーマよりも持ちがよく再現性が高かったりするという特徴があります。最近はデジタルパーマ向けのダメージが少ない薬剤が開発され、新しい方法を採用したデジタルパーマもありますので、今までよりもダメージレスでナチュラルなパーマが可能になりました。従来よりも幅広いデザインや髪質に対応できるようになっていますので、使い方次第ではとても優秀なパーマだと思います。

「MINX」では、通常のパーマとデジタルパーマのほかにも、「エアウェーブ」という種類のパーマを取り扱っています。それぞれの長所や短所を理解した上で、お客さまの仕上がりのイメージ、髪質に合わせたパーマの種類や薬剤をコントロールすることで、お客さまの理想どおりの仕上がりを提供しています。

パーマが失敗したときの直し方とは

パーマがかからなかったり、すぐ取れてしまったりする場合は、かけ直すのがいいでしょう。カットを直すだけでも、パーマが理想どおりになる可能性があります。パーマがかかりすぎてしまった場合は、パーマ落とし(ストレートパーマ)で少し緩くすることができます。また、自宅で正しいスタイリングの方法を実践するだけで解決する場合もありますので、一度美容師に相談して、正しいスタイリング方法を聞くといいでしょう。

また、パーマのかけ直しなどができないほど過度なダメージを受けてしまった場合は、ダメージを受けた部分をカット、またはトリートメントでケアをするのがオススメです。自宅でのケアやスタイリング剤も、しっかりとダメージケア効果の高いものを選んでください。

パーマを失敗しないための対処法

パーマをかける上で、髪の毛の現状と仕上がりのイメージを知ることがとても大切です。「何カ月前にパーマをかけた」「ストレートパーマの経験がある」「黒染めやブリーチをしている」など、髪の毛に関する情報はどんなことでもカウンセリング時に伝えるようにしてください。そのほか、なるべく写真や画像を持参して、美容師に仕上がりイメージを正確に伝えることをオススメします。そうすることで、言葉にしにくいことも伝えられるでしょう。

また、パーマの種類を自身で判断するのは難しいことです。予約の際やカウンセリングの際に相談するのが確実だと思います。「MINX」では、髪の毛の状態によってはパーマをお断りさせていただく場合もあります。これはお客さまの髪を守らなければならないと考えているからです。そのように、パーマをかけられるかかけられないかをしっかり判断できる美容師を選ぶことも大切になるでしょう。

パーマに失敗したと思ったら、まずは美容院に相談しよう

パーマが失敗する主な原因は「仕上がりのイメージとパーマのかかり具合がちがう」「美容師の説明がしっかり理解できていない」「そもそも仕上がりのイメージとカットがちがう」「過度なダメージ」「カウンセリングで仕上がりのイメージの共有や、毛髪診断ができていない」の5つとのこと。事前のカウンセリングで納得いくまで美容師に相談することが、パーマの失敗を避けるためのポイントだといえます。また、仕上がりに納得いかない(失敗した)ときも、まずは美容師に相談するのがいいでしょう。美容師に正しいスタイリングの方法を教えてもらい、実践するだけで改善する可能性があるのですから、これを試さない手はありませんね。

(文:MINX 銀座二丁目店/加茂愛仁、構成:藤野晶/dcp)

※画像はイメージです

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