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無理なく体力をつける方法は? 体力アップする運動と食事

岡本慶太(パーソナルトレーナー)

無理なく体力をつける運動や食事とは? トレーナーの岡本慶太さんにトレーニング方法などを教えてもらいました。

10代のころは、疲れていても一晩寝れば平気だったのに、加齢とともになかなか疲れがとれなくなってきたと感じるアラサーは少なくないはず。体力をつけて、あのころの活力をどうにか取り戻したいですよね。

とはいえ「体力をつける」と聞いて思い浮かぶのは、毎朝ランニングをしたり、仕事終わりにジムに行ったりする人たちの姿……。「そんなの私には無理」と拒否反応を示してしまう人が多いのでは?

そこで今回は、すぐにはじめられる運動方法や、生活習慣で注意すべきこと、運動を長く続けるコツにを見ていきましょう。一緒に無理なく体力をつけていきましょう。

体力をつけるのに向いている運動とは?

運動不足の人が今日からスタートできる運動としては、自身の体重を負荷として利用する「自重トレーニング」がおすすめです。まずは、胸、背中、脚の大きい筋肉を動かしましょう。

おすすめはスクワット

効果的なトレーニングには、腕立て伏せや上体反らし、スクワットなどがありますが、特にスクワットがおすすめです。下半身の筋肉には体の約70%の筋肉が詰まっているため、効率的に鍛えることができます。

10回×3セットの“ながらスクワット”でOK

歯磨きをしながら、テレビを観ながらといった隙間時間に行うことができるため、日常に取り入れやすいのもポイントです。10回×3セット程度からスタートして、慣れてきたら回数を増やしたりセット数を増やしたりしていきましょう。

動作はゆっくり、呼吸を意識すると◎

腰を下ろすときにしっかり息を吸い、上げるときに吐くなど、動作はゆっくりと行います。正しい呼吸を意識しながら行ってください。

おなかをへこませるために腹筋をはじめたという人によく会いますが、実は腹筋というのは消費カロリーが少なく、ダイエットや体力をつけるといった目的に対して、効率はあまりよくありません。

体力をつける食事のポイント

続いて、食事の面から体力をつける方法を紐解いていきましょう。

たんぱく質の量を増やす

食生活は、日ごろの食事を一度見直してみて、たんぱく質の量を増やすことを心がけましょう。たんぱく質が不足すると、筋力や体力が落ちて疲れやすくなるだけでなく、免疫機能が低下して、風邪をひきやすくなってしまいます。

たんぱく質は体内にとどめられる時間が決まっているのと、摂取しすぎた分は排出されてしまいますので、毎食意識して摂取するといいでしょう。

鉄、ビタミンB1、B2も!

また、体力をつけるには鉄、ビタミンB1、B2がおすすめです。

鉄分は海苔やカツオ、ほうれん草

鉄が不足すると酸素が行き渡らずに持久力が低下し、疲労感につながっていきます。海苔やひじき、カツオ、小松菜、ほうれん草などを意識して摂取しましょう。

ビタミンB1は玄米や豚肉

ビタミンB1は水溶性ビタミンのひとつで、ごはんやパン、麺などの糖質を含む食べ物をエネルギーにする際に必要です。

不足すると糖質がエネルギーとなれずにピルビン酸という疲労物質として体内に溜まるため、疲れやすくなります。ビタミンB1は玄米や米ぬか、豚肉、カシューナッツなどに多く含まれます。

ビタミンB2はレバーや納豆、たまご

ビタミンB2は水溶性のビタミンで、糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素がエネルギーに代わる際に必要です。

脂質の摂取量の分だけビタミンB2が必要となり、不足すると口内炎や口角炎、肌荒れなど、皮膚や粘膜に影響が出ます。レバーやうなぎ、納豆、たまご、チーズなどを意識して食べましょう。

アルコールの摂取は控えめに

限度を超えた飲酒は、筋肉の分解や合成を妨げたり、食欲を増進させたりしてしまいます。

トレーニングをすると筋繊維が壊れて、再合成することで強くなりますが、飲酒はそれを妨げてしまうのでトレーニングした日はお酒を控えたほうがいいでしょう。アルコールは睡眠の質も下げてしまうため、ほどほどに。

体力をつける生活習慣のポイント

睡眠や小さな心がけなど、生活習慣によって体力不足を改善できることもあります。

睡眠は「24時前に寝る」と◎

睡眠時間に関しては、人それぞれに適した長さがあるので一概にはいえませんが、せめて日付が変わる前に眠るのがベストです。

就寝から3時間の間に肌の新陳代謝やたんぱく質合成、疲労回復に必要な成長ホルモンが分泌されますが、眠りが浅い場合は十分な分泌が促されません。

また眠りの質をよくするためには、以下のことを心がけけましょう。

眠りの質を高める6か条

  • 寝る3時間前までに夕飯を済ませる
  • 寝る前にスマホの画面を見続けない
  • 熱すぎない湯船で半身浴する
  • 寝る前の軽い読書やストレッチでリラックスする
  • カフェイン摂取は寝る4時間前
  • 喫煙は1時間前までに終える

 

小さな習慣を大切に

すぐにできる心がけとしては、日ごろからなるべくエスカレーターやエレベーターではなく、階段を使いましょう。電車でも目的地まで立って行ったり、ひと駅分歩いて帰宅したりするのもいい運動になります。

自宅にいるときも、ストレッチをしながらテレビを見たり、中腰の姿勢をキープしながら歯磨きをしたりするなど、小さなことからはじめてみましょう。

トレーニングを長く続けるためのコツは?

まず、三日坊主になりがちな人は、無理な目標を決めたり急にがんばりすぎたりする傾向があります。三日坊主にならないためには、理想の体とそうなりたい理由を明確にすることが大切です。

なりたい体の持ち主を真似して

タレントやモデルなど、こういう体になってみたいという目標を持ち、SNSでその人の食生活やトレーニングを見たり、着られなくなった服や着たい服を飾ってみたりするのもモチベーションにつながります。

理想の体になりたい理由はそれぞれあると思いますが、理想に近づくと自分自身の心に変化があります。トレーニングを継続して、自信が持てる状態をたくさんの人に味わってほしいですね。

(岡本慶太)

※画像はイメージです

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