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医師が教える! 効果的な「日焼け対策」とは

宇井千穂

日焼けをしたくないと思いつつ、正しい日焼け対策ができている人は意外と多くないのではないでしょうか。いまの日焼け対策が将来の肌の美しさを左右するといっても過言ではありません。今日からでもしっかりと日焼け対策をしていきましょう。この記事では、効果的な日焼け止め対策について、皮膚科医の宇井千穂先生に解説してもらいました。

日焼け止めを塗る人

<目次>

日焼け対策は1年中するべき?

寝っ転がる女性

日焼け対策は、1年中を通してすべきです。よく夏の間にシミができたという話を耳にしますが、シミというのは、ひと夏ですぐできるというわけではありません。すでに存在していたシミが、夏の間に色が濃くなったと考えるほうが自然です。シミは何年もの日焼けの積み重ねによってできるものなので、シミの状態を悪化させないためにも、常に日焼け対策をしましょう。

日焼け止めの基礎知識と選び方

疑問

まず、日焼け止めの種類は、大きくわけて「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2つ。紫外線吸収剤は、紫外線を吸収し、エネルギーに変えて放出します。紫外線を防ぐ力が強いですが、肌への負担も大きいところが特徴です。一方で、紫外線散乱剤は、紫外線を反射・散乱させて皮膚を防御するため、肌への負担は少ないという特徴があります。

次にSPFとPAについて説明します。SPFは、シワやたるみの原因となる紫外線・UVBをどのくらい遮断できるかという目安の数値です。この数値は、素肌と比べたとき、日焼けがはじまるまでの時間を何倍まで遅らせることができるのか表しています。具体的には、「SPF1」は日焼けがはじまるまで20分かかるといわれているので、たとえば「SPF30」なら20分×30=600分(10時間)という計算になります。PAの場合、シミやそばかすの原因となる紫外線・UVAからどのくらい防御できるかという目安の数値になります。プラス(+)の数が多ければ多いほど、効果が高いです。しかし、SPFの数値が高かったり、PAの(+)が多ければいいというわけではありません。なぜなら、肌への負担も大きくなってしまうからです。

以上のことを踏まえて、自分の肌やライフスタイルに合わせた日焼け止めを選びましょう。

日焼け止めを塗るタイミング

スキンケアする女性

日焼け止めは、外出する20~30分前に塗りましょう。また、2~3時間ごとに上塗りすることが必要です。化粧崩れを気にする人は、紫外線カットの効果があるファンデーションを2~3時間ごとに重ね塗りするのもオススメ。

日焼け止めの塗り方

日焼け止め

日焼け止めの量は、メーカーが規定した量を塗りましょう。しかし、4分の1しか塗っていないなど、日焼け止めを正しく使用できていない人が多いです。また、日焼け止めは、汗やかきむしりなどにより紫外線を防ぐ効果が下がるので、数時間おきに塗りなおすのが大事なポイントです。

日焼け止めの注意点

ハート

SPFなどの値が高ければ高いほど、肌への負担は大きくなります。少し屋外に出るくらいの場合はSPF20~30のPA ++~PA+++、日中外にいる場合はSPF50のPA++~PA++++を選ぶなど、目的に合わせて使用するということが大切です。また、日焼け止め使用後は、洗顔でメイクや汚れとともに日焼け止めを落とし、乳液やクリームで十分に保湿しましょう。

日焼け止め以外のグッズを使った日焼け対策

紫外線防止対策は、日焼け止めだけでなく、グッズを同時に取り入れることで、さらに効果が高まります。

麦わら帽子

・つばの広い帽子
・日傘
・サングラス
・美白成分入りの化粧品

日焼け止めに加えて、美白効果のある化粧品を使用することで、紫外線対策は高まります。最近は、スキンケア製品や化粧品の下地、ファンデーションなどにも美白成分が入っているものが多く出ています。また、紫外線を散乱させる効果があるパウダーファンデーションもあるので、自分に合ったものを組み合わせて使ってみてください。

食べ物での日焼け対策

野菜

紫外線に打ち勝つ食事療法は、ビタミンが豊富な野菜や便秘予防のための食物繊維などを積極的に摂ること。しかし、特定の食べ物だけを摂取すればいいわけではないので、バランスのいい食事を心がけることが大切です。そこで、紫外線対策に効果的な食べ物の成分を紹介します。

(1)ビタミンC

ビタミンCは、シミの原因であるメラニンを還元させる作用を持ち、黒色メラニンの合成を抑えます。また、真皮層にあるコラーゲンの生成にも必要なビタミンで、抗酸化作用も豊富です。

食材:パセリやブロッコリー、ピーマンなどの緑黄色野菜、レモンやいちごなどの果物

(2)L-システイン

メラニン色素が生まれるのを抑える働きがあるL-システインは、肌のターンオーバーを促し、メラニンを排出してくれます。

食材:赤身の肉類、卵、大豆、はちみつ

(3)ビタミンE

ビタミンEは、抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミン。活性酸素から肌を守り、お肌の健康を維持します。

食材:アーモンドなどのナッツ類、植物性油、アボカド、カボチャ

(4)ビタミンA

ビタミンAもビタミンE同様に、抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミン。

食材:緑黄色野菜、レバー、うなぎ、チーズ、卵

まとめ

宇井先生いわく、日焼け止めを正しく塗れていない人が多いとのこと。規定の量を守り、こまめに日焼け止めを塗るように心がけましょう。また、日焼け止めだけに頼らず、グッズを使用したり、紫外線に打ち勝つ食材を摂ることが大事です。数年後もキレイな肌でいるために、いまから日焼け対策をしっかりしましょう。

(文:宇井千穂、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックを行いました(2018.05.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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