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「美人は三日で飽きる」は嘘なのか。なぜ中身が大事か考察してみた

小日向るり子

「美人は三日で飽きる」という言葉を聞いたことはありませんか? これは言葉通り、「どんなに美人の女性を恋人にしてもその魅力はすぐに感じなくなってしまうものだ」という意味ですが、そこから派生して「だから恋人は見た目で選ぶのではなく中身を重要視して選ぶことが大切だ」という教訓としても使われます。しかし、そもそもこの「美人は三日で飽きる」説は本当なのでしょうか? 今回は心理学的な視点から解説していきたいと思います。

男性は「見た目」で女性を選ぶ生き物?

男性はどんな部分を見ている?

男性だけでなく女性も同じですが、心理学的には、初対面の人同士が会ってから相手に対して「好き」「嫌」というざっくりとした感覚を掴むまでの時間はたった6秒と言われています。こんなに短時間でチェックできる部分は、外見(髪型、メイクも含めた顔の造作、体形、洋服のセンス)とあいさつしたときの声くらいですよね。

また、「メラビアンの法則」というある実験結果をもとにした法則によると、言葉(言語情報)と音声(聴覚情報)と写真(視覚情報)の3つに矛盾があった場合に人が重視する割合は、写真が55%、音声が38%、言葉が7%だそうです。つまり、人間はまず、外見と声だけで好ましいかそうでないかを9割判断してしまうということ。性格が大事、というのはその通りで、最終的にはそれが決め手となりますが、初対面という意味ではいかに会ってから短時間で相手に与える印象が大切かということになります。

男性が美人に惹かれる理由

生物学の観点からいうと、男性は、雄の本能として、自分の遺伝子をできるだけ多くばらまき、よりよい遺伝子とかけ合わせて最高のDNAを地球に残したい、という欲求があります。人間も動物ですので、男性には大なり小なりこの欲求が本能として備わっていることが、男性が美人な女性を好む理由です。もちろん、美人=いい遺伝子ということではなく、それ以外の要素も絡んできますが、美人は少なくとも「造作」という点は優秀だと言えますので本能で惹かれてしまうということでは仕方がないことと言えます。

ちなみに、女性にも「よりよい遺伝子を残したい」という本能はありますが、女性の場合は生涯出産回数が限られていること、妊娠・出産には非常にエネルギーを必要とすることから、造作だけでなくいろいろな側面から最高の雄(男性)をじっくりと選ぶという行動につながります。

男性が美人な女性を目で追ったりする仕草は女性にとって心地よいものではありませんが、これは男性の本能的な部分なのだとある程度割り切ることも必要なのです。ちなみに、美人の女性しか好きにならない、美人の女性とばかり付き合っている、という男性は、すべてにおいて自分の本能的な欲求に対してストレートに突き進む貪欲なタイプが多いです。

「美人は三日で飽きる」は本当か嘘か

「美人は三日で飽きる」説が本当か嘘か、という二択で答えるのであれば、これは嘘です。「最初に会ったときはすごく美人(イケメン)だと思った人も、日が経つとそんなふうに感じなくなることがよくあるけど、これは飽きたということではないの?」と思う人もいるかもしれませんね。しかし、それは飽きたのではなく「慣れた」ということです。正確に言うと、「美人は三日で飽きる」のではなく「美人も三日で慣れる」というのが正解です。

「美人は三日で飽きる」と対になる言葉で「ブスは三日で慣れる」という言葉もありますが、結局は美人でもそうでなくても慣れはどのような容姿でもあるということ。慣れの感情というのは、誰にでも、何に対してでもあります。前述しましたが、初対面では相手の見た目が好感度の高さにおいて重要ですので、最初は美人のほうが得をしていると言えます。しかし、恋愛の土俵において「美人と張り合ってもどうせ負けるから」と諦めて最初から土俵を下りる必要はありません。

たとえば、100%自分好みの人形を作ったとします。美しいなぁ、とは感じると思いますが、その人形に恋愛感情は抱けませんよね。キレイな絵画を部屋に飾っても、キレイだという感情は持ちますが、恋愛感情はないですよね。つまり、人の外見は物と同じ。人が恋愛感情や情を抱くためには、「相手とのコミュニケーション」が必須なのです。さらに、そのコミュニケーションの中に楽しみや安らぎを見出すことができれば関係性はずっと続いていきます。美人な女性は「物体」としての最初の優位性はありますが、そこに人間性がともなわなければ持続性はありません。

「美人は三日で飽きる」という言葉は、言葉その通りに解釈するよりも「いくら美人でも性格が合わなければ三日で終わりになることもある」という意味で解釈するほうが適切と言えますね。

外見以外を男性に見てもらうには?

男性には外見でなく中身を見てほしい、というのは多くの女性の願望ですが、とは言っても人間の一般心理として話す前の印象が大きいことは前述した通りです。最初から「近づきたくない」と思われてしまったら中身を見てもらうチャンスすら掴めません。

これは男女に共通する心理ですが、相手に近づきたくないと思ってしまう最大の理由は「清潔感のなさ」です。たとえば髪の毛が長い女性が好きな男性は多いですが、だからといってただ伸ばしているだけでは逆に不潔な印象を与えてしまう可能性もあります。基本のキとして「清潔感」は必ず心がけましょう。

また、さらに一歩進んで「近づきたい」と思われるためには、話しかけやすい雰囲気も非常に重要です。「話しかけやすい雰囲気」のポイントは、目元は下げて口角は上げること。笑顔を作ると自然とその状態になりますので、気になる男性の前ではぜひ笑顔を多く作るように心がけてください。

男性が惹かれる性格って?

やさしい女性

やさしい女性とは、「相手の立場に立って物事を考え、かつ必要に応じて相手が求めることをしてあげられる実行力を持った女性」のことです。人は楽しいときよりつらいときのほうが他人に惹かれやすい心理状態になりますので、体調を崩したときにしてほしいことをお願いする前にしてくれたり、気持ちが落ち込んだときにかけてほしい言葉をさりげなくかけてくれたりするとその相手に一気に惹かれることが多いです。やさしい女性というのは、相手の立場に立って物事を考えられるだけでなく、その気持ちを行動に移すパワーもある女性ということになりますね。

ポジティブ思考な女性

恋愛期間が常に楽しくてハッピーということはありません。付き合っていく期間が長くなればなるほどケンカもあるでしょうし、それぞれが悲しい思いやつらい経験をすることもあるでしょう。だからこそ、そういうときに、前向きな気持ちにさせてくれたり、がんばろうという気持ちにさせてくれたりする女性の存在はとても心強く、魅力的に映るのです。

自分をほめてくれる女性

「好意の返報性」という言葉を聞いたことはありますか? これは、返報原理のひとつで、人から好意をもらうと自分も好意をお返ししたくなるという心理のことです。つまり、「○○くん大好き!」「○○くんのそういうところが素敵」といった好意の言葉をたくさんかけていると、好意の返報性によって、自分も同じ気持ちを返したいという気持ちに男性側もなってくる可能性は高くなるのです。意中の男性がいる人は、彼のことをたくさんほめてあげましょう!

見た目だけでは、恋愛の維持はできない

インスタグラムなどの画像投稿アプリが流行している影響もあるのか、現在臨床の現場でも自分の「見た目」を非常に気にする人が増えています。しかし、見た目だけでは恋愛を維持することはできないことを忘れないでください。今回のアドバイスを参考にしていただき、持続性のある幸せをつかんでくださいね。

(小日向るり子)

※画像はイメージです

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