ごぼうを冷凍保存する方法~保存期間と活用レシピ~
食物繊維が多く、クロロゲン酸などポリフェノールも含まれ、美容にもうれしい、ごぼう。
しかし、皮むきをしたりあく抜き調理をしたり面倒に感じてしまう人もいるのではないですか?
また、ひとり暮らしの人は1本買ってきても食べきれなくて捨ててしまう……なんてこともあるのではないでしょうか?
そんな人におすすめなのは、ごぼうを冷凍保存すること。時間のあるときに、事前処理して保存しておけばいいのです。
今回は生ごぼうと茹でごぼうの冷凍保存の仕方と、保存したごぼうの調理方法をお伝えします。
ごぼうの冷凍保存する方法
ごぼうは料理の用途によっては生でそのまま冷凍することも可能です。茹でる時間もないときに便利なので、時間がないときや特売でごぼうを大量に手に入れたときなどにぜひ活用してみてください。
生ごぼうの冷凍保存方法
まずは生ごぼうの冷凍保存方法をお伝えします。
冷凍保存の手順
1.生ごぼうの皮をむきます
2.用途に合わせて、ささがき、斜め薄切り、乱切りにします
3.水に3~5分ほどさらしてあく抜きします
4.ペーパーなどで水気をしっかりと切り、冷凍保存用のバックに入れて冷凍します。
保存期間と栄養価
保存期間は3週間くらいが目安です。
冷凍する際には、水分をよく切って、霜がつかないようにするのが長持ちさせるポイントです。
ごぼうの酵素によって色が黒くなる恐れがあるので、食べきるのはなるべく早めがいいでしょう。
水にさらすことで水溶性のビタミンやカリウムなどは少し減りますが、不溶性の食物繊維などは残っています。
冷凍生ごぼうに適した料理
ごぼうは生で冷凍することにより、組織から水分が出やすくなるため、繊維質が残りシャキッとした食感が残ります。そのため、きんぴらや炒め物のような比較的歯ごたえを楽しみたい料理に向いています。
【冷凍生ごぼうに適した料理】
1.炊き込みご飯
2.きんぴら
3.パスタの具(和風ごぼうパスタ)
4.ごぼうサラダ
茹でごぼうの冷凍保存方法
続いては茹でごぼうの冷凍保存方法をお伝えします。
冷凍保存の手順
1.ごぼうの皮をむきます
2.用途に合わせて、ささがき、斜め薄切り、乱切り、拍子切りにします
3.水に3~5分ほどさらしてあく抜きします(ここまでは生ごぼうの冷凍保存の手順と同じです)
4.沸騰した鍋で5~10分ほど茹でます
5.ペーパーなどで水気をしっかりと切り、冷凍保存用のバックに入れて冷凍します。
保存期間と栄養価
保存期間は3週間くらいが目安です。
生ごぼうと同様、冷凍する際には霜がつかないようにペーパータオルなどで水気をしっかりとるようにしてきましょう。
茹でているため、ビタミンCやカリウムなど水溶性の成分は生ごぼうより減りますが、繊維質などは残ります。
冷凍茹でごぼうに適した料理
生ごぼうの冷凍と同じく、炊き込みご飯もおいしいですが、冷凍茹でごぼうに適しているのは煮込み系の料理です。
茹でごぼうは一度火が通っているので、解凍時に煮る時間を短縮できます。
短時間でも、ホクホクとした柔らかな食感を楽しめます。
短時間で柔らかくなるので、高齢者や子ども用のメニューとしても冷凍茹でごぼうは利用しやすいです。
【冷凍茹でごぼうに適した料理】
1.煮物(筑前煮など)
2.カレーの具
3.スープや鍋の具
4.ハンバーグの具材
冷凍ごぼうの解凍方法
冷凍ごぼうのメリットは一度処理することで、料理にそのまま使用できることです。続いては、一度冷凍したごぼうを解凍する際の手順やコツなどを紹介していきたいと思います。
上手な解凍方法
生ごぼうも、茹でごぼうも凍ったまま過熱調理することが可能です。
一旦常温や冷蔵庫で解凍したり、電子レンジにかけたりする必要はありません。そのまま調理に取り掛かってOKです。
炊き込みご飯の場合
冷凍茹でごぼうを炊き込みご飯に加える場合、ほかのカットした材料と一緒に、凍ったままの状態で炊飯器に入れて炊いて大丈夫です。
ごぼうサラダの場合
ごぼうサラダを作る際には、凍ったまま茹でてマヨネーズと和えて使用します。
茹でて使うときのポイントは、「生ごぼうはお水から」「茹でごぼうは沸騰したお湯から」茹でることです。手でほぐしながら鍋に入れると、加熱むらを防ぐことが出来ます。
ごぼうのソテーの場合
ソテーや炒め物の場合も、凍ったまま加熱したフライパンで炒めます。
ごぼうが変色するのはなぜ?
ごぼうには、ポリフェノールオキシダーゼという酵素が含まれています。
この酵素は酸素と結合しやすく、酸化することで褐色物質が成分されるため、黒っぽく変色しやすくなります。
冷凍保存する前、下処理で皮をむいたり、刻んだときに空気に触れるため、黒く変色しがちです。
生ごぼうの場合は、冷凍保存中も変色しがちです。
色が変わっても悪くなったわけではないので、保存期間内であれば過剰に心配する必要はないですが、できるだけ早く食べるようにしましょう。
冷凍ごぼうを使ったおすすめレシピ
冷凍ごぼうを使ったおすすめレシピを2つ紹介します。
きんぴら
材料/4人分
・冷凍ごぼう(生):1本分(ささがき)
・人参:1本(千切りにしておく)
★醤油:大さじ2(お好みで調整してください)
★みりん:大さじ1(もしくは酒大1に砂糖小さじ1)
★いりごま:適量
・ごま油:小さじ1
作り方
1.熱したフライパンにごま油を加えて、冷凍ごぼうと人参を加える
2.さい箸で混ぜながら、ゴボウが焦げないようにする※ごぼうが解凍しにくいときは、酒大さじ1を加えてみてください。
3.火が通ったら、★を加えて味を調え、完成
鶏肉とごぼうの煮物
材料/4人分
・冷凍ごぼう(茹で):1本(拍子切り)
・鶏もも肉(皮つき):100g
・糸こんにゃく:1パック
★白だし:大さじ2
★酒:大さじ1
★水:50cc
・ゴマ油:小さじ1
・小ネギ:お好み
作り方
1.小鍋にゴマ油を入れ、冷凍ごぼうとひと口サイズにカットした鶏もも肉、糸こんにゃくを入れて軽く炒めます。
2.★を加えて、鶏肉に火が通るまで煮ます(8~10分くらい)
3.器に盛り、小口切りにした小ネギをトッピングしたら完成。
冷凍の茹でごぼうを使用しているので、短時間で柔らかくおいしい煮物を作ることができます。
アレンジ
お好みで、溶き卵を流し入れると「柳川風」で楽しむことも。ご飯にもよく合いますよ。先ほどのレシピに卵2個を加えるだけです。
ちょっとした下処理でおいしいごぼうをたくさん楽しもう!
ごぼうは手軽に繊維質がとれる食材です。
冷凍しておけば、簡単に料理できます。
繊維質が足りないかも? というときなどにスープの具としてパッと加えるなどして活用してみましょう。
特に、茹でた冷凍ごぼうは、短時間で柔らかく仕上げることが可能。
味も染み込みやすいので、時間がないときなど、おいしいごぼう料理を作りたいときには、ぜひ活用してみてくださいね。
(川村郁子)