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虫歯を放置するとがんの原因になるって本当?

歯磨き■虫歯を放置するとがんになる!?

「虫歯を放置するとがんになる」と聞くと、とてもびっくりなニュースですよね。実際のところはどうなのでしょうか?

結論から言うと、虫歯からがんになる可能性はまずない、と言っていいでしょう。あえて言うならば、欠けてとがった歯が長期間舌に当たり続けることで、舌に腫瘍をつくってしまうことはありえるでしょうが、確率はとても低いと思われます。また、歯が欠けることは、虫歯でなくてもあることですね。

■虫歯を放置してしまうとどうなる?

虫歯でむしろ心配なのは、深い虫歯を放置しておくことで菌が身体の中に達し、蜂窩織炎や心臓の炎症、脳炎などの重篤な感染症になってしまうことです。この場合、もちろん熱が出たり、強い痛みなどほかの症状も出ますので、病院に行くことになりますが、治療をしても間に合わず、まれに亡くなってしまう方もいます。

ただ、亡くなるほど深刻な状態になったほとんどのケースでは、感染が重くなりやすい基礎疾患(重い糖尿病や免疫不全など)を持っておられると思います。もちろん、まったくの健康体の方の場合でも、あまり深い虫歯を長いこと放置しておくと、何らかの感染を起こすことは十分ありえますので、注意が必要です。

■虫歯は早く治療したほうがいい

ここまで読んで、ドキッとした方も多いのではないでしょうか。ですが、ここで言う深い虫歯、というのは、神経に達しているもの、たとえば、痛みや腫れが相当でているのに、歯科に行かず、市販の鎮痛剤で何とかごまかしながら仕事や学業をしているといった場合を言っています。

「ここ、もしかしたら虫歯かなー?」と思う程度の浅いものや、つめたいものを食べたときにちょっとしみる程度のものでは、全身の感染症を起こすことはまずありませんのでご安心くださいね。いずれにせよ、虫歯はないに越したことはありませんから、歯磨きやデンタルフロスなど毎日のケアをお忘れなく。

(文:28歳女性内科医/Doctors Me、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.07)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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