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単なるほめ言葉ではない!? 「You’re beautiful.」と言われても素直に喜べない理由

デイビット・セイン

海外旅行のとき、レストランや土産物店などで日本語を話せる店員と出会うこともありますよね。流ちょうに話す姿に驚かされますが、「てにをは」を間違っていたり、敬語を使いこなせなかったりすることも。日本語で接客してくれるだけでもありがたいと思いつつ、「ちょっと失礼な言い方」だと感じることがあるかもしれませんね。

 

『爆笑! 英語コミックエッセイ 日本人のちょっとヘンな英語2』

『爆笑! 英語コミックエッセイ 日本人のちょっとヘンな英語2』

「それは日本人の英語にも同じことが言えるんですよ」と語るのは、『爆笑! 英語コミックエッセイ 日本人のちょっとヘンな英語2』(アスコム刊)の著者であり、日本で30年近くの英語教授経験を持つデイビッド・セイン先生。中学校で学んだ簡単な英会話の中にも、使い方によっては失礼だと思われしまうフレーズが多いそうです。

■「please」の使い方に注意!

「たとえば、頼みごとや『どうぞ~してください』というときに使う『please』も、使い方を間違えれば乱暴な言い方になってしまいます」(セイン先生)

海外のカフェで注文するとき、”Please get me some tea.”といったりしますが、「紅茶ちょうだい!」と上から目線で乱暴に言っているように聞こえてしまうそう。

「こんなときは、『Could I have some tea,please?』というのが正解。疑問形にすることで『断っても大丈夫』という含みを持たせることができます。文章に『please』をつければていねいな表現になると教わった人も多いかもしれませんが、使い方次第では大げさに聞こえたり、命令口調になったりしてしまうのです」(セイン先生)

また、「ほめ言葉のつもりが、相手を怒らせてしまうこともありますね」とセイン先生。たとえば、”beautiful”には”美しい”という意味だけではなく、「セクシー」という意味合いもあるのだとか。ネイティブが女性に対して「You’re beautiful.」というときには、「今日は色っぽいね~」と誘惑している場合もあるので注意が必要です。

○まだまだある! 日本人がつい使ってしまう英語

・ちょっと気分が悪いです
NG / I feel bad. →「後悔している」という意味合いに
OK / I don’t feel very well.

・がんばってください
NG / Work harder. →「もっと努力しろ」と聞こえてしまう
OK / Take it easy.

・試着してもいいですか?
NG / Can I wear this? →「このまま着て帰ってもいいですか?」と聞こえてしまう
OK / Can I try this one?

■複数の表現を覚えておくと便利

さらにセイン先生によれば、「英単語の意味やニュアンスを勘違いしている」ケースも見られるとのこと。

たとえば、”Yes”を強くいうと「わかったよ」と怒って返事をしていると思われてしまったり、連発すると「はいはい、わかった、わかった」とあしらわれたようにも聞こえたりしてしまうそう。ビジネス上で資料の作成などが順調かどうか聞かれたときには、”Sure.(もちろん)”や”Of Course.”、”No problem.”を使うのが正解です。

「では、上司から新プロジェクトを任せたいといわれたら、どう答えるべきだと思いますか? 言い方ひとつで相手に『やる気』を伝えるニュアンスがちがってくるので、使い分けられるようにしておくといいですね」(セイン先生)

○正しく「やる気」を伝えられますか?
・Sure, I’ll be happy to do it.
→喜んで手伝います。

・No problem at all.
→まったく問題ありません。

・Don’t worry about a thing.
→ご心配なく。

・It shouldn’t be a problem.
→問題ありません。

・I’ll be manage.
→いやだけど、なんとかやりましょう。

・Okay, if I have to.
→いやだけど、どうしてもってことなら。

ほかにも、冠詞(aやthe)の使い方を間違えただけで、意図しないヘンな英語になってしまうこともあるとのこと。意外と知らなかったことが多く、相手を怒らせていたのでは? と不安になってしまいます……。

「実は日本人がよく間違えてしまう表現はたくさんありますが、まずは間違いを恐れずにどんどん使ってみることが大事なんですよ。ミスすることで正しい表現を覚えることができますしね。これは私も日本語学習を通して学びました。ですから、自信を持ってたくさん発言してくださいね」(セイン先生)

とにかく英語を話してみないことにははじまらないということですね! 自信を持って英語を話せるようになるためにも、間違いやすい表現を勉強してはいかがでしょうか。

(OFFICE-SANGA)

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