ノルウェーでは「蚤の市巡り」がブーム!おしゃれなアンティークの宝物探しへGO!
北欧女子の間では、蚤の市やセカンドハンドショップのヴィンテージやアンティークがブームとなっています。
【オークションはもう古い!もっと簡単に不用品をお金にする方法】
デンマークでは、蚤の市が毎週平日から週末まで至るところで開催されており、北欧ファンにとってはたまらない場所として有名です。フィンランドやスウェーデンにも日本や欧米諸国からのバイヤーが数多く集まるので、人気デザイナーによる家具はすぐに売り切れてしまいます。
現地に住む人々の間でもレトロブームが再燃中。50~60年代のデザインを特集する北欧雑誌が販売され、おしゃれなコレクターは現地のメディアでも取り上げられます。北欧ヴィンテージ人気の現場を探るために、ノルウェーの蚤の市を巡ってみました。
お宝満載のノルウェーの学校蚤の市
ノルウェーの春と秋は、レトロ好きにとってはワクワクと心が踊る時期。各小学校では、子どもたちのブラスバンド部の資金集めのために「学校蚤の市」が開催されます。販売者がヴィンテージに詳しくない保護者や子どもということもあり、本来なら数万~数百万円の価値がある家具や絵画が、数百円で売られていることも!
通常、プロが公園で開催する蚤の市はゆったりとした時間の中で買い物を楽しめますが、学校蚤の市は日本の初売りセール並みの「戦場」と化します。
勝負は最初の15分。「3、2、1、スタート!」という掛け声で、一気にお目当てのコーナーに猛ダッシュ!現存していないブランドの家具や食器、価値がありそうな絵画は一瞬で売り切れます。
おしゃれレトロな北欧食器と家具たち
蚤の市で人気があるのは、60年代を中心に生産されたヴィンテージ食器や木製家具です。フィンランドのアラビア社やイッタラ社、スウェーデンのロールストランド社やグスタフベリ社、デンマークのロイヤルコペンハーゲン社、ノルウェーのフィッギョ社など、「シンプル、かわいい、機能的」なデザインたちは今でも世界中で大人気。
地元の人々は、食器は飾るだけではなく、日常生活で使用します。いつものテーブルの上に華やかさがプラスされますね。
値段は高くなりますが、北欧の古物市場では運がいいと、フィンランド出身のアルヴァ・アアルト、デンマーク出身のアルネ・ヤコブセンやハンス・J・ウェグナーなどのデザインの巨匠たちの家具にも出合うこともできます。
ノルウェーの名作家具は世に知られていないものが多いので、今でもひょっこり遭遇することも。
作者が不明でも、美しい家具は多く存在します。一期一会の機会を大事に、自分の心にぴんとくるデザインを発掘するのがまさに蚤の市の醍醐味です。
副業&趣味で蚤の市を楽しむコレクター
ノルウェーには、趣味・副業としてヴィンテージショップを営む人がたくさんいます。首都オスロ郊外でレトロな中古店「RetroRosa」を営むエーリン・クラッケンさんは、本職の傍ら、週末にはデンマークへと買出しに出かけます。
カラフルでかわいいデザインが大好きなエーリンさんは、「蚤の市ハンティングが面白くてたまらない」と目を輝かせながら語ります。
転売を楽しむコレクターもいれば、家具や雑貨にペンキを塗ったり、古い伝統的な刺繍を古着に施したりしてリメイクするなど、DIYに夢中になる人もいます。
ノルウェー人女子が語る古いモノの魅力
「学校蚤の市が大好き」という、仲良し3人組のノルウェー人女性からもお話を聞きました。
・「60年代の洋服のほうが上質なデザインだったりする」(ターレさん)
・「新品よりも古いモノをリサイクルするほうが、環境にも優しいじゃない?」(エヴァさん)
・「安く家具を買おうとすると他の人と同じブランドになっちゃうの。蚤の市の家具のほうがユニークで個性的、誰ともかぶらないわ」(サイラさん)
どうやら北欧では、古いモノと上手に付き合う文化が根付いているようです。旅行予定がある方は、観光ついでに蚤の市もぜひ覗いてみてはいかがでしょうか。
(文/鐙麻樹)
著者プロフィール
鐙麻樹(あぶみ あさき)。上智大学フランス語学科2008年卒業。オスロ大学メディア学学科2012年卒業。同大学大学院メディア学修士課程在学中。ジャーナリスト、フォトグラファーとして、雑誌、WEB、旅行ガイドブックを中心にノルウェー現地から数多くの原稿や写真を寄稿。6カ国語の海外ニュース翻訳家、メディア/企業コーディネーター兼アドバイザーとしても幅広く活動中。
ホームページ http://www.asakiabumi.com/
All Aboutノルウェーガイド http://allabout.co.jp/gm/gp/1080/
地球の歩き方オスロ特派員ブログ http://tokuhain.arukikata.co.jp/oslo/