一目惚れ? 「どストライク」の男性との恋愛&結婚は幸せをもたらすのかの考察
「うわ~、あの人、超タイプ!」
「めちゃめちゃカッコいい」
「彼、すごく私好みの顔……」
これまで一度や二度こんなふうに男性に対してビビッと感じたことがあなたにもあるでしょう。
誰でも自分の見た目のことは棚にあげ、相手のイケてる容姿を見た瞬間テンションは上がってしまうものです。
しかし、そんな「どストライク」の男性との恋愛ってうまくいくのでしょうか? アプローチしていいのでしょうか?
さらにはその相手と結婚したら女性は本当に幸せになれるのでしょうか?
恋愛コラムニストの神崎桃子が“自分好みの男性との恋愛事情”を紐解いてゆきましょう。
あらためて……「どストライク」の意味
「どストライク」ってどういう状況?
恋愛でよく言われる「ストライクゾーン」とは、恋愛対象として見れる範囲です。
この恋愛における許容範囲は狭い人も広い人もいますが、一般的には、若い頃はこだわりが強いため狭く、年を重ねるうちに広くなっていく傾向にあるでしょう。
そんなストライクゾーンで、「どストライク」となれば「ど真ん中に命中した」ということです。
ただ単に恋愛対象として見れるだけでなく、「モロ好み」、「めちゃタイプ」がそれに値します。
どストライクは相手のことを徐々に知るうちに好きになるのとはわけがちがいます。
急激に恋に落ちるので一目惚れと似たような意味合いです。
ひと目見ただけで「大当たり!」「チョーいい!」と気持ちが高ぶってしまうので、相手の内面よりも外見でジャッジしていることが大半です。
ただそれは顔だけとは限りません。彼のたくましい背中や胸、上腕二頭筋、引き締まったお尻など、身体のパーツなどに「男」を感じてキュン死してしまう女性も少なくないでしょう。
どストライクの男性に恋に落ちたら……アプローチしてもいいの?
ハッキリ言って、あなたが「どストライク」であればほかの女性だって狙っています。
だいたい一発で「素敵だな」「いいな」とあなたが感じてしまう男性がモテないワケがない!
群がる女性を蹴落とし抜きん出たいなら、ほかの女性たちと同じことをしているようではムリでしょう。
多くの女性が男性を射止めるためにすることといえば「彼の目を引くための外見磨き」……。
しかし、モテる男が求めるものは「美」ではありません。
恋愛において「自分がすでに持ってるもの」というのは、相手には強く求めようとはしないのです。
まわりを見渡すと「美男美女カップル」が案外少ないのも頷けるでしょう?
どストライクの男を落とすため自分の容姿ばかり磨いても無駄です。
これまで努力しなくとも女に言い寄られてきた男性というのはそう簡単に引っかからないものなのです。
正直私は、どストライク男性に執着することはあまりオススメしません。
モテる男性を落とすのは多大なる労力が必要ですから(笑)
それでも「いや、あの人は私の運命の相手に決まってる」「彼を逃したら二度とこんな気持ちになることはない!」という確信があるなら話は別。
そんな勇気のあるあなたへ、ムリな恋が成就するよう、恋愛コラムニストの神崎もも子がどストライク男への対処法をお教えしましょう。
どストライクの男性へのアプローチ方法
「私、あなたがめちゃ好みなの」と色仕掛けしたところで彼はなびかないでしょう。
あなたがとびっきりのイイ女でない限り、これまでほかの女性たちがしてきたような方法では釣れるわけがありません。
だって彼は、女性に困っているわけではないのですから……。
ここはひとつ「ほかの女性とのちがい」を知らしめることで彼の心に残る女性になるのが得策。
モテる男性が本命彼女に求めていることを提供するのです。
1.彼がジャイアン気質だとしても、男を立てることができる女性になる
顔や外見がカッコいい男性の多くは自分に自信があり、多少俺様的なところがあります。
彼の自尊心を大いにくすぐってあげましょう。
「私はあなたのことを認めています」「あなたをリスペクトしてます」という姿勢が大事。
彼を持ち上げるときは顔や外見以外の要素を列挙すること!
外見を褒められるなんてことは、ほかの女性からさんざんされてるのですから。
2.見返りを求めず見守る女性になる
たとえ複数の女性と遊んでいても、彼が最終的に選ぶのは“見返りを求めない女”“こちらに要求してこない女”です。
「私と仕事どっちが大事なの?」「今度いつ会ってくれるの?」
……などと催促したり
「あーしたい、こーしたい」と言ってくるワガママな女性はパス。
モテる男性は女性から注文をつけられることを嫌います。自分がしたいことや自分のやりたいことを邪魔するのでなくそっと見守ってほしいのです。
自分のことは後回し、見返りを求めない姿に「お、コイツはほかの女とはちがう」となるのです。
己の利ばかりを考える女性は選ばれないでしょう。
3.彼の話がおもしろくなくともいつもニコニコ笑える女性になる
どんな男性でも自分の話を楽しそうに聞いてくれる女性は大好きです。
ただし、“顔がよくてなおかつ話も超おもしろい男”というのは私が知る限り、あまり見当たりません!
自分からアプローチする必要のないイケメンというのは、女性に対してのサービス精神、ひいてはユーモアのセンスにも欠ける傾向にあります。
会話力の低めな彼にあなたがするべきことは、彼の言うことにイチイチウケること、めちゃめちゃおもしがること!
あなたがいつも笑顔のリアクションをすれば「こんなに俺の話を喜んでくれる子は初めてだ」と感動してくれるでしょう。
美人は3日で飽きますが、ニコニコ女は最強です!
彼を落としたいなら、メイクやスキンケアになんぞ力を入れるより、笑顔美人になるべきなのです。
――このように、どストライクな男性を攻略するのは安易なことではありません。
ある意味、「彼にとって都合のいい女を演じる」「自分を殺す」ことが必要と言えるでしょう。
しかも、晴れて付き合えたとしても、まだまだ苦難は続くのです。
それでも、「私は諦めない!」と覚悟してるなら最後まで読み進めてみてください。
どストライクの男性と付き合うときの注意点
さほど好みじゃない男性に言い寄られて付き合うより、自分がめちゃ好みの男性と付き合えたならそれは幸せなことでしょう。
しかし、惚れた弱みとはよく言ったもので、分が悪くなるのも事実。
彼に嫌われたくないあまりに、アプローチのときと同様に付き合っても“自分らしく行動できなくなる”可能性があります。
次のようなことには要注意ですよ。
謝りすぎない
自分が何か悪いことをしたら謝るのは当たり前ですが、自分が悪くないのにとりあえず謝ってしまうというケースは少なくありません。
丸く収めるために、あなたがいつも先に謝っていればそれはパターン化されてしまうでしょう。
彼は毎回自分のまちがいに気づくことなく、自分から謝ることをしなくなります。
彼を引き止めるために「ごめんねごめんね」が口癖になってはなりません。
言いなりになりすぎない
いつでも「あなたの好きなので大丈夫」「あなたさえいいなら私もいいよ」という彼のご機嫌取りのスタンスは危険です。
彼は次第に物足りなくなり「コイツと会っててもつまんないな」と飽きられてしまうでしょう。
男性には自我を主張しすぎても敬遠されてしまいますが、従順すぎても敬遠されてしまうのです。
恋愛は“偏りがあるとうまくいかなくなる”ということを覚えておいて!
彼のオカンになりすぎない
彼に対して、世話の焼きすぎには充分注意しましょう。
一方的に与えるばかりでいると「これもやっといて」と相手はどんどん調子にのっていくもの。
女性が献身的になることで、彼を“自分からは動かないダメ男”にしてしまうこともあるのです。
女性のほうがベタ惚れしているカップルというのは“ダメンズとオカン女子”という関係になりやすいといえます。
――このように、やっと交際に漕ぎつけても「どストライク」の男性とうまく付き合い続けるのもなにかと苦労するものなのです。
中身で選ぶべき? 外見が「どストライク」の男性との結婚について
外見が好みの男性と結婚したら果たしてどうなるのでしょうか?
やはり私は、どストライク男性との結婚はあまり推奨できません。
それは、恋愛を維持するのと結婚生活を維持するのとではちがいがあるからです。
ここでは外見に惚れて結婚するメリットデメリットをお教えしますので、あなたがどちらをより強く感じるかで判断してみてください。
外見が「どストライク」の男性と結婚するメリット
腹が立つことでも許せる
結婚してはじめて相手の生活態度や悪しき習慣に気づくことは多いもの。
それは服や靴の脱ぎ方だったり、洗濯物の干し方やたたみ方だったり、トイレの使い方などなど……そんな生活形式のアレコレで気に食わないことはなにかと出てくるものです。
しかし、
「ムカついたことがあっても彼がカッコいいから許せてしまう」
「彼の笑顔を見ると喧嘩の熱も冷める」
という女性もいます。
見た目で惚れていると相手のだらしないところや欠点さえも目をつぶれてしまうこともあるのです。
結婚生活においては「許せないことが蓄積される」ことで離婚に至ることも多いので、顔で相手を許せるならメリットといえるでしょう。
レスが防げる、「この人の子どもが生みたい」と思える
結婚すると夜の営みが面倒になったり義務化してしまう夫婦は多いものです。
しかし、自分好みの外見の男性との結婚は「一緒のベッドで寝るのが地獄」……なんてことにはなりにくいでしょう。
さらに、女性は「自分の遺伝子と相性のいい遺伝子を探す」ようにプログラミングされていると言われています。
どストライクの相手の顔が好きでたまらないのは理屈ぬきに本能。「この人のDNAを残したい」「この人の子供の顔が見たい」という心の声。
遺伝子を求めているなら、夫婦の営みは充実したものとなるでしょう。
外見が「どストライク」の男性と結婚するデメリット
しかし、イケメンと結婚できたからって現実はそんなに甘くはありません!
次のような懸念が生じます。
老けて変わってしまったときに愛が冷める!
いくら今、「この人の顔が好き」「この人の笑顔が好き」などと言っていてもわからないのが変化の度合い。
これまで「カッコいいから」とチャラにできたことが、顔や体型が崩れてくると逆にすごく許せなくなることも……。
彼に見つめられるたびに高揚してたのに「こんなに見た目が変わってしまった」となれば、「やはり結婚相手は中身で選ぶべきだった」と後悔するかもしれません。
顔がいいだけじゃ食べていけない!!
自分の欲するものは環境や年齢とともに変化します。
女性は結婚を機に職場を離れたり、引っ越したりと環境が変化することが多いもの。さらに子どもができれば、結婚前と同じ価値観ではいられないというのが本当のところ。
すると「生活するのに必要なもの以外の価値なんてさほどたいしたものではないこと」に気づくことも多いのです。
残念ながら彼の顔だけ拝んでいればお腹いっぱいになるわけではないのです。“彼の安月給”にため息をつくようになるかもしれません。
いくら外見がどストライクでも、仕事や収入によっては彼への愛が冷めてしまうことも大いにあるでしょう。
老いたときにも隣で笑っていたいと思える相手との結婚がベスト!!
どストライクの相手との恋ははじめのうちは楽しくて仕方ないこともよくわかります。
一緒に食事しても、ドライブしても、キスしても、寝ても目覚めても、自分の大好きな顔が隣にあるだけでキュンキュンしてしまうのですから……。
恋愛関係になるまで多少困難があったとしても、人生において一度でもドストライクな相手と付き合えるのは貴重な経験になるといえるでしょう。
ただ、結婚して幸せになれるという保証はありません。
「恋愛において必要なもの」と「結婚生活に必要なもの」はちがうからです。
結婚生活においては、顔は二の次、三の次……となってしまうことも考えられます。
いくらイケメンでも性格がよくなければ、結婚という共同生活には向いていないでしょう。
また、いくらカッコよくても稼ぎが悪ければ、嫌気がさしてくるかもしれません。
逆にさほど好みの顔じゃない相手と結婚しても、日々の暮らしの中で愛着がわき、次第に好きな顔になっていく可能性もあります。
ストライクな相手だろうが、そこそこな相手だろうが、結婚においてはどちらも幸せになるとも不幸になるとも限らないのです。
「見た目がイケメンでも中身はイケてない」
「見た目はイケてなくとも中身はイケメン」
そんなものです。
何もかも兼ね備えている男性なんて皆無に等しいでしょう。
「顔」を重視するか、「性格」を重視するか、経済力をはじめとした「その他の魅力」を重視するかはあなた自身が決めること。
どこを重視して相手を選んだとしても、“老いたときに彼の隣であなたが微笑んでいれば”それでいいのです。
(恋愛コラムニスト・神崎桃子)
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