専門家に聞いた! 「頭を使うとダイエットになる」ってホント!?
よく「脳を使うと、糖を消費する」っていいますよね。ならばひょっとして、「脳は 使えば使うほど、糖分(ブドウ糖)を消費する」→「脳を使えば、アタマも良くなり、ダイエットにもなる!」ってことにもなるんじゃないの!? もしこれが本当なら、こんなおいしい話はありません。そこで、日本ダイエット健康協会理事で、医学博士の永田孝行先生に話をお伺いしました。
まず永田先生に、「脳はブドウ糖しか消費しないのか」という点について、聞いてみました。
先生によると、「脳のエネルギーとなる成分は“糖”と“ケトン体”だそうです。つまり“ブドウ糖”だけじゃない」そうです。
なーんだ。でも脳を使うことで、ダイエット効果は期待できるんじゃないの?
永田先生は、冷徹に言い放ちます。
「人間の脳は生きているかぎり、最大限のエネルギーを使っています。つまり考えたり、脳トレをしたりすることで、脳のカロリー消費が増えるわけではありません」
がっくり。しかし、記者は食い下がります。でも身体を動かすことで、脳に効く方法というのは、あるのでは?
永田先生曰く、「基本的に身体を使うということは、脳を連動させています。たとえば左右互いに異なった動きをするとします。“右”と言ってから右側の運動を素早く行うものや、数字を並べておいてパートナーに「プラスすると5になる数字は?」と言われたらジャンプして2と3を踏みつける、などの運動法はたくさんあります。しかしその場合は、身体を多く動かしたから、カロリー消費が進むのであって、脳自体が糖を消費するわけではありません」
最後に永田先生は、わずかばかりに救いの言葉を。
「『頭を使う』=『よく考えること』なので集中力を高めると、脳内の血流が高まって摂食中枢が抑制されます。また、空腹の方が集中力や記憶力が高まります」
つまり「頭を使う」ことで直接ダイエットになることはなさそうでした。なーんだ残念。
じゃあ、頭のためにも「お釈迦様みたいに、座禅を組んでずっと瞑想でもしてみようかな」と出家を考えた記者でした。
(取材協力:永田孝行、文:ロックスター 水江)
日本ダイエット健康協会
http://diet-kyoukai.net/
※画像はイメージです
※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.08.02)
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください
※この記事は2013年07月31日に公開されたものです