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【愛の作法】結婚に「近づく同棲」と「遠ざかる同棲」のちがいとは

川崎貴子

朝井麻由美

せっかくお付き合いをするのなら、短命恋愛ではなく長続きする関係を築きたいものですよね。では、今付き合っている彼との関係をよくしていくには? 女性の裏と表を知り尽くし、これまで1万人以上の女性をフォローしてきた、「女のプロ」の異名をとる川崎貴子さんが、世の女性のお悩みを一刀両断!

恋愛は、はじめるよりも続けるほうが難しいとはよく言ったもの。彼氏ができるまで以上に、彼氏ができてからのほうが悩みは尽きないかもしれません。そこで、彼と付き合っていくうちに出てくるお悩みの中から、多くの女性が経験するテーマをピックアップ。第9回目は、「彼と同棲の話が出ているけど、結婚が遠のきそうで不安」というお悩み。同棲をすると、彼がわざわざ結婚しなくてもこのままでいいや、と思ってしまいそうですよね。結婚前の同棲って、あり? なし? 婚活アドバイザーとしてあらゆるメディアに引っ張りだこの川崎貴子さんが、ズバッと回答します!

■同棲を絶対にしてほしいワケ

私は、「同棲は絶対してほしいと思っている派」なんですよ。

同棲をすることで婚期を逃す、とはよく言いますが、それは期間を決めずにだらだら同棲しているから。きちんとした手順を踏んだ同棲をするならば、いいこと尽くめです。

生活するうえで致命的な嫌なことって、デートだけじゃ見えてこない。一緒に住まないとわからないことが多すぎるんですよね。

たとえば、温度問題。すごく冷え性の人が、すごく暑がりの人と一緒に暮らすのはけっこうしんどいものです。

ほかにも、一緒に住んでみたら、家事の自分ルールが厳しい人だった、とか、致命的に片づけられない、とかね。外からじゃ見えないことがたくさんあるわけです。結婚してからお互いすり合わせできることと、想像の範疇を予想外に超えていること、混在するのが「他人との生活」です。それが我慢できる程度のことならばいいですが、どうしてもここだけは、という部分が一致していないことだって、あり得るのです。

同棲中は、あなたも彼も、お互いに合わせようとがんばるよりも、できる限り「自然体で生活する」のを心がけましょう。いくら同棲中に相手の嫌な部分を我慢できたとしても、結婚したとしたら何十年もそれが続くのです。そして、致命的に無理! と思うことはちゃんと相手に告げましょう。

お互いに変化できる人間なのか、見極められるのが同棲。

嫌な部分を、お互いどこまで譲れるかを知るのが同棲。

譲れなかったとしても、結婚前にわかってよかったね、というのが同棲。

ね、やっておいて損はないのでは?

■結婚してから後悔しないための親族リサーチ

結婚前に同棲をするもうひとつのメリットは、彼の家族と関われること。結婚の何がリスクになるって、彼の家族や親戚の人柄次第で、人生が狂うことすらあるのです。彼とは相性バッチリでも、彼の家族がとんでもない人で、結局それが原因で離婚に至る、なんてことも少なくありません。

20年近く前、実は私は一度婚約破棄をしているのですが、そのときの義母になる予定だった方は、陰で私のことを「あの子、どう見てもお嫁さんタイプじゃないからやめなさい!」と彼に裏で文句を言っていたんですね。今なら「お母さまが正解でした!」と、文句を言ってもらったことに感謝したいぐらいですが、これも、結婚前に彼の家族と関わっていたから得られた貴重な情報。それだけが原因で婚約破棄に至ったわけではありませんが、もしもその彼と結婚していたら、そんな義母を前にして、私は果たして起業をできたでしょうか。できたとしても伸び伸びと働けなかったことと容易に想像できます。

入籍してから発覚しても遅いので、彼への愛情や、絶対に彼と結婚したい、という気持ちはひとまず置いておいて、親族リサーチはシビアに。

もし、自分とは合わない人が親族にいた場合、彼がちゃんと自分を守ってくれるかどうかも含めて要観察致しましょう。

■期間限定の同棲をしよう

さて、同棲のメリットをこんこんと説いてきましたが、「結婚が遠のきそうで不安」というお悩みでしたね。答えは簡単。だらだらと3年も4年も同棲するのではなく、半年から1年でいいのです。

あくまでも、私がさっきからオススメしている「するべき同棲」とは、彼や、彼の家族のことを知るのが目的ですからね。まずは同棲前にお互いの両親に挨拶に行き、1年くらいで籍を入れる意志を伝えること。期間限定同棲であるということを周知の事実にしましょう。

結論、同棲そのものがいい悪いという話ではなく、結婚に近づく同棲をしよう、ということです。

意志なき同棲は結婚が遠のくかもしれません。ですが、結婚へのステップと捉えて活用すれば「勢いで結婚」→「性格の不一致で離婚」というルートはある程度避けられます。これだけ離婚の多い昨今、「籍を入れたらオールOK!」ではありませんので、彼と一生生活していけそう、と覚悟が決まるような同棲期間を、ぜひ体験してみてくださいな。

<「彼と同棲したら結婚が遠のきそうで不安」女性への愛の作法>

(1)同棲はむしろ結婚が近づくことも

デートだけではわからない彼の嫌なところもきちんと知ることができるのが同棲。結婚してしまってからどうしても我慢できなかった、じゃ遅い! 同棲をして、きちんと見極めましょう。

(2)彼の親族と関わろう

結婚は彼と自分だけの話ではなく、家族や親戚も関わってくるもの。彼の親族とは、うまくやっていけそう? 結婚してから毎日が地獄、なんてことにならないように……!

(3)だらだら同棲をしない仕組み作りを

ただ同棲するだけでは、結婚が遠のく一方。きちんと入籍する意志を持った同棲をするのが大事です。

監修:川崎貴子(かわさき・たかこ
人材コンサルティング会社 ジョヤンテ代表取締役。婚活アドバイザー。女性誌での連載、執筆多数。自身の離婚、再婚、子育て経験を通した説得力のあるアドバイスに、ファンも多い。『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)ほか著書多数。

(取材・文/朝井麻由美 イラスト/藤本けいこ)

※この記事は2016年05月20日に公開されたものです

川崎貴子

1972年生まれ。埼玉県出身。1997年に働く女性をサポートするための人材コンサルティング会社(株)ジョヤンテを設立。女性に特化した人材紹介業、教育事業、女性活用コンサルティング事業を展開。女性誌での執筆活動や講演多数。著書に『結婚したい女子のための ハンティング・レッスン』(総合法令出版)、『私たちが仕事を辞めてはいけない57の理由』(大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(KKベストセラーズ)、『上司の頭はまる見え。』(サンマーク出版)がある。2014年より株式会社ninoya取締役を兼任し、ブログ「酒と泪と女と女」を執筆。婚活結社「魔女のサバト」主宰。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は2万人以上。「女性マネージメントのプロ」「黒魔女」の異名を取る。10歳と3歳の娘を持つワーキングマザーでもある。

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朝井麻由美

ライター・編集者。著書に『「ぼっち」の歩き方』、『ひとりっ子の頭ん中』。
Twitter:@moyomoyomoyo

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