【医師監修】着床出血の量が多いと危険? 注意が必要な出血とは?

【医師監修】着床出血の量が多いと危険? 注意が必要な出血とは?

妊活中、「着床出血が来た!」といったん喜んだけど、どうも量が多い……これって大丈夫? 着床はしているの? というか、もしかして生理……?? と心配している・迷っている女性のために、ここでは着床出血の特徴と、それ以外の出血原因、注意が必要な出血への対処法を解説します。


「着床出血が多い」……これって大丈夫なの?

Lazy dummy

妊活中、「着床出血」らしきものがあったらうれしくなりますね。でも、喜びが落ち着いた後に気になってくるのが、「これは本当に着床出血なのか」ということ。そもそも着床出血にはどんな特徴があるのでしょうか。

着床出血の特徴

普通、着床出血には以下のような傾向がみられるとされています(ただし、個人差が大きく、これらの特徴すべてがあるというわけではありません)[*1]。

・生理開始予定日、またはその数日前ごろから始まる。続く期間は生理より短く、数時間~3日間程度
・おりものに少量の血が混じる程度の出血であることが多い。淡いピンクや茶色の分泌物が下着やトイレットペーパーに少し着くことで気づく
・生理のような血液量はなく、血の塊も出ない

なお、妊娠すると必ず着床出血があるというわけではなく、着床出血があるのは全妊娠の8~25%と言われています[*2]。

それって、本当に着床出血??

さきほど紹介したように、着床出血はかなり軽い出血であることが多いと言われています。もっと出血量が多い場合には、着床出血以外の原因も考えた方がよさそうです。着床出血が起こるころ、ほかに出血を起こすことがある原因には、何があるのでしょうか。

着床出血と間違う可能性がある別の出血の原因

・生理(普段から出血量が少ない人)
・異所性妊娠(子宮外妊娠。子宮内膜以外の場所に受精卵が着床してしまうこと)
・胞状奇胎(胎盤の元になる絨毛細胞が異常に増殖してしまう病気)
・切迫流産(流産の危険がある状態のこと)・流産
・子宮腟部びらん(ただれ)、ポリープ
・性行為で性器が傷ついた
・子宮頸がん、子宮体がん
・排卵期出血(実はいつもより排卵がだいぶ遅かった)
・実は女性器以外からの出血だった (尿道炎、膀胱炎、痔など)

注意が必要な出血は?

その出血がやはり「着床出血」によるものであった場合は、産婦人科で超音波検査を受け、子宮内の着床を確認できれば、とくに治療などは必要なく、赤ちゃんの成長を見守っていくことになります。ただ、妊娠の可能性がある女性に性器からの出血があると、注意が必要な場合もあります。

「異所性妊娠」による大量出血にご用心

異所性妊娠の図

とくに注意したいのが、さきほど「着床出血と間違う可能性がある別の出血の原因」でも紹介した「異所性妊娠」による出血です。

異所性妊娠の症状は、少量の出血、下腹部のけいれんや痛みなどで、出血と痛みが両方ある人もいれば、症状がとくにない人もいます。ただし、進行すると卵管などから突然大量に出血することがあり、この状態に陥ると命に関わります。

異所性妊娠は全妊娠の1~2%で起こる[*3]とされているのですが、とくに下記に当てはまる人はなりやすいと言われています。

・卵管の病気がある
・過去に骨盤内炎症性疾患にかかったことがある
・過去に異所性妊娠を経験したことがある
・中絶や卵管結紮術(不妊手術の1つ)などの手術歴がある
・現在IUD(子宮内避妊用具)を使用している

心当たりのある人はとくに、妊娠検査薬で陽性が出たら放っておかずに産婦人科を受診し、超音波検査で子宮内に着床していることを確認してもらいましょう。もし異所性妊娠であることがわかったら、早急に治療を開始する必要があります。異所性妊娠についてさらにくわしい情報は下記を参照してください。

【医師監修】子宮外妊娠(異所性妊娠)の症状はいつから?原因と妊娠の継続について

https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/3499

妊娠検査薬が陽性になったら、妊娠した!と思いますよね。ただ、そうも言い切れない理由のひとつに「子宮外妊娠(異所性妊娠)」があります。検査薬で陽性が出たら妊娠を確定するために産婦人科を受診することが大切です。ここでは、子宮外妊娠(異所性妊娠)の原因と症状、妊娠の継続について詳しく説明します。

その他、いつもの生理と様子が違う、出血が長く続いている、量が多い、ひどい腹痛も伴うような場合も、放っておかずに医療機関を受診しましょう。

まとめ

もし、その出血が着床出血なら、適切な時期に妊娠検査薬を使ってみることでだいたい判断できます。「陽性」なら着床、つまり妊娠の可能性が高いので産婦人科を受診します。もし、説明書通りに使用してみても「陰性」の場合は、生理の可能性が高いでしょう。ただし、いつもの生理と違って出血量が多かったり腹痛がひどい、出血が長引く場合は、何か別の原因による出血のこともあるので、どこかに異常がないか、受診して調べてもらってください。

この記事の監修ドクター
窪 麻由美先生
Fika Ladies‘ Clinic フィーカレディースクリニック(東京都中央区日本橋)副院長。順天堂大学医学部附属浦安病院非常勤助教。東京女子医科大学卒業後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、順天堂大学医学部附属静岡病院などを経て、2009年に順天堂大学大学院医学研究科を卒業、博士号を取得。医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツ医、女性のヘルスケアアドバイザー

(文:マイナビウーマン子育て編集部/監修:窪 麻由美先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]American Pregnancy Association:What is Implantation Bleeding?
https://americanpregnancy.org/getting-pregnant/what-is-implantation-bleeding/>
[*2]池ノ上克ほか「NEWエッセンシャル産科学・婦人科学」(医歯薬出版)p.327.
[*3]産婦人科 診療ガイドライン 産科編 2017, CQ203(130p), 日本産科婦人科学会

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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