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2022年01月18日 12:00 更新

【医師監修】ずっと低温期だったのに妊娠した人はいる?<体験談>妊娠時の基礎体温の変化

妊活中、基礎体温を毎日測っているのにずっと低温期だったら、妊娠できるのか心配になりますね。先輩ママに、低温期が続いたにもかかわらず妊娠した経験がある人はいるか聞いてみました。また、そんなときの対処法も解説するので参考にしてくださいね。

<体験談>ずっと低温期なのに妊娠した人っているの!?

疑問のイメージ
Lazy dummy

基礎体温がずっと低温期だったのに、妊娠できたという人はいるのでしょうか。

<体験談>ずっと低温期だったのに妊娠した!

妊娠・出産を経験した先輩ママ79人に、妊娠がわかる直前の基礎体温はどんな状態だったかを聞いたところ、「低温期と高温期の差があまりわからなかった」という人も数名いました。

※マイナビ子育て調べ  調査期間:2021年12月28日~2022年1月4日 調査人数:79人(21歳~40歳以上の女性)の回答より抜粋 ※ここで紹介した方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。

妊娠したときの基礎体温に見られる変化

妊活中の女性
Lazy dummy

基礎体温を毎日測っていると、女性の体のリズムがわかります。そして、妊娠すると基礎体温は特徴的な変化を示すことが多いのです。

高温期が続く

妊娠すると、通常、排卵から2週間で終わる高温期が17日間以上続きます。そのため、毎日、基礎体温を測っている人では、この変化によって妊娠の可能性に気づくことが多いでしょう。

妊娠したときの基礎体温のグラフ(イメージ)
妊娠したときの基礎体温のグラフ(イメージ)

ずっと低温期ってどういうこと?

婦人用体温計と基礎体温表

基礎体温でずっと低温期が続くというのは、どういう状況なのでしょうか。

排卵が起こっていない可能性

ずっと低温期の場合は、「排卵が起きていない」可能性があります。

「排卵」とは卵子が卵巣の中の卵胞(卵子を包む袋状の殻)から飛び出すこと。そのあと、卵子は子宮から伸びている卵管の先端(卵管采)に吸い込まれます。

卵子は、卵管采から卵管内部に入り、そのもっとも広がった部分(卵管膨大部)に移動しますが、ここで精子と出合って「受精」し、卵管を移動して子宮内部にたどりついたのち「着床」します。

受精卵が子宮内膜に着床すると「妊娠が成立」します。つまり、排卵が起こらないと卵子は精子と受精できず、妊娠することはありません

排卵、受精、着床の流れ(イメージ)
排卵、受精、着床の流れ(イメージ)

測定ミスなどで起こる可能性も

ただし、基礎体温の変化はとても微妙なもので、低温期と高温期の体温差はおよそ「0.3~0.5℃」しかありません。

かなりわずかな差なので、人によってはいろいろな要因の影響で、排卵は起きているのに、低温期が続いているように見えることも。実は基礎体温の測り方に問題がある可能性もあります。

基礎体温の正しい測り方

(1)枕元に「婦人用体温計」を用意しておく

(2)朝目覚めたら、寝たままの状態で体温計を「舌の裏側」に当てて口を閉じる

(3)計測が終わるまで体を動かさずに待つ

このほかにも、体温計の測定モード(実測式/予測式)の設定などが不適切だと正しい結果が得られません。基礎体温を測るときは、使用前に説明書をよく読んで測定してください。

何周期も続いているなら婦人科を受診して

測定方法に問題がある場合以外にも、さまざまな理由でもともと体温が通常より低めになっているせいで低い基礎体温が続く人もいます。そうなる原因のなかには、体温が低くなるだけでなく、排卵に影響を与えるものもあると言われています。

また、「多嚢胞性卵巣(たのうほうせいらんそう)症候群(PCOS)」などの病気が原因で基礎体温が乱れ、低温期が続くこともあります。

最初に伝えたとおり、ずっと低温期だったにもかかわらず妊娠した人もいますが、妊活中に低温期が続くのはやはり心配です。

妊娠の可能性が下がっている可能性もあるので、気になる場合は婦人科を受診して体の状態を一度よく調べてもらってください。

ずっと低温期だけど妊娠の有無が気になるときは

カレンダーと妊娠検査薬
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ずっと低温期だけど、妊娠している可能性もある……そんなときはいつ・何をすれば良いのでしょうか。

<体験談>ずっと低温期だったのに妊娠!どうやって気づいた?

冒頭で紹介した「低温期と高温期の差があまりわからなかった」先輩ママに、妊娠に気づいた状況も聞きました。

※マイナビ子育て調べ  調査期間:2021年12月28日~2022年1月4日 調査人数:79人(21歳~40歳以上の女性)の回答より抜粋 ※ここで紹介した方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。

「適切な時期」に妊娠検査薬を使って

もし妊娠の可能性があるなら、「適切な時期」に妊娠検査薬を使って調べてみましょう。

通常タイプの妊娠検査薬は、「生理予定日の1週間後以降」の使用なら99%以上の確率で、妊娠している場合、陽性が出ます。

早すぎると妊娠しているのに「陰性」になることも

妊娠検査薬は検査スティックに尿をかけるだけなので、これより早い時期にいわゆる「フライング」で使ってみることもできますが、メーカーが推奨するより早い時期に使って「陰性」だった場合は、本当は妊娠している可能性もあります。

妊娠検査薬は、尿中の「hCG(絨毛性ゴナドトロピン)」という妊娠女性特有のホルモンに反応するのですが、使用する時期が早すぎるとこのホルモンの濃度が低すぎて、陽性にならないことがあるからです。

早い時期に検査しても「陽性」の場合は妊娠の可能性が高いですが、「陰性」だった場合は適切な時期まで待って再検査してみてください。

陽性が出たら受診しよう

妊娠検査薬で陽性が出たら、産婦人科を受診しましょう。超音波検査を受けて、赤ちゃんが子宮の中にいるかどうか確認してもらってください。

受精卵が子宮内膜の適切な場所以外に着床することを「異所性妊娠(子宮外妊娠)」と言いますが、この状態ではないことを確認する意味合いもあります。

まとめ

青空と女性
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基礎体温がずっと低温期なのに妊娠することはあるのか、先輩ママの体験談を交えながら解説しました。低温期が続いていると、通常は排卵が起きていない疑いがあるのですが、基礎体温の変化は微妙なもの。実際、低温期が続いていたけれど妊娠したという人もいるようです。

ただし、基礎体温の変化は女性の健康のバロメーター。妊活中なら、自身の体調には人一倍気を遣いますよね。基礎体温で気になることがある場合は、あまりほうっておかずに医療機関を受診して体の状態をよくチェックしてもらってください。

(構成・文:マイナビ子育て編集部/監修:宋美玄 先生)

※画像はイメージです

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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