象嵌の技術と伝統を守り続ける「八代(高田)焼 上野窯」が熊本県八代市のふるさと納税返礼品に選ばれた理由とは?
象嵌の技術と伝統を守り続ける「八代(高田)焼 上野窯」が熊本県八代市のふるさと納税返礼品に選ばれた理由とは?
熊本県中央部の南側寄りに位置する八代市(やつしろし)は、山や高原など自然が多く、豊富な水に恵まれ、たくさんの魅力が詰まったまち。県下第2の人口を有する田園工業都市で、日本三急流の一つである球磨川(くまがわ)が分流して不知火海(しらぬいかい)に注ぐ、三角州地帯の北岸に市街地があります。
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ギネス世界記録に「世界で最も重いザボン類」として登録されている「晩白柚(ばんぺいゆ)」が特産品で、その大きさは平均的なもので直径約20cm、重さ約2kgなのだとか! 果実はサクサクとした食感と甘酸っぱい味わいが特徴で、そのまま食べるほか果肉入りゼリーやソースなどにも使用されています。
今回紹介するのは、そんな八代市へふるさと納税返礼品を提供している「八代(高田(こうだ))焼 上野窯(あがのがま)」。400年にもわたり、緻密な象嵌(ぞうがん)の技術で伝統を守り伝えている窯元です。象嵌は、1つの素材に異質の素材を嵌め込む工芸技法です。
本稿では、マイナビふるさと納税担当者が気になった事業者と、ふるさと納税返礼品を紹介していきます。
今回は「八代(高田)焼 上野窯」の詳細と、提供している返礼品などについて調べてみました!
青磁象嵌の技術を守り後世へ伝える! 八代市の返礼品提供事業者「八代(高田)焼 上野窯」について

・事業者名:八代(高田)焼 上野窯
・所在地:熊本県八代市日奈久東町174
・創業年:慶長7年(約420年前)
・事業内容:高田焼(焼物) 作陶、ギャラリーにて販売
400年以上の歴史を持つ「八代(高田)焼 上野窯」。豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄の役)の際、加藤清正公に従い渡来した陶工・尊楷(後に上野喜蔵高国と改名)が、慶長7年(1602年)、細川忠興(三斎)公の小倉入城の際に招かれて、豊前国・上野(あがの)釜の口に開窯したのが始まりなのだそう。現在は12代目当主と13代目が窯を守っています。
八代(高田)焼の特徴である象嵌の技法は、朝鮮の高麗時代に発達したもので、上野窯は初代尊楷以来、この技法を伝え守り続けているのだそう。

ギャラリーでは、作品の展示・販売を行っています。ほか、ホテルなどの室内ディスプレイへ作品を提供したり、作品展を開催したり、熊本県伝統工芸館や八代市立博物館に展示されたりと、多彩な場所で作品を楽しめるのも特徴。
また、雑誌の取材依頼も受けており、「八代(高田)焼 上野窯」の作品をより多くの人が知ることができる機会をつくっているそうです。

さらに海外ツアーの人たちを毎年受け入れ、歴史や技法の解説にデモンストレーションと体験を交え交流を深めているのだとか!
また、八代市のふるさと納税返礼品を提供する事業者として、「400有余年にわたり、それぞれの時代に生き、守り受け継いできた『象嵌青磁の世界』を多くの方に知っていただき、今後も受け継いでいきたい」との想いがあるそうです。
青磁象嵌の美しさについて
象嵌は、半乾きの素地に竹べらまたは押印によって模様を彫り込み、その凹部に長石を埋め込むものだそうで、青磁の美しさや象嵌の精緻さ、貫入の細やかさなどを堪能できます。菊花や桜花の文様が彫り込まれた箸置きや、鶴亀の文様が彫り込まれた大皿など、テーブルに彩りを添えてくれる作品が魅力的です。
返礼品登録への事業者の想いについて
八代の地で先人たちが発見した原料の土を現在も同じように採取し精製し、作品を制作している「八代(高田)焼 上野窯」。“豊かな食卓を楽しめるような作品作り”を心掛けているそうです。
また、地方の工芸品を見る機会が少ない中で、「身近な食器から多くの方々へ知っていただきたい」との想いのもと、返礼品として作品を提供しています。
返礼品に登録されたことで、全国の多くの人たちが作品を見たり、寄附したりと反響があったのだそう。事業者によると「制作者にとって、今後のやり甲斐となっております」とのこと。
また、13代目である上野浩平さんは、彫金を学んだ経験から金属と同じように素材の持ち味を活かすことを意識しているそうです。独自の色あいを追求し、「新しい八代焼のスタイル」につながる表現を目指しながら、受け継がれる象嵌の技法を守っています。
「作り手だけでは残せないので、手を離れた後の作品がいろんな方に届いて、使っていただくことで八代焼を後世につないでいきたい」と上野さんは語ってくれました。
八代市のふるさと納税返礼品について
今回紹介した「八代(高田)焼 上野窯」がつくる「青磁象嵌」の箸置きを紹介します。青磁の美しさなど、上野窯の技術をサイズの小さな箸置きでも感じることができます。
青磁象嵌菊花文箸置(5個組)

・提供事業者:八代(高田)焼 上野窯
・内容量:青磁象嵌菊花文箸置 5個
・寄附金額:2万2,000円
象嵌の技術を用いて制作された箸置きです。美しい菊花の文様は、食卓に花を添えてくれること間違いなしの逸品。
青磁象嵌桜花文箸置(5個組)

・提供事業者:八代(高田)焼 上野窯
・内容量:青磁象嵌桜花文箸置 5個
・寄附金額:2万2,000円
作り手の想いを存分に感じられる青磁象嵌の箸置きです。ひらりと舞う桜の花びらが特徴的!
今回は熊本県八代市の返礼品提供事業者「八代(高田)焼 上野窯」と、返礼品を紹介しました。400年以上の歴史を持つ象嵌の技法を守り、伝え続けている事業者。歴史の重みを感じながら、料理人や茶師など異業種とコラボレーションしてオリジナルの陶器を作るなどの試みにも積極的に取り組んでいるそうです。気になった人は、ぜひ一度チェックしてみてください。
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※この記事は2025年05月23日に公開されたものです