プロが解説。株価が下落しても、資産運用を続けて大丈夫?
8月頭に株価が大きく下落しました。新NISAで資産運用を始めたものの、資産が大きく目減りしてショックを受けたという人も多いのではないでしょうか。
このような株価下落の際、「資産運用を一旦やめたいのですが……」と相談を受けることがあります。実際、ニュースなどを見ると、8月の急落後に投資をやめた人が一定数いるようです。
短期間で資産が大きく減ったとき、強い不安を感じるのはごく自然なことです。
しかし、資産が目減りしたからといって、資産運用をやめるのはとてももったいないことです。「長期・積立・分散」の資産運用は、続けることがとても大切だからです。
株価が急落しても資産運用を続けるべき
そもそも「長期・積立・分散」による資産運用で、なぜリターンが期待できるのでしょうか。それは世界経済が長い目で見て成長するからです。一時的な相場の混乱は、10年、20年単位の世界経済の成長とはまったく関係ありません。
過去には金融危機によって、大きな相場の下落が何度も起こってきました。2020年のコロナ禍においては「コロナ・ショック」と呼ばれる大きな急落がありました。
こうした株価急落がいつ、どれだけの大きさで起こるかを正しく予想することはできません。むしろ避けられないものであり、資産運用を続けていればどこかで急落に遭遇するものと考えておくべきでしょう。
過去の急落を振り返ると、株価がずっと下がり続けることはなく、どこかで底を打ち、急落前を超えて上昇しました。不安を感じたとしても資産を持ち続けていれば、相場回復の恩恵を受けられました。
短期的なリターンではなく、長期的なリターンを目指そう
そもそも長期投資は短期売買と違い、相場を見て取引する必要はありません。
短期売買を行うと、予測が当たれば大きく儲かるかもしれませんが、予測が外れるといくら世界経済が成長していても損をしてしまいます。
相場は短期的には上下を繰り返しますが、長期で見ると世界経済の成長とともに今後も伸びることが期待できます。長期投資では相場を気にせず、「続けること」が何より大切です。
ウェルスナビが新NISAを活用して資産運用をしている3,000人以上にアンケートを取ったところ、資産運用の目的が「老後の生活資金」だと答えた人が全体の75%を占めました(※)。これは10年、20年以上の長期目線で資産運用をしている人が多いことを意味します。
資産運用をするうえで大切なのは、短期的なリターンではなく、豊かな老後に向けた長期的なリターンです。新NISAを活用し、長い目で資産運用を続けていきましょう。
※ウェルスナビによる調査( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000342.000014586.html)より抜粋。「NISAで資産運用する目的は何ですか。あてはまるものをすべてお選び下さい。
※まだNISAを利用していない方も、今後利用する場合の目的についてお答え下さい。」への回答(複数回答、回答者数:3,672人、小数点第2位を四捨五入)
※この記事は2024年10月11日に公開されたものです