【Ep.7-8】まさかの結末に驚愕!? 「パワハラ発言」の真相と“爆モテ美女”の敗因
交際期間や別れた時期、破局理由もそれぞれ異なる5組の元恋人(X)たちが、約1カ月の共同生活を通して、過去の恋と新たな出会いの間で揺れ動く姿に迫る恋愛リアリティ番組『ラブ トランジット』。2024年8月22日より配信スタートした『ラブ トランジット』シーズン2を、コラムニスト・やまとなでし子さんが考察します!
※このコラムは『ラブ トランジット』シーズン3のエピソード1〜8のネタバレを含みます。
エリカの超難問クソクイズ
沖縄の最後はXである元カレ・元カノ同士でのデート。復縁・友情・気持ちの整理や決別など、さまざまな思惑を含んだ中でデートが繰り広げられていきます。
そんな中、パーソナルトレーナー・セカイの職業あてクソクイズを凌駕する、さらなるクソクイズが生まれていました。
Xであるサッカーコーチ・たかあきに課せられた超難問。それは、ショップ店員・エリカによる、「私が初めて作った手料理はなんでしょう?」
交際期間と別れの期間を合わせると、ゆうに2年3カ月も昔のこと。しかもすでに別れた彼女の最初に作った手料理を答えさせられるという……。
別れた彼氏にそこまでの熱量を求めるのも無理があるし、答えられないと不機嫌になりそうな圧をひしひしと感じます。クイズに即答できなかったたかあきは「ほんと忘れてるね? そういうとこ!」とエリカに責められるわけですが、たかあきの言っていた「愛情を目に分かるように求められすぎてしんどくなってしまった」のが、まさにこれなのでしょう。
たかあきからしても「そういうとこ!」だったわけです。というか2人とも「スミ」「浦郷」と苗字呼びなのジワります。
爆モテの裏で不器用なエリカ
エリカは自分の気持ちに気がついたのが遅かったこともありますが、復縁希望の飲食店経営・スンギや美容院経営・マサヤのように、「Xと別れた原因を改善し、変わった自分をXにアピールする」という工程がすっぽ抜けていました。
自分の気持ちを天真爛漫に表現し、ありのまま自然体で生活をしていた印象です。そして、自分にとって満足できない部分があると、たかあきに「そういうとこ!」と指摘をする。
その他にも、「(私のこと)考えてた? 私から見たらミヅキちゃんかわいい〜ってだけで進んでて、向き合う気持ちあった? 超イライラしてたよマジで! なんなのこいつと思って!」と、とにかく気に入らない点について、自らの感情を強めに伝えてゴリ押すのみ。
おそらく、圧倒的ビジュアルと、無邪気でかわいいありのままを愛されてきたから、強めに押すことで相手が折れる形でうまくやってきたし、優しく自責思考なたかあきにはそれで通用していたのでしょう。相手の様子を伺って手法を変える、というよりパワープレイ一辺倒に見えます。ある意味不器用。
相手に気持ちがあればこの手法で男性は焦り、気持ちを動かせますが、気持ちがなければさらに離れていくのみ。精神的に自立しているヨガインストラクター・ミヅキに気持ちを持っていかれているたかあきは、終始目が死んでおり、エリカと目が合うことがほぼなく、エリカも視聴者も、この時点でラストを悟りました。
爆モテ美女かと思いきや、意外と不器用なエリカ。もう少し早く自分の気持ちに気がついていれば、相手のために変化した自分を見せることで何かが変わっていたかもしれません。
あと、エリカとたかあきの会話では浮気について一切言及されていなかったので、エリカは浮気を世界配信されていることに配信後に気づき、「そういうとこ!」とつっこんでいるころかもしれません。
パワハラ上司ばりのゴリ詰めからの、斜め上すぎる暴言を吐き出すまさと
たまの運転であろうと、数千万はするベントレーを気軽に乗り回すという、歯科医院令嬢・ゆきこ。実家も激太となれば、次シーズンのバチェロレッテとして愛車のベントレーで登場して欲しい! とイチ視聴者として夢を見ましたがそうはいかず。
Xである不動産会社営業・まさととの沖縄デートでゆきこは自分の本当の気持ちに気づきます。まさとの恋を応援したいと思っていたのに、気づけばゆきこの気持ちはまさとに向いていました。
それを知ったまさとによって、謎の延長戦が開幕されます。おかわりデートに呼び出されたゆきこはブラック企業も真っ青の圧迫面接を受けることになるのです。
ゆきこに対し、将来の展望から目標設定期間などを問い、その回答に対して、全て「なぜ?」を投げかけながら、パワハラ上司ばりに笑顔もなくゴリ詰めしていくのです。「なんで人の上に立ちたいの?」「なぜお金稼ぎたいの?」「いくらあったら不安じゃないの?」
それに対して、ゆきこは「自分の家賃+30万。今ボロボロのアパートに住めって言われたら住めない。だから稼ぎたい」と伝えると「お金に執着まだしてんだ?」という斜め上の暴言が飛び出します。
まさとが「お金に執着」と決めつけた本当の理由
まさとがお金の話を振ってきたから、ゆきこの基準を答えただけなのに、それをまさとの物差しで測った結果、贅沢であると判断し、イコールお金への執着と捉える謎の解釈。
もともと2人は金銭感覚が原因で別れたこともあり、「ゆきこの気持ちを知った今、現実問題として復縁できるか?」を判断するための面談だったのでしょう。
裕福な育ちであるゆきこの家賃はおそらく一般人よりかなりお高いでしょうから、ゆきこのあげた最低目標額は世の中でもそこそこ贅沢な金額になるはず。だから、一般的なサラリーマンであるまさとの尺度で測ると、かなり高額な目標に感じたのでしょう。でもそれはゆきこの生活からすると、特段おかしな金額ではない。
だから、それを「お金に執着」と捉えるのは暴論で、ここもまた「金銭感覚の違い」でしかないのですが、まさと的にはゆきこの面談は合格だったようです。
歯科衛生士の給与だけでは到底できない生活を、ゆきこが激太の実家ありきでしていたことがまさとにとってのネックで、ゆきこが自分で稼ぐための展望を持っていたことが彼の懸念点を取り払ったのかもしれません。
遅めの誕生日プレゼントとして、大きなバラの花束と共に気持ちを伝え、ゆきこと復縁をすることになりました。まさとの急展開について行けませんでしたが、優しく純粋なゆきこ姫が幸せならオールオッケーです!
幸せの涙と悲しみの涙
料理研究家・もものラストの選択肢は、ももとの復縁を願うマサヤと、思いを寄せるセカイの2人。マサヤへの絡みは終始塩対応で、ももの感情の移り変わりがあまり分からぬまま、ラストはマサヤとの復縁を選択し、ハッピーエンドに。
そしてミヅキのラストは、復縁を狙うX・スンギと、新たな恋を始めたいたかあき。
スンギは終始「好き」ではなく、「愛してる」というフレーズでミヅキに気持ちを伝えるところに、愛情深いスンギらしさを感じました。
ミヅキは当初、6対4でスンギへの気持ちがあったけれど、最終的には5対5になり、その結果どちらのバスにも乗らないという選択をしました。でもこれは引き分けでどちらも選べない、ということではなく、スンギとたかあきの2人を比較すると相対評価で五分五分になるだけで、世の中の男性を含めた交際相手としての絶対評価ではどちらも抜きん出なかった、ということなのでしょう。どちらかを絶対に交際相手として選ばなくてはならないわけではないですから……。
自分に思いを寄せてくれている相手に別れを告げるのって、つらいこと。ミヅキの「後悔はしていない。でもすごいしんどい」という言葉のリアルさと重みがひしひしと伝わってきました。
全てが復縁となったどんでん返しのラスト
途中思い悩んでいた、モデル・ゆづきは、X・セカイとのデートで弾けるような笑顔を見せ、ラストはセカイの新たな恋を激励し、満面の笑みで大きく手を振ってバスを見送る姿にグッときました。途中迷走もあったものの、ゆづきの本当の魅力がセカイによって引き出されていましたね。
最終的に生まれたカップルは「もも・マサヤ」「ゆきこ・まさと」と、全てが復縁となり、残念ながら新規の恋は生まれませんでした。
あれだけモテていたエリカとミヅキが、1人で帰るというまさかのどんでん返し。そして、恋は生まれないと思われたマサヤとゆきこの衝撃のラスト。
どんでん返しすぎて、ラストに至るまでの心理描写が分からないメンバーも一部いたので、彼らの気持ちの移り変わりがわかるスピンオフなどもあれば、より感情移入できるのでぜひともAmazonさんお願いします!
今回結ばれたメンバーも、そうでないメンバーもそれぞれの幸せを生きていけますよう。
(やまとなでし子)
『ラブ トランジット』シーズン2概要
作品ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B0D56TVFF1
配信開始日:2024年8月22日(木)20時より独占配信中
※配信内容・スケジュールは予告なく変更になる場合がございます。
スタジオ MC:川島明(麒麟)、指原莉乃、長谷川忍(シソンヌ)
主題歌:eill 「happy ever after」(ポニーキャニオン)
話数:全8話
8月22日(木)20時 第1話-第4話
8月29日(木)20時 第5話-第6話
9月 5日(木)20時 第7話-第8話
コピーライト: ©2024 Amazon Content Services LLC or its Affiliates.
※この記事は2024年09月11日に公開されたものです