お守りの返納方法とは。返納先はどこでもいいのか、いつまでにするべきか解説
「古いお守りを返納するには、どうしたらいいのだろう?」と考える人も多いでしょう。そもそも、どのくらいたったらお守りを手放すべきなのでしょうか。本記事では、お守りの手放し方や有効期限、手放す際の注意点について、占い師の眞陽留さんに教えてもらいました。
神社や寺社で授かる「お守り」。神様や仏様とのご縁をつなぐものとして、日本ではとても身近な存在です。初詣に行った時や旅先で参拝した記念に自身でお守りを受けたり、合格祈願や安産祈願のお守りを友人・知人からもらったりすることもあるでしょう。
しかし、不要になったお守りや、手に入れてから時間がたったお守りをどう処分すればいいのか、疑問に思う方も多いはず。そこで本記事では、授かったお守りの返納方法について紹介します。
そもそもお守りには有効期限があるの?
神仏のご加護を頂くものとして根付いている「お守り」。古くは、縄文時代の遺跡から出土する勾玉(まがたま)も、魔よけのお守りだったと言われています。
現在でも、お守りを自作したり、お守り代わりにパワーストーンを持ったりする方もいますが、一般的には神社や寺社から授かることが多いですね。神社本庁のサイトには、お守りは常に身に着けて 神さまのご加護を頂くものとあります。
そんなお守りには明確に有効期限が決められているわけではありませんが、十分な効果を発揮できる期間があると考えられています。そのため一定の時期が来たら返納するようにしましょう。
お守りはいつまでに返納すればいい?
では、お授けいただいたお守りはいつまでに返納すればいいのでしょうか? 神社本庁のサイトには、家を守るお神札と併せて次のように紹介されています。
「1年間お祀りしたお神札は年末に神社に納め、お焚き上げをしてもらいます。そして、新年を迎えるにあたり、新しいお神札を受けるようにしましょう。」
「お守りもお神札同様に年末に神社にお焚き上げしてもらい、新しいお守りを受けますが、願いが叶うまで身につけても差し支えありません。」
出典:(神社本庁ホームページ『お神札、お守り』)
つまり「1年間身に着けて返納する」、あるいは「願いがかなったタイミングで返納するもの」という考え方があるのです。
例えば、合格祈願や安産祈願、当病平癒などは願いがかなった 時にお返しするのがいいですし、交通安全や厄よけ、身体健康などであれば1年間身に着けてお返しするのがおすすめです。
お守りの正しい返納・処分の仕方とは?
お守りを頂く方法に迷う方は少ないはず。神社やお寺の社務所・寺務所にはいろんな種類のお守りが並んでいるので、その中から選んでわけていただけばいいからです。
しかしお役目を終えたお守りは「どうしたらいいのかな」と迷われる方も多いのではないでしょうか? 本項では、正しい返納の方法や処分の仕方について、詳しく紹介します。
(1)お守りを授かった神社・寺社に返納する
1年間、あるいは願いがかなうまで身に着けていたお守りは、頂いてきた神社やお寺にお返しするのが望ましいです。境内に「古神札納所」「納札所」などがあれば、そちらに古いお守りを返納します。
その際は、お返しする場所にさい銭箱があればおさい銭をお供えし、手を合わせてお返ししてください。さい銭箱がなければ、本殿あるいは本堂をお参りして、しっかりとお礼をお伝えしましょう。
遠方の場合は、郵送で受け付けてくださる場合もあります。返納の方法など、電話やメールで確認してからお送りするようにしてくださいね。
(2)どんど焼きでお焚き上げする
日本国内の多くの地域で小正月(1月15日)に「どんど焼き」が行われます。地方によって「どんどん焼き」「鬼火」「左義長(さぎちょう)」などとも呼ばれる伝統行事で、神社の境内の他 、田んぼや河原などで行われることもあります。
どんど焼きは、地域の人たちがお正月の門松やしめ縄をはじめとする縁起物や書き初めなどを持ち寄り、積み上げて燃やします。その際、古いお札やお守りなども一緒にお焚き上げしていただけるケースが多いのです。
火にあたるとその年を健康に過ごせるなどといわれ、縁起のいい行事でもあるので、ぜひ参加してみてください。
なお地域によってはどんど焼きの日程が小正月ではない場合もあるので、ご自宅周辺の開催場所とスケジュールを一緒に調べてくださいね。
(3)他 の神社や寺社にお納めする
「いつ、どこで頂いたか分からない古いお守りが出てきた」「頂いた場所が遠くて返納に行けず、郵送での受け付けもしていない」といった時に、「近くの神社やお寺にお返しできたら……」と思うこともありますよね。
神社やお寺によっては、他の神社やお寺のお守り・お札のご供養を受け付けてくださる場合もあります。返納を考えている神社やお寺の社務所・寺務所に、素直に「他社・他寺のお守りのお焚き上げをお願いできますか?」と問い合わせてみてください。
氏神様や菩提寺、日頃から信仰している神社やお寺がある方は、まずはそちらに相談するのがいいでしょう。
(4)ゴミとして処分する
「お役目を終えたお守りは、ただのモノ」と考えるのであれば、ゴミとして処分してもいいでしょう。その際も、お守りいただいたことへの感謝の気持ちを込めて、お守りと1つまみの塩を白い半紙で一緒に包み、封筒や紙袋に入れて処分するのがおすすめです。
可燃ゴミか不燃ゴミかは、自治体によって異なりますので、住んでいる地域のルールを確認してくださいね。