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「街」と「町」の違いとは? 使い分けのポイントと類語を解説【例文付き】

にほんご倶楽部

「街」と「町」は、どちらも人が住む区画のことを表現する言葉です。

読み方も同じであるため、使い分けたくても違いがよく分からないという人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、「街」と「町」の相違点を解説します。使い分けのポイントや類語も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

「街」と「町」の違いとは?

辞書を見てみると、「街」と「町」は1つの言葉として意味の説明が記載されています。

まち【街/町】

1.住宅や商店が多く人口が密集している所。都会。
2.(「街」とも書く)商店の並ぶにぎやかな場所。市街。
3.地方公共団体の一。市と村の中間に位する。
4.市や区を構成する小区画。
5.田の区画。区画されてある田。
6.人家が密集し、道路で分かれた一区域。
7.物を商う店の集まった場所。市場。

(出典:『デジタル大辞泉』小学館)

「町」は広く使える言葉なので、基本的にはこちらを使用すれば問題ありません

しかし、ニュアンスが若干異なるため、より詳細に表現したいのであればそれぞれの違いを理解した上で使い分けるのがおすすめです。

使い分ける時のポイントは「都会的な雰囲気を表したいどうか」

「街」と「町」の具体的な使い分けは、国語辞典でもはっきりと区別されていません。

しかし、もし「街」と「町」を使い分けるならば、都会的な雰囲気を表したいかどうかという点に注目してみましょう。

例えば、人通りが多いところに行く時は、「町」ではなく「街」を使うとその景色が浮かびやすくなります。その区域自体の広さや人口というよりも、商店やビルが立ち並んでいたり、人が買い物などで集まったり、にぎやかなイメージが当てはまるでしょう。

一方、「町」と表記すればのんびりとした雰囲気を表現することができます。

どちらを使うか迷ったら「町」を用いるのがおすすめ

「街」と「町」は使い分けることが可能ですが、あくまでも伝わる意味を優先し、誤用しないことが大切です。

そのため、どちらを用いるべきか悩む時は、幅広いシーンで使用が可能な「町」と表記することをおすすめします

「街」の使い方【例文付き】

「街」はそのエリアの都会的な雰囲気を伝えられる漢字です。人が多く、にぎわっている様子を表現したい時に使うと良いでしょう。

例文

・「新しい商業ビルができてこのはさらに盛り上がっている」

・「昔から観光客が多い人気のです」

「町」の使い方【例文付き】

「町」は暮らしている場所や、旅行先など人々がいるあらゆるところを表します。市区町村の規模問わず、幅広いシーンでの使用が可能です。

例文

・「のどかな並みを見ていると心が安らぐ」

・「先日別のから引っ越してきたため、まだこの辺りに慣れていません」

「街」の類語

ここからは、「街」の言い換え表現を紹介します。

(1)「ちまた」

走る夢

「ちまた(巷)」とは、人々が集まっている空間を意味します。

人通りが多い場所といった意味合いもあり、「街では」という表現は「ちまたでは」と言い換えることが可能です。

(2)「都市」

人が多く集まり、ビルが立ち並んでいるようなところは「街」の代わりに「都市」を使うことができます。

「街」がにぎやかな商店街やビル群のイメージだとするならば、「都市」はさらに広範囲で都心部な場所といったニュアンスがあるでしょう。

「町」の類語

次に、「町」の言い換え表現を紹介します。

(1)「町村」

繁華街がなく、人々が暮らしている住宅街のイメージとして使いやすいのが「町村」です。

一般的に「町」よりも人口の少ないところが「村」と呼ばれており、都心部ではなく地方の住宅地や田畑なども含めて表現したい時に便利でしょう。

(2)「区画」

「町」を「区画」と言い換えることで、さらに具体的な居住エリアや範囲を表せます

また、人が暮らしていない土地の一部を表現する際に用いることも可能です。

「街」と「町」を効果的に使い分けよう

「街」は人が多く出入りする場所や、商店街、ビルなどがある都会的な様子を表現します。一方、「町」は「街」を含んだ上での人が暮らす場所として幅広いシーンで用いることが可能です。

どちらも辞書的な意味合いは同じですが、効果的に使い分けることでその場所のイメージがより伝わりやすくなるはず。本記事を参考にそれぞれの言葉の意味を理解した上で、適切な方を使用してみてくださいね。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

※この記事は2024年04月12日に公開されたものです

にほんご倶楽部 (敬語・ビジネス用語専門編集プロダクション)

いつも使っているけれど間違った認識も多い「敬語」や「ビジネス用語」。人にはなかなか聞けない常識から応用編まで、日本語に関する情報を発信。

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