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「知識」と「知恵」の違いとは? 意味と使い方を解説【例文付き】

にほんご倶楽部

「知識」と「知恵」はよく似ていますが、意味も使い方も異なる言葉です。きちんと理解し、使い分けることで、誤解のないコミュニケーションができるはず。本記事では、「知識」と「知恵」の違いを詳しく解説します。

「知識」と「知恵」はよく似ていて、どちらがどのような意味なのか分からないと悩む人もいるのではないでしょうか?

誤解のないコミュニケーションのためにも、正しい使い分けを理解し、適切な言葉を使っていきたいもの。

今回は、「知識」と「知恵」の意味の違いや使い方を例文付きで解説します。

「知識」と「知恵」の違いとは

まずは、それぞれの言葉の意味を見ていきましょう。

「知識」はある事柄について知ること

「知識」を辞書で調べてみると、次のような意味があります。

ちしき【知識】

(1)知ること。認識・理解すること。また、ある事柄などについて、知っている内容。「日々新しい—を得る」「—をひけらかす」「予備—」

(出典:『デジタル大辞泉』小学館)

つまり、「知識」とは何かを知って認識・理解することであり、「知っている事実」を表しているといえます。

「知恵」は物事を判断して処理していく能力

一方、「知恵」には次のような意味があります。

ちえ【知恵】

(1)物事の道理を判断し処理していく心の働き。物事の筋道を立て、計画し、正しく処理していく能力。「—を借りる」「生活の—」

(出典:『デジタル大辞泉』小学館)

「知恵」は、自分が持っている情報を元にどうすれば実践できるかといった、知識を発展させることを意味する言葉といえるでしょう。

「知識」は情報で「知恵」は情報を生かすこと

ここまで見てきたように、「知識」は学んで得た事実や情報を指し、「知恵」は知識を上手に処理していく能力を意味します。

つまり、「知恵」は「知識」があってこそ活用できるものです。

まずは自分が知っている事実やデータ(=知識)があり、その上で他の情報やこれまでの経験、観察などあらゆる能力を生かすこと(=知恵)で、実生活への応用や問題解決ができるのです。

つまり、「知識」と「知恵」は、どちらかが欠けると役立たなくなってしまうような、お互いに支え合ってこそ成り立つ言葉といえるでしょう。

「知識」の使い方【例文付き】

「知識」は、とある物事を知っている状態を表す時に使用できます。あくまでも客観的な事実であり、学習や自らの経験によって増えていくものといえるでしょう。

新しく物事を知った時には「知識を得る」と表現し、既に知っている事柄に関しては「知識がある」といった言い方をするのが定番です。

例文

・「動物に関する知識を深めるために専門学校に入学する」

・「彼は知識をひけらかすことで周りから評価されたいようだ」

・「何歳になっても新しい知識を得ることは人生を豊かにする」

「知恵」の使い方【例文付き】

「知恵」は、学んだ知識を実際に活用する場面で使います

例えば、「知恵がつく」と述べれば、新たに得た情報や経験を生かす能力が身に付いた様子を表現できるでしょう。

また、他の人にやり方を教えてもらったり、問題解決のアドバイスをもらったりすることは「知恵を借りる」と言い表すことができます。

例文

・「みんなで知恵を振り絞って問題を解決する」

・「子どもは成長するにつれて知恵がついていく」

・「問題の解決策が思いつかないため、先生に知恵を借りにいく」

「知識」は情報で「知恵」は活用すること

「知識」は、何かしらの情報を知り、客観的事実として記憶したものです。

一方で、「知恵」とは、知識を元に実生活に活用したり、問題解決のためのアイデアを考えたりといった、能力を意味する言葉という違いがあります。

しかし、知識がなければ知恵は出ず、知恵がなければ知識はただ記憶しているだけの情報になってしまうでしょう。意味は違うものの、それぞれが作用し合うことで成り立つ言葉ともいえるのです。

本記事を参考に、「知識」と「知恵」の意味を正しく理解した上で、上手に使い分けていきましょう。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

※この記事は2024年02月16日に公開されたものです

にほんご倶楽部 (敬語・ビジネス用語専門編集プロダクション)

いつも使っているけれど間違った認識も多い「敬語」や「ビジネス用語」。人にはなかなか聞けない常識から応用編まで、日本語に関する情報を発信。

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