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みんな違って当たり前。pecoが大切にしてきた、多様性との向き合い方

#Lifeview

ミクニシオリ

あこがれの人、がんばってる人、共感できる人。それと、ただ単純に好きだなって思える人。そんな誰かの決断が、自分の決断をあと押ししてくれることってある。20~30代のマイナビウーマン読者と同世代の編集部・ライターが「今話を聞いてみたい!」と思う人物に会って、その人の生き方を切り取るインタビュー連載。

「受け入れる必要なんてない」pecoが思う多様性との向き合い方

自分のご機嫌を上手に取りながら、ありのままの自分を受け入れて生きているpecoさん。そんな彼女だからこそ、家族間の多様性も受け入れることができたのだろうか。

「私、多様性という言葉がちょっと苦手なんですよね(笑)。全員違って当たり前じゃないですか。同じ家庭で育った双子だって性格が違うんだから、一緒に育ったわけでもない人が、自分と違う考えを持っていないわけがない。

だから家族になった時は、どっちかが寄り添いすぎるのではなくて、お互いが少しずつ譲れるところを譲り合っていくことが大事なんだと思います。これはむちゃくちゃ大変な作業だったけど、頑張りました。

それでも相手の意見を全部受け入れることなんてやっぱりできないです。私はそういう時、“あなたはそう思うんだね”と言います。私が全部受け入れなくたって、その人らしい意見を持っていいんだから。口に出してそう言ってあげるだけでも、相手を認めていることにはなると思います」

多様性という言葉への疑問。なるほど、と思わざるを得なかった。その言葉にはなぜか、いつでも「受け入れる」という行為もセットになっているように思っていたけれど、pecoさんの考え方は、そうではないのだ。

「他人の意見や、誰かを受け入れようとするみんなは、優しいんだと思います。だから相手に興味を持って、意見を渡すこともできている。

今はSNSでも色んな意見が見えちゃうから、疲れてしまう方もいると思いますけど……疲れちゃうくらいなら、SNSを辞めたっていいし、自分に優しい場所以外はシャットダウンしてもいい。他人に干渉しすぎなければ、心無い言葉も、あまり深く気にすることはなくなるはず」

自分らしくあるということ以上に、他人との距離感、その受け入れ方に芯を感じる。他人と自分との間に明確な切り分けがあるからこそ、pecoさんはいつでも、自分らしくいられるのかもしれない。

「例えば自分が、周囲からダメンズと言われる人と恋愛していて、友人たちから止められていたとしても、私自身が好きなのであれば、関係を継続すると思います。意見を聞いて、見直しはすると思うけど、その先を決めるのは自分だから。人の意見って、そのくらいがちょうどいいんじゃないかなと思います。

なるほどって思う意見があったら、次に選択する時の参考にすると思う。ただ、それで痛い目に合ったら、それはそれでしょうがないです。それでも、自分の選択に責任を持てていたら、後悔はしないです」

「選択と行動への責任」と「自他の切り分け」があるからこそ、pecoさんはいつだってシンプルに生きている。自分が決めたなら、どんな未来が待っていようと、できるだけポジティブに、前に進むだけなのだ。

「『My Life』での私の言葉を通してお伝えしたかったのは、みなさんにももっと自分を信じてほしいってことです。今はSNSやネット、テレビを通して、他人の色々な情報が目に入りすぎちゃう時代。だけど、やっぱり自分のことをいちばん分かってあげられるのは、自分だから。自分の選択や人生に、自信を持ってください。だって、あなたが選んだことなのだから」

今、pecoさんは日々子育てに奮闘している。上手くいかないことはあっても、選択して行動した自分を責めるのではなく、ツッコミを入れながら、なるべく上手くやっていく。pecoさんの笑顔には裏表を感じさせない安心感があって、お話しているだけで勇気がもらえるような、そんな気がした。

『My Life』(peco・著/祥伝社)

2022年、pecoさんが自分の言葉で伝えたいという思いから制作がスタートした本書。結婚、出産、新しい家族のかたちになるという決断も全て、強い覚悟と責任を持って決めてきたというpecoさん。そんな彼女が強くなれる理由と、その背景がつづられています。
URL:https://www.amazon.co.jp/dp/4396618174/

※この記事は2024年02月02日に公開されたものです

ミクニシオリ

1992年生まれ。2017年にライター・編集として独立。芸能人やインフルエンサー、起業家など、主に女性に対するインタビューを多数執筆。恋バナと恋愛考察も得意ジャンル。ハッピーとラッキーがみんなに届きますように。

Twitter:https://twitter.com/oohrin

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