「それに伴い」の意味とは? 正しい使い方や例文・言い換え表現を解説
「それに伴い」は、前後の文をつなぐ接続詞として使われる言葉です。この記事では、敬語として使えるのかについて解説。その他、正しい使い方や言い換え表現も紹介します。
「それに伴い」は、前後の文をつなぐ接続詞として使われる言葉です。
ビジネスなどの改まった場面ではよく使うため、正しい意味や使い方を知っておきましょう。
「それに伴い」の意味とは?
「それに伴い」には、大きく分けて「何かが起きた結果として」と「何かが起きたことと並行して」という2種類の意味があります。
どちらの意味合いにおいても、主に文と文をつなぐ接続詞として使われます。まずは「それに」と「伴い」を分けて言葉の意味を解説します。
「それに」の意味
「それに」は指示代名詞である「それ」に、目的を表す助詞「に」が付いたものです。
「それ」が指し示すのは、すぐ直前に発言されたことです。例えば、「契約して、それに伴い」という文脈であれば、「それ」が示すのは「契約」ということになります。
「伴い」の意味
「伴い」は、動詞「伴う」の連用形です。「伴う」の意味を辞書で引くと、以下のように掲載されています。
伴う(ともなう)の意味
1
(ア)一緒に行く。ついていく。「父の出張に―・って外国へ行く」
(イ)ある物事に付随して別の物事が起こる。「科学技術の進歩に―・って生活が簡略化する」「危険が―・う冬山」
(ウ)釣り合いがとれる。「収入に―・った生活」
2
(ア)一緒に連れていく。引き連れる。「妹を―・って外出する」
(イ)ある物事が同時に別の物事を併せ持つ。「困難を―・う仕事」出典:『デジタル大辞泉』小学館
このうち、「それに伴い」で採用されているのは、1 (イ)「ある物事に付随して別の物事が起こる」と、2 (イ)「ある物事が同時に別の物事を併せ持つ」の意味です。
「それに伴い」の成り立ち
前述した「伴う」の意味と、「それに」を合わせると、「それに伴い」の意味は、以下の2つにまとまります。
1.直前に言ったこと(それ)に付随して次のことが起こる
2.直前に言ったこと(それ)と次のことが併せて起こる
このような原義から、「それに伴い」は最初に説明した「何かが起きた結果として」と「何かが起きたことと並行して」という意味の接続詞として使われるようになりました。