「というていで」とは? 意味や使い方・漢字表記・類語まで解説
「というていで」の正しい使い方(例文付き)
「というていで」は、「〇〇というていで」という形で、名詞とセットで言うのが正しい使い方です。
ここからは実際の使い方を例文で確認していきましょう。
「状態・様子」を表す「というていで」の使い方と例文
「というていで」は、以下のように、ものごとが「ある状態や様子にあること」を表す際に使われます。
・「少し早いですが、今年最後というていでお話しを進めましょう」
・「今回は事前視察というていなので、詳細は追ってご連絡します」
・「明日の社内プレゼンは、クライアントを相手に、というていで取り組んでほしい」
ただし、誰から見てもそういう「状態・様子」にあるというより、自分で意図的にそう「思い込む、想定する」というニュアンスが強いです。
「ふりをする」を表す「というていで」の使い方と例文
「というていで」には、上記のように「ある状態・様子にあると思い込む」ニュアンスがありますが、それを強調した結果「ふりをする」という意味にもなります。実際の会話では、こちらの意味で使われることの方が多いでしょう。
「ふりをする」の意味で使われる「というていで」の具体例は、以下の例文にある通りです。
・「何度も訪れた場所ですが、初めて来たというていで振る舞いました」
・「会議には、詳細は何も知らないというていで参加しましょう」
「というていで」の類語・言い換え表現
「というていで」には、いくつかの類語・言い換え表現が存在します。使用シーンによって使い分けられるよう、この機会にぜひ覚えておきましょう。
(1)「という体裁で」
「というていで」の類語としてまず挙げられるのが、「という体裁で」です。「体」の部分の読み方も同じで、「体裁」は「ていさい」と読みます。
「という体裁で」は「というていで」と同様、ものごとの「状態・様子」を表すことができます。しかし、「ふりをする」という意味はないので、ニュアンスによっては言い換えられない場合もあるので注意しましょう。
(2)「という態度で」
「という態度で」も、「というていで」の言い換え表現として使えます。こちらの場合、読み方は通常通りの「たいど」でOKです。「ていど」という読み方は存在しないので注意してください。
「という態度で」はおおむね「というていで」と同様のニュアンスで使えます。
(3)「という素振りで」
「という素振りで」も、「というていで」の言い換えに使える表現です。主に行動や発言などの振る舞いを指して使われます。ちなみに、「素振り」の読み方は「そぶり」です。「すぶり」と読むとバットやラケットでの練習の意味になるので注意しましょう。
「という素振りで」は、「素」という漢字の通り、本心からそのような振る舞いをする際にも使われますが、「振り」という漢字から、敢えてそういう「ふりをする」という意味にもなります。
おおむね「というていで」と同じニュアンスで使える言葉です。
「というていで」は日常会話からビジネスまで幅広く使える言葉
「というていで」は、「ある状態や様子にあること」、そしてそのような「ふりをすること、見せかけること」を意味する言葉です。
漢字では「体」や「態」が当てはまりますが、ひらがなで表記されることが多く、日常会話からビジネスまで幅広いシーンで使われます。
例文を参考に、日々の生活でも使ってみてくださいね。
(にほんご倶楽部)
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※この記事は2023年12月19日に公開されたものです