「お気をつけください」は正しい敬語? 使い方と言い換え表現【例文付き】
「お気をつけください」を使った例文
次に、「お気をつけください」を使った例文をみていきましょう。
お気をつけてお越しください
これは、相手を招待した時に使われることが多い表現です。「会場に来る際は、気をつけて来てください」ということを丁寧に伝えることができます。
「お気をつけてお越しください」というと、「お」が2回続きます。丁寧な言い方が重なっているので、二重敬語ではないかと思う人もいるかもしれませんが、これは誤用ではありません。
お体にお気をつけください
「お体にお気をつけください」は、相手の体調を気遣う時に使うことができます。体調を崩している人に伝えるのももちろんですが、挨拶状、年賀状、メールなどの結びの言葉として使うこともできる表現です。
また、暑い時や寒い時と、通年で使える便利な表現なので、覚えておくとよいでしょう。
以下の点にお気をつけください
最後に紹介するのは、相手に注意を促す「お気をつけください」の使い方です。何かをしてもらう時に、気をつけてもらいたい点について言及する際に使います。
「お気をつけください」の言い換え表現
「お気をつけください」には別の言い方もあります。ここでは、「お気をつけください」の言い換え表現を3つ紹介します。相手や状況にあわせて使い分けられるようにしておくとよいでしょう。
「ご自愛ください」
「自愛」とは、自らの体を大切にするという意味の言葉です。「ご自愛ください」とは、あなたの体を大切にしてください、ということを表します。
「お気をつけください」の言い換え表現として使うことができますが、注意してくださいという意味はありません。
ビジネスシーンでも日常生活でも使える表現ですが、特に目上の人に対して使うと、好印象を与えることができる言葉です。
お大事になさってください
「お大事になさってください」も「お気をつけください」の言い換え表現の1つですが、これは体調を崩している人に対して使う言葉です。
風邪で休んでいる人に「お大事に」ということがあるかと思いますが、この言葉を丁寧に言うと「お大事になさってください」となります。
ご留意ください
「お気をつけください」の言い換え表現で、注意を促す場合に使うのは「ご留意ください」という言葉です。
心に留めておいてください、ということを伝える表現ですが、目上の人に使うと失礼だととられてしまうことがあるので、その際は「ご留意いただけますと幸いです」と言い換えた方がよいでしょう。
「お気をつけください」は相手を思いやる言葉遣い
「お気をつけください」は、相手の体調を気にかけたり、相手への注意を促したりする際に使える言葉です。
丁寧な表現なので、相手に好印象を与えることができます。ぜひ覚えておくとよいでしょう。
ただし、場合によっては失礼にとられる場合もあるので、シチュエーションに応じて正しく使い分けましょう。
(神戸 梛来)
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※この記事は2023年10月25日に公開されたものです