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「お控えください」と「ご遠慮ください」の違いは? 意味・使い方・類語表現【例文付き】

にほんご倶楽部

禁止事項の説明などの際に用いられる「お控えください」「ご遠慮ください」というフレーズ。2つの言葉のニュアンスに違いがあることを知っていますか? 今回は「お控えください」「ご遠慮ください」の意味や違い、使い方を例文とともに解説したうえで、類語まで紹介します。

「お控えください」や「ご遠慮ください」は、「やめてほしい」と遠回しに伝える時に用いられる言葉です。

ほぼ同じ意味を持つ言葉ですが、ちょっとしたニュアンスの違いがあります。ビジネスシーンでは、2つの言葉の違いを理解したうえで適切に使い分けましょう。

この記事では、「お控えください」と「ご遠慮ください」の違いや使い分け、それぞれの語句の使い方を例文とともに解説します。

「お控えください」と「ご遠慮ください」の意味

「お控えください」と「ご遠慮ください」は、どちらも「やめてください」ということを遠回しに表現した言葉です。

似た意味を持つ言葉ですが、実はちょっとしたニュアンスの違いがあります。ここからは、「お控えください」と「ご遠慮ください」の意味について解説していきましょう。

「お控えください」は「やめてほしい」「配慮してほしい」

「お控えください」は、動詞の「控える」に「お~ください」を加えて丁寧にした表現です。

「控える」には、次のような意味があります。

控える/扣える(ひかえる)
(1)
・用事や順番に備えて、すぐ近くの場所にいて待つ。待機する。
・目立たないようにしてそばにいる。
・空間的・時間的に迫っている。近くに位置する。また、近い将来に予定される。
(2)
・度を越さないように、分量・度数などを少なめにおさえる。節制する。
・自制や配慮をして、それをやめておく。見合わせる。
(小学館『デジタル大辞泉』)

「お控えください」と用いられる場合は、(2)の「自制や配慮をして、それをやめておく」という意味を指します。

つまり、「やめてください」や「配慮してください」というお願いを丁寧に伝える言葉です。

「ご遠慮ください」は「控えてください」「慎んでください」

「ご遠慮ください」は、名詞の「遠慮」に「ご~ください」を加えて丁寧にした表現です。

「遠慮」には、次のような意味があります。

遠慮(えんりょ)
(1)人に対して、言葉や行動を慎み控えること。
(2)辞退すること。また、ある場所から引き下がること。
(3)遠い将来のことを思慮に入れて、考えをめぐらすこと。遠謀。
(4)江戸時代、武士や僧に科した刑罰の一。軽い謹慎刑で、自宅での籠居 (ろうきょ) を命じたもの。夜間のひそかな外出は黙認された。
(小学館『デジタル大辞泉』小学館)

「ご遠慮ください」と用いられる場合は、(1)の「人に対して、言葉や行動を慎み控えること」という意味を指します。

「お控えください」と同様に、相手に「やめてほしい」と丁寧にお願いする言葉です。

▶次のページでは、「お控えください」と「ご遠慮ください」の違いについて解説します。

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