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一人暮らしの女性の食費平均は36,860円! 節約方法や自炊のポイントを紹介

根本 寛朗(ファイナンシャルプランナー)

一人暮らしの女性の食費平均額はどのくらいなのでしょうか? 節約しようと思っても、妥当な金額が分からないと難しいですよね。今回は単身女性の食費平均額や節約するポイントについて、ファイナンシャルプランナーの根本寛朗さんに教えてもらいます。

最近は物価が上がり、昨年と同じ生活をしていても支出が増えてしまったという人もいるのではないでしょうか。コロナ禍も落ち着き、今後外食やレジャーなどでますます出費が増えそうです。

そのような中、一人暮らしで何を節約しようかと考えた時にまず思い浮かべるのは「食費」ではないでしょうか。私の所に来られる相談者からも「食にお金をかけすぎていないか」「他の人に比べて多くないか」といった質問をよくいただきます。

今回は、「外食はいくらまで?」「やっぱり自炊した方が良いの?」といった一人暮らしの「食費」に関する悩みを解決すべく、平均額や節約のポイントについて紹介していきましょう。

一人暮らしの女性の食費平均額ってどのくらい?

他の人がどれくらい食にお金をかけているのか気になりますよね?

総務省統計局が公表している統計『e-Stat 家計調査 家計収支編 単身世帯』を参照しますと、2022年の一人暮らしの食費の平均は39,069円、女性は平均36,860円、男性は41,595円となっています。

女性は一般的に男性より食べる量が少ない傾向にあるため、食費を抑えられていると考えられるでしょう。

1カ月の理想の食費は収入の10~15%

一人暮らしの女性の1カ月の食費は、自身の手取りの10~15%が理想といわれています。

ただし、収入や住んでいる地域、職業だけでなく、他の支出項目とのバランスによっても、この割合は変わってくるでしょう。

例えば、手取り30万円の人ですと、月に3万円~4.5万円が理想の食費額です。1日で計算すると約1,000円~1,500円程度となります。

一人暮らしの場合、自由に使えるお金が多く、おいしいものを食べたり、すてきなお店で外食したりしているとその分食費もかさんでしまいますよね。お酒が好きな人はその分お金がかかるでしょう。

毎日外食やコンビニ弁当などで済ませると大きな金額となってしまいますので、食費を考えた食生活を送ることが大切です。

ただし、食事は健康を維持するために重要ですので、食費を切り詰めすぎるのも良くありません。手取りの10~15%というのはあくまで参考ですので、自分に合った食生活の見直しを考えましょう。

一人暮らし女性は自炊と外食どちらが節約できる?

食費を考えるなら、外食ではなく自炊をした方が節約になると聞いたことがある人もいるのではないのでしょうか。実際にどれくらい違うのか見てみましょう。

1週間外食した場合、約14,000円~21,000円かかる

仮に1週間3食全て外食した場合に、いくらかかるのか考えてみます。

朝食はカフェでモーニングセットなどを利用して500円程度、昼食はレストランのランチで1,000円前後、夕食は1日の食事で最もかかる傾向がありますので、1,500円程度としましょう。お酒が好きな方はもっとかかります。

この支出で毎日を過ごすと1日約3,000円かかり、1週間では21,000円という計算になります。頑張って金額を抑えようとしても、1日2,000円程度、1週間で14,000円はかかるでしょう。

1週間自炊した場合、約7,000円程度かかる

先ほど紹介した統計で女性の食費平均額から外食費を引くと、1カ月の自炊平均は31,630円となり、1日あたり1,000円程度あれば済むと考えられます。

1週間にすると7,000円程度となり、外食だけで生活するよりもだいぶ抑えられるでしょう。

外食よりも自炊の方が1カ月およそ約30,000円の節約に

自炊で生活する人と外食だけで生活する人では、1日1,000円程度は差が出ると考えられます。1カ月では30,000万円の差です。

外食だけで生活している人がいきなり全て自炊にすることは難しいと思いますが、少しでも意識していくことで、食費を節約することが可能でしょう。

自炊を続けるためのポイント

これから自炊していこうと考えている人は、続けていくことが大変に思えるかもしれません。ここでは、無理なく続けるためのポイントを紹介します。

(1)まとめ買いをする

買い物に行くと、ついつい余計なものを買ってしまうかもしれません。ですので、1回の買い物でまとめ買いをし、回数を減らすことで余計なものを買わずに済むでしょう。また、お店に行く時間も節約できます。

(2)冷凍保存を活用する

ご飯は一度にたくさん炊き、小分けにしてラップに包んで冷凍保存をするのがおすすめです。使う時に電子レンジで温めましょう。

野菜はそのまま冷凍できるものもありますが、カットしてから保存すると料理の際に切る手間が省けて便利ですよ。

(3)作り置きをする

毎日仕事で忙しくて、なかなか料理する時間がないという人もいると思います。そんな方におすすめなのが料理の作り置きです。

大量に食材を購入し、1食では使い切れない野菜などもまとめて調理することで無駄が出ないでしょう。

また、時間がある時に作り置きおかずを作っておけば、お弁当にも使用することが可能です。

自炊以外の方法で食費を節約する方法

自炊をするだけでも食費の節約になりますが、毎日忙しい生活を送っている人や料理が苦手な人には難しいかもしれません。

ここからは、自炊以外で節約する方法を紹介します。ポイントは、予算管理と無駄の削減です。

(1)月々の食費を把握する

毎月食費がいくらかかっているかすぐに答えられますか? 回答に悩んだ人は、まずは月々の食費がいくらかかっているのかを把握しましょう。

何にどれくらい使ったのか振り返ることにより、節約しようという意識が向きます。

現代では、キャッシュレス化が進み、クレジットカードや電子決済で買い物をしている人も多いのではないでしょうか。買い物をした後は、レシートや請求明細で一つひとつ何を買ったか確認する習慣をつけましょう。

家計簿で記録するようにするとさらに良いです。最近ではスマホの家計簿アプリでレシートを読み取る機能や、クレジットカードと自動連携できるものもありますので、こうしたものを活用するのもおすすめです。

(2)食費の予算を決め計画的に生活する

食費の把握ができたら、「1カ月いくらまでに食費を抑える」といった予算を決めましょう。

1カ月3万円と決めたら1日1,000円です。外食中心の生活をしている人は食生活を見直す必要が出てくるでしょう。

途中で挫折しないように、自分の今の食費の状況に合わせて予算を立て、少しずつ予算を減らしていくのがおすすめです。

(3)外食やコンビニの利用回数を減らす

予算が決まったら、目標達成に向けて食生活の見直しを行いましょう。

外食の回数を減らしたり、コンビニに行く回数を減らしたりするだけでも節約につながります。外食をする際は、いくつかお店を調べて安いお店を選ぶなど、1回の利用金額を低くできるように行動するのも良いでしょう。

飲み物は、マイボトルを利用することをおすすめします。これだけでも毎日120円程度は節約できますよ。

食費の節約は自分に合った方法で

ただただ節約しようとしてもなかなか続かないものです。まずは、余ったお金で何をしたいのか目標を立てると良いでしょう。

「欲しいものを手に入れる」「旅行に行く」など自分のやりたいことや、貯蓄や投資に回して将来を豊かにしたいといった明確な目的があれば、そこに向けて意識的に行動ができるはずです。

まずは無理せず、自分に合った継続できる方法で食費を節約していきましょう。

(根本寛朗)

※画像はイメージです

※この記事は2023年07月21日に公開されたものです

根本 寛朗(ファイナンシャルプランナー)

大学卒業後、証券会社、外資系生命保険会社を経て2015年FPとして独立。10年以上金融実務経験のあるFPとして子育て世帯を中心に年間300件以上の相談を行う。自身も投資家であり資産形成や資産運用相談を得意とし、ライフプランニングを軸に、住宅・教育資金・老後設計や相続などの相談にも対応している。また、新聞やWEBサイトの記事の執筆や監修を行い、セミナー講師、大企業の社員向け金融教育も行う。最近では、小・中・高校など教育機関での金融教育にも力を入れている。

【メディア実績】
日経新聞、産経新聞、マイナビウーマン など多数

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