「存じます」の正しい使い方とは? 類語・言い換え表現と共に解説【例文付】
「存じます」の類語・言い換え表現
「存じます」は、他の言葉でも言い換えが可能です。状況や相手に応じて、適切に使い分けましょう。
(1)「拝察します」
「拝察」は「はいさつ」と読み、次のような意味があります。
拝察(はいさつ) の意味
[名](スル)
推察することをへりくだっていう語。「御健勝のことと―いたします」出典:『デジタル大辞泉』(小学館)
「拝察する」は、「存じます」と同じ謙譲語の一種で、相手の状況や心情を察することをへりくだって言う表現です。
「存じます」とほぼ同義語ですので、いつも「存じます」ばかりを使っている場合はシーンに応じて「拝察する」に言い換えてみると良いでしょう。
例文
「ご多用の折と拝察いたしますが、くれぐれもご自愛くださいませ」

「ご自愛」について正しい意味や使い方、使う上での注意点を解説します。
(2)「認識しております」
「知る」「承知する」という意味で用いる場合は、「認識しております」に言い換えができます。
前述のように、「知る」「承知する」の謙譲語として「存じる」を用いる場合は、対象に応じて「存じる」「存じ上げる」の使い分けをしなければいけません。
会話の中で「『存じる』と『存じ上げる』のどっちを使ったらいいのだろう」と困惑してしまう場合は、「認識しております」「承知しております」などと他の言葉で言い換えると良いでしょう。
例文
「A社の件については、来週が期限であると認識しております」
(3)「思います」
「存じます」は、「思います」にも言い換えが可能です。
ただし、ビジネスシーンにおいては少し拙い印象を与えてしまうかもしれません。特に、取引先やお客様相手のフォーマルな場面では、「存じます」を用いた方が良いでしょう。
例文
「大変お忙しいとは思いますが、今日中にご連絡をいただけますでしょうか」
「存じます」は相手を敬う表現として使える言葉
「存じます」には、「知る」「承知する」と「思う」「考える」の2種類の意味があり、どちらも謙譲語として使われます。謙譲語は自分がへりくだった表現を用いることから、相手に対する尊敬の気持ちを伝えられます。
ただし、丁寧語や尊敬語と混合しないように気をつけましょう。「謙譲語は相手を主語にしない」と覚えておけば、誤った使い方を防げますよ。
(にほんご倶楽部)
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※この記事は2022年11月08日に公開されたものです