「ウィットに富む」の意味とは? 類語や英語表現、実際の会話例を紹介
ウィットに富む会話の例
ここまでは、「ウィットに富む」という言葉の意味を解説してきました。しかし、ウィットに富む会話とはどういうものなのか、イメージが湧かない人もいるでしょう。
そこでここからは、実際にあったとされるウィットに富む会話の例を紹介します。
(1)「バカね、私と結婚していたら、彼が大統領になっていたわ」
これは、ヒラリー・クリントンさんの発言です。
ヒラリーさんは、アメリカの元大統領ビル・クリントンさんの妻であり、自身も政治家として大統領候補にまでなりました。
ある日クリントン夫妻がガソリンスタンドに寄ると、そこで働いていたのはなんとヒラリーさんの元彼。
それを見たクリントン元大統領は、ヒラリーさんに「彼と結婚していたら、今頃あなたは田舎にあるガソリンスタンドの奥さんだよ」と言いました。
この言葉には、「大統領の奥さんになれて良かったね」という意味が込められているとも取れます。
それに対し、ヒラリーさんは以下のように返しました。
「バカね、私と結婚していたら、彼が大統領になっていたわ」
「自分が大統領の奥さんになれたのではなく、自分がパートナーだから、あなたが大統領になれたのだ」という斜め上を行く返答に、クリントン元大統領は「一本取られた」と感じたかもしれません。
(2)「女王に会ったことはありません」
これは、イギリスのエリザベス女王の発言です。
ある日、エリザベス女王は護衛官のリチャード・グリフィン氏と一緒に、バルモラル城の付近を散歩していました。
その時、彼女がエリザベス女王であることに気づいていない観光客に、「この辺りに住んでいる人ですか?」と話し掛けられました。
女王が「近くに住んでいます」と返すと、観光客はさらに「女王に会ったことはありますか?」と質問。
そこで女王は自分の身分を明かさず、こんなことを言って護衛をしていたグリフィン氏を指したそうです。
「私は女王に会ったことがないけど、この人は会ったことがあるわ」
観光客は、結局最後までエリザベス女王本人を目の前にしていることに気づかず去っていきました。
状況を理解しているグリフィン氏にとっては、ヒヤッとしつつも笑ってしまいそうな出来事だったのではないでしょうか。
「ウィットに富む会話」に挑戦してみよう
「ウィットに富む」という言葉は、気の利いた話ができる才能に恵まれていることを意味します。
機転の利いた発言は、周りを楽しませるだけでなく、どこか知的な印象を与えることもあるでしょう。
もしあなたも「面白い話をして一目置かれたい」と考えているなら、ウィットに富んだ会話ができるよう、ネタを収集してみても良いかもしれません。
(Shion)
※画像はイメージです
※この記事は2022年03月29日に公開されたものです